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3・11は政府の裏切りか?

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3・11以降、国の言う通りにしていれば何とかなるという時代が終わったという意見があります。広範囲に居住する国民が、福島第一原発の放射能汚染とともに暮らしていかなければならなくなった事について、「信じていた政府に裏切られた」という気持ちを持っている人は多いのではないかと思います。しかしちょっと待って下さい、私たちは政府の何を信じていたのでしょう。そして「信じる」という行為は正しかったでしょうか。

欧米の民主主義とは、国民一人一人が国や政府に対して意見を持ち、その意見を反映してくれる議員を選んで政府へ送り込み、国民の意思を反映する政策を行わせる事だと思われます。国民は選挙において、議員や政党の約束(どのような方法で結果をもたらすか)を実行する事を「信じ」る故に投票します。

その一方で日本・中国・韓国・台湾など東アジアの国々では、欧米から民主主義の思想が直接・間接的に導入されてからも、多数の国民の政治意識は低く、利己的な結果だけを「お上」に求める強い依存心が存在しているのではないかと推測します。国民は選挙において、議員や政党があなたに何をもたらすかという約束には強い関心を示しても、具体的な実現手段(こむずかしい理屈)については、長い間、興味がありませんでした。具体的な実現手段を考える代わりに、「信じる」という手段に置き換えてしまったのだと思います。

結局、3・11の悲劇を招いたのは、実現手段を政府へ丸投げして、結果が出る事を「信じる」という事を行っていた国民自身であったのではないでしょうか。


Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2011/11/02 at 13:52

Categories: 1.政治・経済   Tags:

商売上手な温州の内情

夏頃から浙江省温州では企業の倒産が夥しく、地元の新聞も「100社が倒産し、夜逃げした」と報じたそうです。夜逃げするのは高利貸しに手を出したからで、マフィアと組んだ高利貸しはトイチが常識、返済しないと容赦なく経営者を襲撃して、見せしめに死体を川に浮かべたりするそうで、こんな中国に進出する度胸のある日本企業は、よほど度胸があるんですねぇと、佐藤守氏が述べています。

中国の権力闘争に巻き込まれるな!

東莞で昼飯を食べながら、iPhoneでこの記事を読んでいたのですが、最後のところになんかひっかかるものがあったので、テーブルの向かいにいた香港人の友人に聞いてみました。彼は東莞で不動産の仕事をしており、奥さんの実家は話題の温州で漢方薬の工場を経営していますので、興味深い話しをしてくれました。

まず、中国内で温州の倒産がメディアで話題になる理由は、普段は中国有数の商売人といわれる温州人に対するやっかみによるところが大きいようです。温州人の不動産買い占めツアーがやってくると、その土地のマンンションがあっという間に値上がりするそうです。そういう温州で倒産が相次げば、他の土地の人は「ざまあみろ」と思わずにはいられないのでしょう。

次に、温州で倒産が多い理由は、温州の中小企業の商売人は政府(銀行)ではなく、闇金(個人の金貸し)で調達した資金で商売をする人が多いようなので、調達金利は当然の事ながら銀行よりずっと高く、景気の悪化により資金繰りがつかなくなった経営者が多い為ではないかとの事です。(蛇足ですが景気が悪化しているのは、インフレ抑制の為に政府が厳しい総量規制を実施しているので、銀行に貸す金が不足しているからと言われています。)

ではなぜ、温州人は政府(銀行)に依存せずに商売する人が多いかといえば、もともと政府からお金を借りたくても借りられない人達が多くおり、仕方なく、私的な資金調達に依存するようになったのだそうです。詳しくはわかりませんが、そういう歴史的な理由があるのでしょう。

最後に、どういう人が私的にお金を貸しているのかといえば、マフィアの専売特許という訳ではなく、お金を持っている人(金持ち、手元資金に余裕のある経営者、政府の役人)が副業として金貸しをしているそうです。賄賂を溜め込んだ地方政府の役人が、マンションや車を買うとすぐにバレて捕まるので、表に出ない闇金へ貸しているという話しもあるそうです。

これはあくまで友人の私見なので、佐藤氏の与太話と同様に眉に唾つけて「読み物」としてお楽しみ下さい。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2011/10/19 at 10:36

Categories: 1.政治・経済, 3.中国ネタ   Tags:

中国かと思ったら米国だった

チュニジアで始まったジャスミン革命は、エジプトやその他のアラブ国家へと広がり、「民主主義の革命」というのなら次は中国か、とネットでは一時期騒がれました。私はジャスミン革命は思想ではなく「若者が飯が食えない」という経済問題であり、高度成長期のど真ん中にいる中国に飛び火する理由は無いと以前に書いた事があります。ところがここへ来て、思わぬ国へ飛び火しました。米国です。

