Posts Tagged ‘尖閣諸島’

尖閣諸島をどうするべきか

<スポンサーリンク>


アゴラに投稿したもともと我々の領土という愚のコメント欄で、尖閣諸島問題の経済面について述べた内容を、こちらのブログにも残しておきます。

結論から言うと、日本が名実ともに実効支配できている間に、海底資源のプレミアをつけて中国へ売り切るのが得策と考えます。仮に将来、政府の多大な努力の結果として尖閣諸島を完全支配できたとしても、メリットを受けるのは少数の漁民と、一部の石油関連企業だけであり、大多数の国民は経済的メリットを受けません。逆に中国へ売り切る事で、島の租借料や海上警備に投じている税金を節約できるだけでなく、漁業資源や海底資源を中国から買う事ができ、都市部の大多数の国民は経済的なメリットを得る事ができます。

1)居住の問題:

尖閣諸島や(仮に返還された場合に)北方領土のような、経済活動における収支がマイナスになる事が明白な場所に、日本人が恒久的な集落や好況インフラを構築しその為に貴重な税金を投じるのは愚かと言えます。

2)漁業資源の問題:

ロシアと中国の漁民の人件費が日本よりかなり低いのは明白です。都市部にすむ大多数の日本国民にとって、日本の漁民から高い魚を買うより、安い魚を中国とロシアから輸入する方が経済的メリットが高いのも明白です。これは、現在議論されているTPPの農業問題と同じです。詳しくは、藤沢氏の「農業と安全保障に関する私見」を参照下さい。

3)海底資源の問題:

油田の開発は高リスクの商売です。商業的に成功する油田になるかどうかは、掘ってみるまで不明です。仮に大規模な油田があっても、石油は世界的な市場価格がありますから、価格面において、国産石油の有利性はありません。逆に、石油の市場価格が下がった時は、国産石油は税金で補助を要するリスクもり、「納税者兼消費者」にとっては、必要に応じて中国から買う方が低コストかつ低リスクであるといえます。

4)妥協案:

経済的に考えた場合、尖閣諸島は共同統治案より、売り切り案の方が、国民が得る利益が高いと良いと考えます。推定される海底資源をプレミアにして、なるべく高く売りましょう。つまり中国は名を取り、日本は実を取ります。その上で、中国から石油や安価な買えば、「一粒で2度美味しい」状態になります。

現在の日本国憲法を改正しない限り、誰が首相になろうとも、日本政府の弱腰外交を根本的に変える事はできません。この状況で中国が尖閣諸島に軍隊を送り込んで、短期間で実行支配体制を構築すれば、日本政府は手も足もでなくなります。米国に泣きついても、たかが離島の為に、戦争覚悟で日本の為に実力行使を行うとは思えません。つまり竹島の二の舞です。そうなってから交渉をしようとしても鼻で笑われるのがオチです。交渉を始めるなら今のうちです。


10 comments - What do you think?  Posted by bobby - 2010/12/04 at 21:01

Categories: 1.政治・経済   Tags: , ,

チベット問題をこう考える

中国の人権問題について、チベットや内モンゴル等についてどう考えているのか、という宿題をap_09さんより頂いておりました。そこで今日は、この問題を「ネタ」として考察してみます。(下記内容はあくまで思考実験です。私の意見と必ずしも一致する訳ではない事を予めお断りしておきます)

中国の人権問題の代表選手と思われるのは、チベット問題と民主化運動家の抑圧かと思われます。日本や米国など外国に住み、中国に嫌悪感を抱く方の多くは、これをもって「中国の何処が民主化されているのか」と主張されるようです。しかしながら最近の中国(北京・上海・深圳あたり)に3ヶ月も住んでみると、人権抑圧などという状況は目にする事がなかなか難しい。これまで私がネットやニュース記事で目にした事のある、人権抑圧例というのは、下記の状況で発生しているようです。

1)チベットや新疆ウイグルのように、中国からの分離独立を目的とする全ての活動。
2)法輪功のように、政府に対抗し得る規模の結社活動。
3)民主化活動。
4)地方政府の腐敗を中央政府へ直訴するために北京を訪問する陳情活動。

上記のうち1から3の取り締まりは、中国の法律に従って、国家の方針として行われているようです。4は、法律を違法運用する特殊例(追記を参照)なので除外して、まずは1について考えます。

【チベット問題について】
チベットの中国領有は国際法上で合法なのでしょうか?そこでネットを調べましたが、「チベットが中国領土ではない」という公的な資料は見当たりませんでした。国連と欧米先進国は、中国のチベット領有を否定していなければ、中国政府のチベット領有は国際法上で合法であるとまずは仮定します。

