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中国は変って良いんです。

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中国へ民主化を強要する事は得策ではないと、以前から述べて来ましたが、そういう意見をブログで発信しているのは私だけではないと知り、ちょっと嬉しい気分になりました。

中国は民主化できるか?

ある国の文化を他国へ強制的に押し付けるのは文化的侵略であると書きました。人権という概念は欧米文化に属するものであり、まったく同じ概念に基づくルールを、多様な文化を持つ世界中へ、十分な文化的融合期間を設けずに押し付ける事は、文化的侵略に等しい行為ではないかと思っています。ある民族が固有の文化を持ち、他国からの文化的概念を導入した場合には、それが固有の文化に適合するように「カスタマイズ」される事は許されるべきです。

世界に目を向けると、欧米の価値観に照らして、より非人権的な慣習を保持し続けている国は沢山あります。イスラム圏です。イスラムの「非人権」的な慣習やルールのほとんどは、宗教(=文化)と密接に関連しています。彼らの価値観は、それが非人権的だと判断しないでしょう。彼らが自ら望むようになるまで、人権という価値観を外から無理やり押し付ける事に正当性はあるのでしょうか。

イスラム圏に較べれば、中国の人権問題の解決はより容易に見えます。共産党と名前は付いていても、現代の中国に共産主義の理念を心から「信じている」共産党員なんてどこに居るのでしょう?共産党は今や、政治的なエリートである為の閉鎖的な会員制クラブとして機能しており、共産党員が信奉する理念は「資本主義」です。

共産党政府が人権的な法的規制を緩めない理由は、ただただ政権維持の為の「道具」としての治安維持手段を手放したくないだけです。手放したくない理由は、むりやり糊付けした他民族国家と、高度成長に乗り遅れた人々の不満により、社会の屋台骨が脆弱であるからです。政府の最優先事項は社会の治安維持です。

欧米先進国が、政治的な道具として人権問題を振りかざすのではなく、真面目に中国の国民の為に民主化を支援する気持ちがあるのなら、やるべき事は、中国の資本主義の発展を支援し続ける事です。国土の隅々まで、資本主義の恩恵が染み渡り、社会が自ら安定するようになれば、治安維持の為の「道具」を持ち続ける必然性は消失し、共産党政府は国民の人権をより尊重するようになるでしょう。


Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2011/09/04 at 21:47

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尖閣諸島をどうするべきか

アゴラに投稿したもともと我々の領土という愚のコメント欄で、尖閣諸島問題の経済面について述べた内容を、こちらのブログにも残しておきます。

結論から言うと、日本が名実ともに実効支配できている間に、海底資源のプレミアをつけて中国へ売り切るのが得策と考えます。仮に将来、政府の多大な努力の結果として尖閣諸島を完全支配できたとしても、メリットを受けるのは少数の漁民と、一部の石油関連企業だけであり、大多数の国民は経済的メリットを受けません。逆に中国へ売り切る事で、島の租借料や海上警備に投じている税金を節約できるだけでなく、漁業資源や海底資源を中国から買う事ができ、都市部の大多数の国民は経済的なメリットを得る事ができます。

1)居住の問題:

尖閣諸島や(仮に返還された場合に)北方領土のような、経済活動における収支がマイナスになる事が明白な場所に、日本人が恒久的な集落や好況インフラを構築しその為に貴重な税金を投じるのは愚かと言えます。

2)漁業資源の問題:

ロシアと中国の漁民の人件費が日本よりかなり低いのは明白です。都市部にすむ大多数の日本国民にとって、日本の漁民から高い魚を買うより、安い魚を中国とロシアから輸入する方が経済的メリットが高いのも明白です。これは、現在議論されているTPPの農業問題と同じです。詳しくは、藤沢氏の「農業と安全保障に関する私見」を参照下さい。

3)海底資源の問題:

油田の開発は高リスクの商売です。商業的に成功する油田になるかどうかは、掘ってみるまで不明です。仮に大規模な油田があっても、石油は世界的な市場価格がありますから、価格面において、国産石油の有利性はありません。逆に、石油の市場価格が下がった時は、国産石油は税金で補助を要するリスクもり、「納税者兼消費者」にとっては、必要に応じて中国から買う方が低コストかつ低リスクであるといえます。

4)妥協案:

経済的に考えた場合、尖閣諸島は共同統治案より、売り切り案の方が、国民が得る利益が高いと良いと考えます。推定される海底資源をプレミアにして、なるべく高く売りましょう。つまり中国は名を取り、日本は実を取ります。その上で、中国から石油や安価な買えば、「一粒で2度美味しい」状態になります。

現在の日本国憲法を改正しない限り、誰が首相になろうとも、日本政府の弱腰外交を根本的に変える事はできません。この状況で中国が尖閣諸島に軍隊を送り込んで、短期間で実行支配体制を構築すれば、日本政府は手も足もでなくなります。米国に泣きついても、たかが離島の為に、戦争覚悟で日本の為に実力行使を行うとは思えません。つまり竹島の二の舞です。そうなってから交渉をしようとしても鼻で笑われるのがオチです。交渉を始めるなら今のうちです。

10 comments - What do you think?  Posted by bobby - 2010/12/04 at 21:01

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民主主義は魔法の杖か?

