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クラウドへの道は無線で舗装されるべき

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原口総務大臣の提案した「光の道」に対して、池田氏が異論を唱えています。

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ソフトバンク(松本氏)が提案している「光ファイバーをNTTから分離して各社と統合し、5000万世帯の銅線を全面的に光ファイバーに取替える」という案は、1段階理論では「悪くない」と思わせる内容があります。しかし池田氏が指摘しいていますが、技術革新の激しいIT通信業界で通信インフラ投資に30年もの償却期間をかける事は正しい選択か、光ファイバー(高速有線通信)をユニバーサル・サービスにする必然性があるのか、という大きな疑問を私も感じています。香港では、家庭用の100Mサービスが始まって数年で、今度は家庭用ギガビット回線のサービスが開始されました。

松本氏は以前のアゴラ記事で、無線通信は光ファイバーの速度に勝てないと主張されました。技術的には正しいのですが、実際に家庭への導入はベストエフォートの契約になるでしょう。つまり、回線の最高速度で比較しても意味はありません。私の実家は四国山地の田舎の街で、かろうじてADSLが利用可能ですが、遅いと感じた事はほとんどありません。加入者が少ないのですから当然です。

「光の道」の対象は静止した受信者、つまり家庭を想定しているのだと思います。しかし、インターネット・ユーザーは既に家庭から個人へと細分化の方向へ向かっています。我が家は長年、居間に共用パソコンを設置していました。息子が中学へ入学した昨年から妻と息子と私が一人1台のノートパソコンを所有するようになり、共用パソコンの稼動時間は激減しました。

さて、ユーザーが個人単位になり、みながネットブックやiPadやPDAを持つようになると、出かけた先でも家と同じようにネットへ接続したいというニーズが強くなります。なぜなら、身の回りにある情報や機能が、どんどんクラウド化しているからです。私の場合は、メールとブラウザの「お気に入り」だけでなく、業務や日常生活で必要な多くの情報をクラウド可能な「しくみ」へ移行済みであり、2台のノートパソコンとiPhoneですべて共有できるようにしています。どのパソコンへ保存しても、同じ情報を共有できます。WiFiの無い公園や乗り物の中でも、携帯用小型HSDPA/WiFiモデムを持ち歩き、パソコンやiPhoneで、どこでも情報を引き出す事ができます。無線インターネットがより高速化し、より低価格化すれば、アウトドアで利用できるアプリケーションはもっともっと増える事でしょう。

では30年後の未来には、この世界はどうなっているでしょうか。荒唐無稽な例を持ち出して恐縮ですが、これまでに書かれた多くの近未来SF小説では、クラウドという言葉は出てこないものの、高度にクラウド化された社会が描かれています。人が肌身に付けられる小型で小さいクラウド端末があり(場合によっては脳と直インターフェースされていて)、センターの超高速電脳で処理された情報を無線通信により受け取って、人工知能による支援が受けられたり、視覚や聴覚の情報をリアルタイムに処理・分析させたり、機械や乗り物をリモート制御したりしています。

それらすべての前提となるのは、超広帯域の無線通信技術の普及です。


Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2010/04/27 at 15:43

Categories: コンピュータ及び科学全般ネタ, 1.政治・経済   Tags: , , , ,

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