チベットの中国領有が合法であるとするならば、そこに居住するチベット族の人たちは、中国政府が決めた法律に従う義務があると考えられます。中国政府は、現在の領土を分裂させるようないかなる活動も法律で禁止しているようですから、このような目的の活動自体が政府による取り締まりの対象になる事は自明です。

中国政府が、分離独立活動を法律違反とする事の合法性はどうでしょうか?私は法学者ではありませんが、中国が主権国家である以上、公益を守る目的で治安維持を行う法律や、国家を分裂させる行為を取り締まる法律を作り、実施する事は国内問題であるかと考えます。

さて、国家を分裂させる目的というのは、部外者が外から見る場合、独立活動を行う少数民族に同情的になるようです。しかしながら自国の例で考えてみると見方が変わります。日本政府は明治時代初期に琉球王国を併合して沖縄としました。故に沖縄の人は本土の人を「ヤマトンチュ」と読んで、ちょっと前までは自分の子供が本土の人と結婚する事すら拒絶していました。そのような琉球民族の一部が仮に日本からの分離独立を宣言して、東京や大阪で爆弾テロを行ったり、那覇市内で日本国警察と武力衝突したとしたらどうでしょう?ヤマトンチュは激しく怒り、日本警察の取り締まりはそれなりに酷い事をするかもしれません。

私はもともとチベットは独立国家であり、中国の領土ではないという意見を尊重する立場です。しかしながらチベットは事実上、既に中国の領土の一部になっており、国際社会からも認知されています。中国政府も、チベットを手放す意思はまったくないようです。この状態でチベットが分離独立を実現するには、武力をもって行う独立戦争以外に方法はありません。私はそのような戦争には断固反対します。故にチベット民族が中国政府の法律に反して、分離独立の活動を行っているのであるとするならば、それにより公安警察や軍の介入を受ける事は、自ら招いた事態であるので、それを我々が人権問題とする事はどうかと思われます。

追記:

小谷学氏は、両国が平和で、経済的な発展ができれば、それでいいのではないだろうかと述べられていますが、そのような共存共栄的な日中関係が日本にとっての理想の姿かと思われます。その為には、私達は自分の価値観を絶対視して、そうでない相手を「白黒」で裁く事は何の利益にも繋がらないと考えます。

41 comments - What do you think?  Posted by bobby - 2010/10/28 at 21:30

Categories: 1.政治・経済, 3.中国ネタ   Tags: ,

中国が抱える巨大な領土問題

中国には、尖閣諸島西沙諸島などケシ粒に思えるような巨大な領土問題が残っている事に気づきました。今世紀中にはぜひとも奪還したい核心中の核心的利益ではないでしょうか。

ますは下の地図をご覧下さい。中国の東北地方とロシアの地図です。中国とロシアの国境線を分かりやすくする為に、国境線をオレンジ色の点線でなどってあります。点線の右側がロシア、左側が中国です。

次に、下記の地図をご覧下さい。下記は1636年に満洲において建国され、1644年から1912年まで中国を支配した最後の統一王朝である清の時代の、東北地方の領土を、オレンジ色の点線で示しました。地図中の水色の線は、黒竜江という大河です。

上記の2つの地図を較べると、中華人民共和国の母体であった清の領土の広大な部分が、現在はロシアの領土になっている事がわかります。(清の時代の地図については、こちらも参照下さい)現在の黒龍江省の名前の由来と思われる黒竜江(アムール川)周辺の土地は、もともとは中国人や満州人が生活していた土地であったが、17世紀頃にロシア人が侵入してきたとの事です。

領土と資源に極めて敏感に反応する現代の中国指導者達が、これほど広大な領土とサハリンの天然ガス資源をロシアに収奪されている事実を、永遠に黙認する事が有り得るでしょうか?

ロシアは長年、そしていまだに、中国の軍事力を物量と技術ではるかに上回る隣国です。今はまだ、力技で領土を奪い返し、かつ維持する事は困難でしょう。故に中国政府は、広大な領土をロシアに奪われている事を国民に隠して、表面的にはロシアに対して笑顔を向けながら「友好」の態度を示しているものと思われます。

しかしながら、中国がもっとも取り戻したい「もともと」の領土とは、海上のちっぽけな小島ではなく、陸上の広大な領土である事は間違いないでしょう。これはあくまで私見ですが、軍事力の近代化と増強の真の目的(仮想敵国)は、米国ではなく、隣国ロシアではないのかと考える次第です。

追記:
サハリン(樺太)にはアイヌが居住していたようですが、の時代に派兵して朝貢させていました。ですので、たとえ清の時代の地図には無くとも、またロシア侵攻がなく日本が実効支配を継続していたとしても、20世紀後半までに中国が強行に領有を主張したであろう事は明白です。