嫌中派の方が中国を批判する理由の一つとして、民主的な政治体制でない事をあげる方が多いようです。日米を含む先進国においては、国家を経済的・文化的に発展させる土台として、民主主義は重要な制度の一つであると考えます。しかしながら民主主義が完璧な制度でない事は、民主化されたロシア連邦政府がチェチェン共和国などの連邦国家の独立を武力阻止している状況を見れば明らかです。そういえば、日本の東条内閣も、ドイツのヒットラー政権も、民主的なプロセスによって誕生しました。

中国に高いレベルでの民主化を要求する米国ですが、誕生した瞬間に現在のレベルの民主主義を実現した訳ではありません。植民地時代には、非民主的手段で江戸幕府の鎖国をこじ開けました。また奴隷制度という歴史があり、南北戦争後もタスキーギ梅毒実験のような問題があり、それらを自らの力で乗り越えて、現在の民主的レベルに達しました。民主主義というのは、現代の米国人や日本人にとっては自明と感じられるかもしれませんが、初期には形式的な民主主義の時代があり、政治や人権など、国内のいろいろな問題を乗り越え、国民自身の文化的成熟のレベルに応じて、民主主義のレベルアップが行われてきた事を忘れるべきではありません。

民主主義政府ができる前は、政治を国(=独裁者とその政府)が独占しているので、行政に不満があっても、国民自らがなんとかしようという積極的な参政意識は希薄です。独裁から民主制へ形式的に移行しても、大多数の国民の参政意識が自発的に高まるまで、一部の人間による政治の独占は続きます。参政意識が高まっても、大多数の国民の文化的成熟度が高まるまでは、長期的に民主主義を維持できるようになる迄にはいくつもの落とし穴があります。強い民族主義や利己主義のぶつかり合いによって合意形成が困難になり、イラクのようにグループ間で内戦に突入する可能性があります。あるいは多数派の国民の民族主義的エゴを達成しようとする、ロシアのような政府を生み出すかもしれません。こうして考えると、国民の文化的成熟度と無関係に民主主義や自由主義を導入する事は、当事国の国民にとって更なる不幸を生み出す可能性があります。

中国は清の滅亡から毛沢東の時代が終わるまでの長い混乱と停滞の時代がありましたので、現代の中国という社会が、民主主義とか自由主義という概念を十分に理解しているとは考えられません。鄧小平が改革開放の結果、最近になって2億人くらいの国民が文化的な生活を享受できるようになりました。彼らは民主主義というものを理解しつつあると考えますが、残りの大多数(11億人)はいまだ、そこに到達していません。民主主義の基本は多数決です。一部の人権活動家の意識が高まるだけではどうしようもありません。国民の大多数が文化的に未熟な状態で、形式的な民主主義を与えられたら、いったいどうなるでしょうか。世界最大の民主的社会が生まれるか、漢民族の独裁政権が生まれて「もともと中国の領土」を回復する為に韓国やベトナムへ侵攻をはじめるか、あるいは国家が細かく分裂して21世紀の戦国時代がはじまるか、誰にも予測できません。もし内戦が始まれば、欧米の武器輸出産業にとっては絶好の商機でしょうが、中国国民と、日本を含む周辺国家にとって、非常に困った状況になるのは明らかです。

世界のある地域の政情が安定している時、それを納めているのが独裁者であれ共産党であれイスラム原理主義者であれ、パワーバランスが保たれている必然的な理由がある事を忘れるべきではありません。民主主義は魔法の杖ではありませんから、議会制民主主義に移行した国が、たちまち日本や米国のようになる訳ではありません。無責任な民主主義のプッシュは、単にパワーバランスを壊して、当該地域の国民を不幸にするだけかもしれません。中国は毛沢東の時代にチベット民族を激しく弾圧し、その後も2度の天安門事件を起こしました。しかしながら現在の政府は、国の発展(=経済的発展)という戦略的目的の為に、段階的な民主的レベルの向上(=治安維持を目的とした規制の緩和)を行っている事実を認識するべきです。

中国政府が民主的レベルを向上させる必要がなぜあるかですって?合理性を重んじる中国人にとって、規制を緩和しなければ経済が発展しない事は自明だからですよ。

*)本記事は、アゴラへ投稿した記事です。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2010/11/29 at 11:14

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中国の治安維持規制と緩和状況

アゴラに投稿した記事で、kaku360さんから下記の質問を頂きました。内容がすこし長くなるので、アゴラのコメント欄ではなく、こちらで回答します。下記内容は、私が思い出せる限りのもを列挙しており、体系的な資料をもとにしていない事をご了承下さい。

>「治安維持を目的とした規制の緩和」とありますが、本当にそのような緩和が起きているのでしょうか?

私がはじめて香港(当時は英国統治領)から中国大陸に足を踏み入れた1989年当時は;

1)中国人が遠距離移動する為に飛行機のチケットを買うには、役所の許可が必要だったようです。
2)外国人は、開放都市以外への出入りが認められていませんでした。
3)一般人の外国旅行は極めて困難でした。
4)中国ではじめてできたシンセン市の中のシンセン経済特区は、第二国境と呼ばれるゲートで人の」出入りを管理しており、中国人が経済特区へ入るには専用の許可証が必要でした。
5)外国人を宿泊させる許可を持つホテルは限られており、外国人がビジネスホテル級の安ホテルに泊まるのは比較的困難でした。
6)外国人が一般の民家を訪問して宿泊したり居住するには公安警察への届出が必要で、民家に外国人が出入りすると、周辺の家から公安へたちまち通報されていました。
7)個人が公的な場所で意思表示する事は、壁新聞であろうとビラであろうと極めて困難でした。
8)中国人の労働者による労働者の為の労働組合は事実上禁止されていました。

2010年11月現在は;

1)中国政府が発行する身分証があれば、だれでも、国内の何処へでも、飛行機のチケットを買って、移動する事ができます。
2)チベットのように暴動など治安上の理由で出入りを制限されている場合を除き、中国全土が開放されています。
3)沿岸部都市に戸籍を持つ一般人などの比較的多くの人が海外旅行を行うようになりました。
4)シンセン経済特区の第二国境は事実上なくなりました。
5)地方都市の安いビジネスホテルの非常に多くが、外国人を宿泊させる許可をもっています。
6)外国人の民家への滞在には公安への届出が必要なルールは今でもありますが、大都市の公安は、平時は黙認しているところが増えているようです。周辺家庭からの通報もあまり無いようです。(みつかると罰金を取られます)
7)ネット上の掲示板やブログでは、1日に膨大な数の更新があり、日常的な行政への不満など含まれていますが、おおくの更新についてはいちいち削除される事はありません。一部の中国人がわざわざVPNなどでTwitterへアクセスして情報交換する事も黙認されているようです。
8)労働者による労働者の為の労働組合が認められています。

ちなみに、今でもけっこう厳しく規制されていると感じるのは;

1)言論の自由や、民主化を目的とした集会やデモ。
2)政治的な意見を伴うデモや集会。
3)多くの注目を集める、ブログや掲示板の政治的記事。
4)大企業や地方行政への苦情の意思表示を、街頭などで行う。

1と2は、主に民主活動家によるもので、予防的措置と推測。
3は、一般人の記事が、たまたま多くの注目を集めた場合で、予防的措置と推測。
4は、地方名士の企業や地方政府の不正・腐敗を、地方政府の公安が庇う場合。本来これは中央政府的には不正対象が処罰されるべきだが、中央政府のポリシーから逸脱した地方政府が自己防衛的にもみ消そうとし、そういう不法な処理に中央政府の目が届かないケースと推測。私は常々、実世界で不正対象に対して直接的な活動を行うよりも、ネットを使って、世論と中央政府に対して効率良くアピールする方が、抗議者のリスクを小さく保ちながら不正の暴露と処罰という目的を達成しやすいと考えますが、抗議したい当事者達はネット・リテラシーが低い人たちが多いのを歯がゆいと感じています。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2010/11/24 at 22:48

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中国は一党独裁の資本主義国家である

尖閣諸島問題に端を発して、俄か愛国心が国内に高まるなか、間違った前提に基づく対中戦略の議論が行われていると感じています。間違った前提から出発して、正しいゴールにたどり着く事はできません。「大量破壊兵器が有る」という前提でイランへ侵攻した米軍は、ついに大量破壊兵器の倉庫へたどり着く事ができませんでした。正しい前提条件で議論をする事は大変重要です。

テレビの政治討論番組やブログで中国脅威論を唱える方の多くが、中国を脅威と感じる理由のトップに、中国が社会主義国家である事を掲げているようです。wikiによれば、中国共産党は「産主義を実現するための初級段階として社会主義を行っている」とあります。しかしながら私は、中国が社会主義国家である事に大きな疑念を抱きました。

そこで、社会主義の定義をwikiで調べてみました。

社会主義は、資本主義の原則である自由競争を否定または制限し、生産手段の社会的所有・管理などによって、生産物・富などを平等に分配した社会を実現しようとする思想と運動の総称。