参考資料:
1)歴代中国の領土地図
2)中国王朝概略図

2 comments - What do you think?  Posted by bobby - 2010/10/17 at 17:28

Categories: 1.政治・経済, 3.中国ネタ   Tags: , , , ,

敵を知り己を知らば百戦危うからず

尖閣諸島の問題で明らかになったのは、いまの日本にとって中国は、ある意味で当時のロシアに匹敵する潜在的な脅威となっているという事です。それに対処する為の力(軍事力、経済力、国際的影響力)が、いまの日本には十分にありません。

そういう日本のおかれた状況を客観的に把握して、その上で、どうするのか(中国の空軍・海軍に正面から対応できるだけの軍備増強をやるのか、核武装するのか、米軍との連携をより強化するのか、NATOへ加盟するのか、それとも中国の軍門に下り中国経済圏の中で香港のようになるのか)日本が実際に実行可能な方法を決め、それを長期戦略にして実行するしかありません。

戦略を練るためには、中国を良くを知り、日本の状況をよく知らねばなりません。

日本が中国と敵対する可能性を考えた時、我々は中国の事をもっと知らねばなりません。その目的の為に、中国人の領土意識について知るために臥薪嘗胆を、中国のおかれている国内事情について知る為に中国のジレンマ:治安が先か人権が先かを書きました。この内容に噛み付いて、「日本が中国の領土であった歴史は無い」と文句を言っても、一般の中国人はそう思っているのだから仕方ありません。また「だから人権よりも治安が優先すると主張してよいのか」と抗議したところで、中国政府は1ミリも態度を改めたりはしないでしょう。

同じく、日本の戦力や経済構造や社会へのインパクトについても良く知らねばなりません。単独で敵と戦うために、どれだけの戦力増強と訓練の時間が必要なのか、日本の企業と社会が中国にまったく依存せずに韓国や欧米先進国と競争してゆく事ができるとするならば、それにはどうしたら良いか、構造転換の為の時間と費用はどれだけ必要か。開戦時に欧米や東アジア諸国からの間接的な支援が得られるようにするにはどうしたら良いか。敵が中国内日本企業の資産凍結、南シナ海シーレーン封鎖した場合の日本の経済的ダメージは耐えられるか。それに対する日本側のダメージジコントロールをどうするか。戦力増強および戦費をまかなう為のトレードオフとして増税や借金や経済停滞をした場合に、日本国民はどれだけ耐えられるか。

そういった事を調査分析して、日本が取り得る現実的な長期戦略を作成して、軍事力を背景に正論を押し通すか、戦争するくらいならギブアップするかを決断し、最後までブレずに戦略を実行するべきであろうと考えます。

10 comments - What do you think?  Posted by bobby - 2010/10/11 at 01:13

Categories: 1.政治・経済, 3.中国ネタ   Tags:

東アジア諸国との連携

中国および台湾双方との尖閣諸島問題を一挙に解決する方法として、日米安保条約に基づいて米軍基地を尖閣諸島内へ誘致する提案をしました。これはしかし、「火中の栗を拾う」ようなもので、米軍も二の足を踏む可能性が高いと思われます。経済的にも安全保障上も日本より重要性を増しつつある米中関係を、非常に拗れさせる可能性があるからです。

アゴラで大西宏氏は、「アメリカ以外に強い味方を持たない日本」と述べていますが、現状はその通りかと思います。そこで今回の騒動を利用して、中国との領土問題を抱える他の東アジアの国を味方に取り込むという方法を提案したいと思います。

木走日記によれば、「南シナ海には領有権の対立が激しい西沙と南沙諸島があります。西沙は中国、台湾、ベトナムが、南沙は中国、台湾、ベトナム、フィリピン、マレーシア、ブルネイが領有権を主張」しているそうです。これらの国の中でも特に中越戦争を忘れないベトナムの人々は今でも中国に強い反感と危機感を持っていると聞きます。

中国の膨張主義に対する危機感を持つこれらの国が集まり、いづれかの国の領土・領海が中国によって侵犯され、当事国が抗議を行った場合にはそれを支持するような非公式な「連携」を行い、中国の横暴が国際世論で盛り上がるようなしくみをつくる事は有意義かと思われます。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2010/10/04 at 22:37

Categories: 1.政治・経済, 3.中国ネタ   Tags: , , ,

尖閣諸島を巡る中国の立場

本記事はすべて、私の推測にもとずく記事だという事を予めお断りしておきます。

中国政府は自国民に、釣魚島(尖閣諸島)は中国の領土である事を広く明言しています。ゆえに中国人民は、釣魚島(尖閣諸島)は自国の領土だと「固く」信じています。実際、私の中国人スタッフは、「尖閣諸島は台湾の一部であり、もともと中国の領土」と私に言っています。