つまり社会主義の要素とは、
1)自由競争の否定あるいは制限
2)生産手段の社会的所有・管理
3)富の平等分配

確かに昔の中国は、大企業はみな国有で、自由競争の代わりに、第○次5カ年計画とかいう計画経済であったと記憶しています。

鄧小平は1978年12月に、改革解放という国内体制の改革および対外開放政策を開始し、それは現在に至るも中国共産党によって続けられていると理解しています。改革開放とは社会主義経済から資本主義市場経済への移行です。その要素とは、
1)市場における自由競争
2)資本と生産手段の私有
3)資本家への富の集中

次に、資本主義の要件をwikiで調べてみましょう。
1)私有財産制
2)私企業による生産
3)王道市場を通じた雇用、労働
4)市場における競争を通じた需要、供給、取引価格の調整、契約の自由

私は昨年、深圳に販売会社を設立して、パソコンやソフトウェアの販売を行っていますが、上記の要件をすべて満たす企業活動を行っています。

1972年以降の経済体制を、中国共産党は社会主義市場経済と呼んでいるようですが、これは共産党が国民に対して面子を保つ為の詭弁といえます。いまでも国有企業は計画経済を名目的に行っているようですが、その国有企業の多くはシンセン・上海・香港等の株式市場へ上場して資金調達しており、計画より企業の利益を優先するようになっているようです。

つまり、いまや中国の経済は基本的に資本主義市場経済と言えます。

「社会主義」とは社会主義的手段に基づき、富みの平等分配を行おうとする運動を表す言葉です。「社会主義国家」とは、それを行う政権を持つ国家の事だと考えます。この前提が正しければ、改革開放を続ける中国は、たとえ共産党の一党独裁国家であれ、理論的には社会主義国家ではありません。

なるほど、やっと私の疑念を晴らす事ができました。やはり中国は既に、社会主義国ではなかったのです。

故にみなさんも、中国について議論を行う場合、共産党の一党独裁ではあるが、資本主義市場経済を行う国家資本主義国であるという前提で、正しいゴールにたどり着くように、実り有る議論を行って頂きたいと願っています。

*)本記事は、アゴラへの投稿した記事です。

16 comments - What do you think?  Posted by bobby - at 15:48

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民主化問題をこう考える

中国の人権問題について、チベットや内モンゴル等についてどう考えているのか、という宿題をap_09さんより頂いておりました。チベット問題に続き、今回は民主化活動に対する抑圧を「ネタ」として考察します。

この話題の代表選手といえば、獄中でノーベル平和賞を受賞した劉暁波氏、昨年のノーベル平和賞候補者であった胡佳氏、成田空港で篭城した馮正虎氏がすぐに思い出されます。これら民主活動家の人たちの共通項目は、天安門事件に参加した事を隠そうとしなかったり、民主化問題で中国政府への批判を繰り返した人たちと思われます。

日本や米国や私の居住する香港特別行政区では、人民が政府の、特に民主化政策を公然と批判する事は、それぞれの国内法に違反しません。故に、それらの国では、政府を公然と批判する事で政府から酷い目に会う事は、少なくとも表面的にはない筈です。しかしながら中国では、社会を不安や混乱に陥れる可能性があるような政府批判は、「社会の治安を乱す」為に法律違反となるようです。故にそのような民主活動家は、政府によって強制的に「口を塞ぐ」処理がとられるようです。口を塞ぐといっても、昔の南米のように、政府の暗殺部隊の標的にされるほど酷い訳ではありません。更生施設へ送られて「従順さ」を身に付けさせられるか、スーチーさんのような自宅軟禁になるか、刑務所に入るか、この3つの道があるようです。

さて、政府の民主化政策を公然と批判する事が、どうして「社会の治安を乱す」事になるのか、あるいは国家政権転覆扇動罪のような罪状で投獄されるのでしょう。安全で平穏な日本に住んでいる我々には想像もできない事かもしれませんが、他民族国家であり、13億人の人民の多くがまだ貧困から抜け出せていない中国は、社会的に不安定な状態がずっと続いています。チベットなどの民族問題、改革解放後にはじまった経済格差問題、なくならない地方政府の腐敗問題、軍閥問題などが縦・横・斜めから複雑に入り組んでおり、中国は見た目ほど「一体」ではありません。そこで、不安定な社会的バランスを意図的に崩そうとする勢力の代表選手である民主活動家は、たとえ少数でも感染性の強いウイルス病原体のように、中国政府から忌み嫌われていると考えられます。

ところで中国政府は社会の民主化をどのように考えているのでしょう。これは私の推測ですが、中国政府は経済システムとしての資本主義を社会に導入し、経済の発展の道具にしました。しかしながら、社会の民主化を積極的に行う事を目標にした事は一度も無いと考えます。なにしろ指導者層はみんな、エリート共産党員であり、バリバリの社会主義者である筈ですから。

しかしながら資本主義と民主主義は表裏一体ですから、資本主義が浸透すると、民主的な社会システムも同時に広がりました。資本主義制度によって人民の生活が豊かになった地域(特に沿岸地方)では、人民の民主化要求圧力は高まりました。この圧力を封じ込めたままで資本主義的経済発展は困難です。

経済発展を最優先目的の一つとする中央政府指導部では、経済発展と民主化意識向上の因果関係を、ある時点で理解したと考えます。内部でいろいろ検討を重ねた上で、社会の民主化圧力の段階的開放を「必要悪」として受け入れた筈です。ニュースや出版物の表現の自由、インターネット検閲などを比較すれば、30年前・10年前・5年前・現在で、平時の政府検閲レベルは明らかに違う(だんだん緩くなっている)事が見て取れると思います。これが中国における、結果としての民主化の進行状況です。

今後も中国政府(指導者)は、社会的安定の度合いと経済発展のレベルに応じて、人民が求める民主化圧力を段階的に認め、社会制度を更新して行くと考えます。必要悪とはいえ、それを認めなければ資本主義的発展が安定しないからです。このような理解の上に立ち、中国の経済発展が民主化レベルを今後も継続的に向上させるという事を述べました。

最後になりますが、人権という思想は、私にとって多くのメリットを与えてくれる便利なものと理解ており、これを否定するつもりはありません。しかしながら人権とは、資本主義や民主主義と同様に西欧文化の産物であって、世界共通・時間軸を超えて共通の絶対的な権利だとも考えていません。20世紀から21世紀にかけて、他にもっと良い社会システムや思想がないので、取り得る最善のものとして資本主義、民主主義、基本的人権などのスキームを採用しているに過ぎないと考えます。

要するに、「人は生まれながらに基本的人権を持っている」というのは実際にはフィクションです。日本の江戸時代は、人権という思想がなくても、それなりに人道的な政治を行った時期もありました。つまり人権思想がなければ常に非人道的国家になるという事ではありません。故に今の中国が、仮に日本の人権レベルに遠く及ばないとしても、それを理由に中国を「野蛮人」と批判する事は合理的と言えないと考えます。

追記:
こんな記事を書いていたら、私も有る日、中国で入国拒否される事になるのだろうか。そうなると、お客と共同経営者に迷惑をかけそうだ。

参考:
1)民主主義は魔法の杖か

8 comments - What do you think?  Posted by bobby - 2010/10/29 at 20:13

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中国が抱える巨大な領土問題

中国には、尖閣諸島西沙諸島などケシ粒に思えるような巨大な領土問題が残っている事に気づきました。今世紀中にはぜひとも奪還したい核心中の核心的利益ではないでしょうか。

ますは下の地図をご覧下さい。中国の東北地方とロシアの地図です。中国とロシアの国境線を分かりやすくする為に、国境線をオレンジ色の点線でなどってあります。点線の右側がロシア、左側が中国です。

次に、下記の地図をご覧下さい。下記は1636年に満洲において建国され、1644年から1912年まで中国を支配した最後の統一王朝である清の時代の、東北地方の領土を、オレンジ色の点線で示しました。地図中の水色の線は、黒竜江という大河です。

上記の2つの地図を較べると、中華人民共和国の母体であった清の領土の広大な部分が、現在はロシアの領土になっている事がわかります。(清の時代の地図については、こちらも参照下さい)現在の黒龍江省の名前の由来と思われる黒竜江(アムール川)周辺の土地は、もともとは中国人や満州人が生活していた土地であったが、17世紀頃にロシア人が侵入してきたとの事です。

領土と資源に極めて敏感に反応する現代の中国指導者達が、これほど広大な領土とサハリンの天然ガス資源をロシアに収奪されている事実を、永遠に黙認する事が有り得るでしょうか?

ロシアは長年、そしていまだに、中国の軍事力を物量と技術ではるかに上回る隣国です。今はまだ、力技で領土を奪い返し、かつ維持する事は困難でしょう。故に中国政府は、広大な領土をロシアに奪われている事を国民に隠して、表面的にはロシアに対して笑顔を向けながら「友好」の態度を示しているものと思われます。

しかしながら、中国がもっとも取り戻したい「もともと」の領土とは、海上のちっぽけな小島ではなく、陸上の広大な領土である事は間違いないでしょう。これはあくまで私見ですが、軍事力の近代化と増強の真の目的(仮想敵国)は、米国ではなく、隣国ロシアではないのかと考える次第です。

追記:
サハリン(樺太)にはアイヌが居住していたようですが、の時代に派兵して朝貢させていました。ですので、たとえ清の時代の地図には無くとも、またロシア侵攻がなく日本が実効支配を継続していたとしても、20世紀後半までに中国が強行に領有を主張したであろう事は明白です。

参考資料:
1)歴代中国の領土地図
2)中国王朝概略図

2 comments - What do you think?  Posted by bobby - 2010/10/17 at 17:28

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中国のジレンマ:治安が先か人権が先か

言語空間+備忘録のmemo26さんから、ノーベル平和賞と、中国の立場で、中国で服役中の民主活動家である劉暁波氏がノーベル平和賞を受賞した事を伝えています。中国政府は自国の民主活動家に対してノーベル賞を与える事を、強い「内政干渉」と受け取り、かなりムカついているものと思われます。