中国政府は最初、日本が釣魚島(尖閣諸島)領土侵犯している事実を、マスコミを通じて中国人民に広め、反日運動を煽る「材料」にしていたのかもしれません。ところが領土問題というのは「諸刃の剣」になり得ます。

中国は外から見るほど政情安定しているとはいえず、いまでも治安維持が常に政府の最重要課題になっています。大きな問題としては、チベットと新疆ウイグル自治区で独立問題を抱えています。また、沿岸都市と内陸部の間の経済格差問題があり、地方政府の汚職や腐敗に対する人民の怒りの圧力が蓄積しています。農地を外国企業の工業区にされ、行き場を失った「小作農」たちの怒りの圧力があります。

このような国内問題の圧力を発散する為に、ずるい外国政府による領土侵犯問題(その代表例としての釣魚島問題)を国民に知らしめ、「制御」されたデモや小競り合いにより問題の矛先が中国政府へ向かないようにする事が政策として行われてきたのであろうと考えます。

ところが領土問題というのは時に「諸刃の剣」になります。釣魚台へ向かった船が現場で予想外にあばれて、日本側が予想外の強行な反応を見せた場合、中国政府が穏便に事を収められなくなるかもしれません。加熱した人民の反日感情や軍閥の圧力が政府の背中を押して、たとえ中国の国益から外れるとしても、国内に対して政府の立場を守る為に、日本(と世界)に対して、強行な態度を貫かざるを得ない場合も有り得るという事です。

今回の尖閣諸島の問題で、多くのブログでは、日本人の価値観、日本人の立場からのみ、意見を述べる人がほとんどのようです。しかし、中国のような大国との交渉においては、自国の立場からの正論ばかり述べてみても、問題を解決へと進める事はできません。自分が圧倒的に強い立場で交渉に臨める場合でない限り、相手が何を譲れ、何を譲れないかを良く知った上で、どうしたら問題を解決の方向へ向かわせる事ができるかを考えるできではないでしょうか。

参考資料:
1)自衛隊を出すばかりが防衛ではない
2)海保による尖閣諸島仮設ヘリポート再利用の検討をすべき
3)戦争って以外と簡単にはじまるかも

4 comments - What do you think?  Posted by bobby - 2010/10/03 at 19:56

Categories: 1.政治・経済, 3.中国ネタ   Tags: , ,

尖閣諸島における合理性

アゴラに立て続けに投稿された記事を見ると、領土侵犯の問題は、普段は合理的な判断力を持つブロガー達をも、盲目的な愛国心(=間違った愛国心)に駆り立てる危険なエネルギーを持っていると感じています。その中で池田信夫氏は、愛国心とは異なった視点で、船長釈放は「合理的」な判断であると述べておられるのが印象的でした。

以前に愛国心の種類について書いた時、政治的な意味での「国土」を愛国心の対象にする事で、国家という仮想利益団体の「利益」が優先され、人民のリアルな利益が紛争により失われるリスクが高くなると述べました。今回はそれに該当するケースかもしれません。

国益=民益と定義すれば、尖閣諸島を領有する事により生み出される経済的利益が、中国と紛争状態になる事により失われる経済的利益に比較して十分に大きければ、政府は海上防衛力へ投資して、尖閣諸島の領有と実行支配を行う事に合理性が生じます。その逆であれば、日本が尖閣諸島を領有して実行支配する経済合理性は有りません。国家のハードな分裂リスクを有している中国と違い、社会が十分に安定している日本では、国益(=民益)とは経済交互理性の観点から十分に定量的な判断が可能であると考えます。

政府あるいは民間のメディアまたはシンクタンクは、尖閣諸島周辺の海洋および海底資源の市場価値(現在価値)を数値化して、これと防衛力投資 + 遺失利益の総額とを比較して、人民へ提示するべきではないでしょうか。

経済合理的に十分な価値があれば、日本政府は早急に、尖閣諸島に海上自衛隊の基地をつくり、周辺海域を外国船の立ち入り禁止海域にして、「実行支配」を行うべきです。もし自衛隊の基地が人民解放軍の襲撃を受ければ、間違いなく「日米安保」の対象になります。もし十分な価値がないと判断すれば、尖閣諸島を中国と共同管理の提案を行う等、中国政府の面子を立て、日本の経済的メリット(=民益)を重視した政策に転換するできではないでしょうか。

2 comments - What do you think?  Posted by bobby - 2010/09/26 at 22:49

Categories: 1.政治・経済, 3.中国ネタ   Tags: , , ,

<スポンサーリンク>