現在の状況を知らない人は驚くかもしれませんが、私がはじめて羅湖の国境を越えて広東省の地を踏んだ1989年とくらべて、いまの中国は驚くほど民主化されています。結果として民主化の引き金を引いたのは鄧小平の改革開放政策です。資本主義を導入して経済を豊かにしようとした訳ですが、資本主義と民主主義は表裏一体の関係にあるようで、経済発展と共に、民主的な制度への転換が進みました。いまの中国は、共産党の存在感がどんどん薄まり、国家資本主義としての政策が前面に押し出ているように感じています。

しかしながら中国は大変広い国で、その中には多数の少数民族が居住しており、沿岸部と内陸部で経済格差が大きく、様々な社会問題を抱えています。その代表例が、少数民族による分離独立運動(西蔵自治区(チベット)、新疆ウイグル自治区内モンゴル自治区など)です。あまり報道されませんが、少数民族による列車や飛行機の爆弾テロ、あるいは暴動がしばしば発生しています。

経済格差問題も深刻化しています。富める沿岸部と、貧しい内陸部というのはよく聞く話しです。地方政府の役人の腐敗もまだ残っています。最近は他に、土地再開発で耕作農地を失った小作農民による暴動騒ぎも聞こえてきます。更に、そういう人たちが最終的に都市部に流入して欲求不満な貧困層を形成し、いつでも暴発しそうな状況があります。経済が発展した結果、国家が崩壊する事は望みません。

いまの中国政府が最も恐れているのは、民族問題・経済格差問題・宗教問題などで、治安が崩壊して国家が分裂する事ではないかと考えています。ゆえに、社会を混乱させる問題を未然に防ぐ事に非常なエネルギーを注いでいるようです。たとえば情報統制(メディアの統制、インターネットのアクセス制限)、民主化運動の抑圧、公的機関による監視(身分証番号による追跡、インターネット情報の監視)などです。

では、このような事はいつまで続くのかといえば、中国内陸部まで一定レベルまで経済発展し、平均所得が欧米並みに向上し、社会弱者が十分に少なくなれば、いま抱えている社会的問題は自然消滅するでしょう。そうなれば、中国も日本なみ(欧米並みじゃなくて)に人権が擁護される国になると考えます。(欧米人と東洋人は根本的なところの価値観に違いがあると感じるので、民主化が進んでも、人権の捉え方は多少異なるでしょう。それは日本の検察をみれば明らかですね。)

つまり中国にとって人権は、社会が到達する目的ではなく、経済発展によって得られる報酬と考えられます。ゆえに欧米社会は、人権問題ゆえに対中経済制裁を課すなどというのは本末転倒です。中国の人権問題を解決したければ、1年でも早く、中国全体が経済発展するように経済支援を続けるべきです。

中国人民を豊かにする事は、中国の軍事リスクを減じる事でもあります。現在の人民解放軍は、貧困家庭の若者の雇用バッファーとしての役割が非常に大きいのです。日本のように豊かになれば、高校を卒業して軍隊に就職しようという若者はほとんどいなくなります。また、豊かになる事で、戦争してまで自国領土を広げたいと考える人も減り、社会的なエネルギーも総じて減少するでしょう。高度成長期が終わって、ひ弱な若者が増大した日本と同じようにです。

対決するだけが解決策ではありません。国家間の問題は、手段よりも結果が大事なのです。

21 comments - What do you think?  Posted by bobby - 2010/10/09 at 11:13

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日本が中国を無視できない理由

To be determinedさんが質問削除の中で、「日本以上に中国人に対する入国制限が緩い国は、どこかにありますか?」という質問への私なりに回答したところ、コメント欄で再度の質問を頂きました。

「ところでビザの件ですが、ご紹介のビザ発行条件を見ると、bobbyさんによれば他国より特に緩いということはないとのことですが、欧米先進国とその他の国の差のようにも見えます。この件に関しては日本は先進国側から離れて、発展途上国よりの態度に変わったという見方もできます...単なる個人の体験例ではありますが、こういうことをどうお考えになりますか?」

かなりの長文になってしまったので、コメント欄ではなく、こちらで以下に回答させて頂きます。

中国(と中国人)が関心を持つ途上国の多くは、ビザ無しであったり、到着後に空港で取得可能であったり、申請条件が非常に緩い(資産証明も所得証明も不要)ようです。これは中国政府の外交力と、相手国政府が期待する経済効果が主因と考えます。

中国(と中国人)が関心を持つ先進国の中で、日本政府は財産証明と所得証明の両方を要求しているが、(紹介したページにある)米・仏・カナダでは所得証明を必要としていないところに着目し、日本の申請条件が他の先進国に較べて緩くない根拠と考えました。

中国人が入国拒否される理由ですが、米国は中国人に限らず欧州以外の国に厳しいようです。たとえばホリエモンも経済犯罪で係争中なので、米国には入国できません。(カナダはOK)たぶん国際テロの対象になり易いという理由で、フィルター条件が非常に厳しいのだと思われます。中国はいまだに社会主義政権で、軍事大国で、産業が急速に発展していますから、欧州各国が警戒する事も理解できます。(欧米の先進国が中国に対して「民主的」とか「人道的」という言葉で非難したり制約条件を持ち出す時には、多くの場合、別の目的を達成する為の道具として使われているのだと思います。)

中国が直面している問題は、日本が明治から昭和にかけて欧米先進国から受けた「問題」に近い面があると感じています。白人主体のロシアは別として、大きいとはいえ黄色人種の東洋の国が、欧米中心(日本と韓国もやっとの事で仲間入りした)の先進国社会へ、かなり強引に割り込んできているのですから、既得権を守る為に、欧米諸国がいろいろな面で過剰に警戒するのは仕方が無いかと思います。

そういう壁を「外交力」で突破する為に、中国は大きな軍事予算を長期的につぎ込んで、陸・海・空・宇宙への軍事力を高めているのでしょう。中国はそういう長期的な戦略を実行できる国だと理解しています。また中国には、それを行うだけの国内資源(国土、人民、資源、技術)があります。中国の指導者(鄧小平)が1970年に改革開放へ国の舵を切り、それから40年間、中国の歴代指導者はブレずに、国の繁栄の為にこの長期戦略を実行してきました。その結果がGDPで世界第二位です。

日本は残念ながら、そういう資源が極めて限られており、憲法で軍事力(敵地攻撃能力、核武装)にも制約がかけられ、輸出産業がなければ国内経済の維持もできません。また、リーマンショック後の日本の税収の落ち込みを思い出してください。日本から輸出産業(と海外の支店や工場から吸い上げる利益)が無くなれば、税収が一気に減り、世界一素晴らしい社会福祉(医療、年金など)は10年以内に崩壊し、まもなく日本は途上国の仲間入りする可能性が極めて高いと感じています。

米国が今後、世界経済を牽引する極端な消費市場に戻ると考えている人は少ないようです。とすれば、中国が世界最大の消費市場を維持し続ける可能性が高い。そういう状況で、すぐ隣国で「領土」や「歴史」問題を抱える日本が、中国に対してとれるオプションの中に、領土や経済で敵対したり、無視する事は、日本の没落を招くだけであり、政治的に困難であろうと考えています。私を含めて、多くの人がそういう日本の未来を望んでいない事は理解していますが、現実は現実として直視しなければ、日本にとって建設的な道は開けません。

9 comments - What do you think?  Posted by bobby - 2010/10/07 at 13:16

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尖閣諸島を巡る中国の立場

本記事はすべて、私の推測にもとずく記事だという事を予めお断りしておきます。

中国政府は自国民に、釣魚島(尖閣諸島)は中国の領土である事を広く明言しています。ゆえに中国人民は、釣魚島(尖閣諸島)は自国の領土だと「固く」信じています。実際、私の中国人スタッフは、「尖閣諸島は台湾の一部であり、もともと中国の領土」と私に言っています。

中国政府は最初、日本が釣魚島(尖閣諸島)領土侵犯している事実を、マスコミを通じて中国人民に広め、反日運動を煽る「材料」にしていたのかもしれません。ところが領土問題というのは「諸刃の剣」になり得ます。

中国は外から見るほど政情安定しているとはいえず、いまでも治安維持が常に政府の最重要課題になっています。大きな問題としては、チベットと新疆ウイグル自治区で独立問題を抱えています。また、沿岸都市と内陸部の間の経済格差問題があり、地方政府の汚職や腐敗に対する人民の怒りの圧力が蓄積しています。農地を外国企業の工業区にされ、行き場を失った「小作農」たちの怒りの圧力があります。

このような国内問題の圧力を発散する為に、ずるい外国政府による領土侵犯問題(その代表例としての釣魚島問題)を国民に知らしめ、「制御」されたデモや小競り合いにより問題の矛先が中国政府へ向かないようにする事が政策として行われてきたのであろうと考えます。

ところが領土問題というのは時に「諸刃の剣」になります。釣魚台へ向かった船が現場で予想外にあばれて、日本側が予想外の強行な反応を見せた場合、中国政府が穏便に事を収められなくなるかもしれません。加熱した人民の反日感情や軍閥の圧力が政府の背中を押して、たとえ中国の国益から外れるとしても、国内に対して政府の立場を守る為に、日本(と世界)に対して、強行な態度を貫かざるを得ない場合も有り得るという事です。

今回の尖閣諸島の問題で、多くのブログでは、日本人の価値観、日本人の立場からのみ、意見を述べる人がほとんどのようです。しかし、中国のような大国との交渉においては、自国の立場からの正論ばかり述べてみても、問題を解決へと進める事はできません。自分が圧倒的に強い立場で交渉に臨める場合でない限り、相手が何を譲れ、何を譲れないかを良く知った上で、どうしたら問題を解決の方向へ向かわせる事ができるかを考えるできではないでしょうか。

参考資料:
1)自衛隊を出すばかりが防衛ではない
2)海保による尖閣諸島仮設ヘリポート再利用の検討をすべき
3)戦争って以外と簡単にはじまるかも

4 comments - What do you think?  Posted by bobby - 2010/10/03 at 19:56

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リスク管理から見た口蹄疫対策

井上晃宏医師がアゴラで

口蹄疫に関する現在の対策を批判して以来、同記事のコメント欄では様々な意見が議論されています。ところで、動物衛生研究所の資料によれば、2009年から2010年にかけて、中国ではこれだけの広い範囲で頻繁に発生しており、この状況は素人目にも、中国政府はウイルスの封じ込めに失敗していると言う事ができます。韓国では8年ぶり、日本では10年ぶりの口蹄疫発生ですが、日本をとりまく東アジアの状況から見ると、悪化する口蹄疫禍の「はじまり」と見るべきです。


日本や韓国が国内でいくらウイルス封じ込めをして、清浄国化を行っても、中国で口蹄疫が拡大している以上、ウイルスが日本や韓国へ持ち込まれるのを水際で阻止する事は、現実的に不可能と言えます。不可能な前提を無視して、一国だけで清浄国を維持する政策は、まったく合理的でも現実的でもありません。少なくとも、東アジア全域で、口蹄疫が数年以上沈静化するまでは、いつでも発生する事を前提とした「リスク管理体制」を敷くべきです。

日本の政府と地方自治体が行うべき対策は、具体的には、再発する事を前提として、発生時の経済的被害を最小限に抑える為の、ダメージコントロールとしてのワクチンの予防的使用です。私は疫学の専門家でも獣医でもありませんが、ネットで入手した情報を総合的に判断して、下記のような対策を提案します。

1)ワクチンを全国の家畜へ機械的に4ヶ月から半年毎に摂取するのは、ウイルスが国内の野生動物へ拡散してしまった場合の対策です。

2)野生動物への拡散が確認されるまでは、日本に比較的近い東アジアの国口蹄疫が大規模に発生したタイミングで、国内の摂取対象地区を絞ってワクチン接種を行う。

2)国内でワクチン接種を行う対象地区は、発生場所と地理的に近いか、発生箇所との人や物の交流が大きい、畜産エリアを検討する。

3)ワクチン接種した地区では、ワクチンを接種しない識別用の家畜を配置し、定期的に抗体チェックを行い、ウイルス到来の有無を確認する。

4)国内でウイルス感染が確認された場合、ワクチン接種を周辺全てに広げ、かつ、自衛隊による汚染地区の物理的な封鎖を即時行う。自衛隊の医療資格者もワクチン接種できるようにする。

5)摂取ワクチンで感染が抑制されている場合は、発病した対象動物だけをと殺する。

6)ワクチンによって感染を抑制できないと判断された場合にのみ、封鎖地区の対象動物を全部と殺して自衛隊により焼却する。

ワクチンを使用する事で、隣国から非難される事を恐れる人がいるようですが、口蹄疫研究の先進国であるオランダは、ワクチン使用により口蹄疫の沈静化に成功しています。そのオランダ人を、ワクチン使用により入国拒否している先進国があるでしょうか。合理性のある対策を恐れる事は愚かな事です。

ワクチン摂取する事自体で、不活性化されなかったウイルスによる発病を恐れる人がいますが、技術的に未熟であった過去の例であり、現在の高い技術では、不活性化ワクチンでそのような事は起こらないと、人獣共通感染症で有名な山内一也氏は述べています。

同じく山内一也氏によれば、口蹄疫ワクチンの下記問題は、OIEが1957年に殺処分の国際条約を作った為に、企業が積極的に投資せず、その為に旧世代に取り残されていると述べています。ワクチン接種と発病の抗体を見分けられるマーカーワクチンの技術は既に存在しています。予防的ワクチン接種を行う国が増えれば、ワクチンの問題は改善されると考えます。
1)ワクチン接種と感染とで、抗体を見分けられない。
2)効果が半年しか持続しない。
3)ワクチン接種後に感染した動物がウイルスを撒き散らすキャリアとなる。

口蹄疫が家畜の恐ろしい伝染病であるのなら、政府は過去の法律にしがみつくのではなく、最新の知見に基づいた科学的かつ合理的なリスク管理の手法について、もっと研究を行うべきです。

6 comments - What do you think?  Posted by bobby - 2010/06/08 at 07:54

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