マルチスピード化する世界の中で

ウォール街で始まったOccupy Wall Streetといわれるデモは1ヶ月も続いており、全米各地へと広がりを見せています。1%の大富豪が20%以上の富を独占していると言われる米国で、富を象徴するウォールストリートがデモの対象となっている状況について池田氏は、「デモ隊が金融機関を悪玉にするのは間違っている。彼らが高い収入を得ているのは、この格差の原因ではなく、結果に過ぎないからだ」と述べています。しかし投資銀行がロビー団体、議員、高名な経済学者へお金をばらまいて、金融緩和(特にデリバティブへの規制阻止)を長期的かつ組織的に行い、サブプライムローンの証券化によってリーマンショックを引き起こしたという意見もあります。故に米の金融機関が大不況の主犯と疑われても仕方が無いのかもしれません。

インサイド・ジョブ

リーマンショックの後、経済の牽引車であった輸出産業が大打撃を受けた中国政府は、なんとしても経済成長を止めない為に、リスク覚悟で内陸部のインフラ整備への大きな投資を始めました。大きな賭けだったと思いますが、これまでのところは結果良好です。今まで発展から取り残されていた内陸部へ急速にお金が回り出し、出稼ぎ労働者を生み出していた田舎の街がどんどん裕福になり、出稼ぎ労働していた人達が戻ってこなくなってしまいました。おかげで沿岸都市周辺の工業地帯では、工場ワーカーの求人不足が常態化しています。

もしもOccupy Wall Streetがジャスミン革命の余波のひとつであるとするならば、なかなか興味深い皮肉ではないでしょうか。

1 comment - What do you think?  Posted by bobby - 2011/10/16 at 12:26

Categories: 1.政治・経済, 3.中国ネタ   Tags:

未だガラパゴス化を撤回できず

日本人の感性はガラパゴス化しているには、たくさんの反響があり驚きました。ブロゴスへ転載された記事では、27個の「いいね」を頂き、賛同のTwiterやコメントを頂く一方で、その倍以上の否定的なTwitterやコメントを頂きました。特に、私の個人サイトへのコメントでは、みなさんの具体的な考えがわかり大変参考になりました。車両内の通話規制は「日本だけである」という言葉は撤回させて頂きます。しかし携帯通話そのものへの違和感をガラパゴス化であるという事は、撤回するだけの意見にはまだ出会っていません。そこで、頂いた否定的な意見をもとに、これから反論を述べたいと思います。長文になりますがお付き合い下さい。

1)公共マナーは守るべきである。
私の記事では、法律や規則に書いてない事は、何を行ってよいとは「一言も」述べていません。公共マナーは社会生活を円滑にする文化的なコミュニケーション・プロトコルと理解しています。私も日本へ来れば日本のマナーに従います。公共マナーとは、おおげさに言えば紳士淑女の「たしなみ」であり、強制されるべきものでは無いと理解しています。車内での通話規制がマナーであるのならば、社会が生み出した「空気」で強制している状況は異常と言えます。マナー(自発的)と規則(強制的)を混同するべきではありません。

2)規則ができるには理由がある。
日本の電車やバスは、「通話するな」と表示およびアナウンスしており、これは運行会社による強制力を持った規則とも考えられます。これがマナーではなく規則であるとするのならば、その合理性あるいは生まれた原因とは何でしょうか?図書館、映画館、深夜の長距離バスなどでの通話規制は合理性があると理解できます。電車やバスの車内はもともと静寂性は低く、乗客の私語を規制していないので、通話規制の合理性は薄弱です。しかし、社会の中に車内通話を規制しろという「空気」が生まれると、運行会社は「事なかれ」的に規則化します。大手が規則すると、中小の運行各社も「横並び」で規則を導入します。かくして、運行会社が「空気」に「お墨付き」を与え、全国各地で車内通話規制が敷かれたのだと推測します。故に問題は、車内通話規制の「空気」を生み出すドライブエンジンとなった人達の存在かと考えます。なぜ、日本にはかくも大きな「空気」が生まれたのでしょうか?

3)電車やバスの中で大声で話すのはマナー違反。
そもそも車内で大声で話す事は、多くの国で迷惑と認識され得ると理解しています。どこからが大声かというのは難しいが、社内の背景雑音のレベルにより判断は可能でしょう。私語を規制していないのであれば、常識的範囲内の音声での「会話」と「通話」が区別される合理性はありません。携帯電話で話す人が、大声になる傾向があるのであれば、「小声で通話」を呼びかけるのが合理的です。ニューヨーク在住さんと英国在住さんのコメントは、「大声」が問題にされていると理解しています。なぜ日本では、声の大小ではなく、車両内での携帯通話そのものが嫌われるのでしょうか?
 
4)他人は気遣うべきである。
公共空間で他者へ配慮する事は、日本独自の考えではなく、東アジアの国を含む多くの国で文化の中に埋め込まれていると理解しています。私の記事には、本記事冒頭に述べたように、賛成コメントもありました。つまり、日本人の一部は、車両内で、常識の範囲内で普通に通話しても良いと考えている事を示しています。

配慮の原則は、する者とされる者が双方向でフォローする事ではないでしょうか。他人の迷惑にならないように、「大声」での会話は通話を控えるのは他人への気遣いです。一方で、普通の声で会話や通話をする人を「許容」するのも、他人への気遣いです。自分と違う人を許容する配慮が、多くの日本人にもっとあっても良いのではないでしょうか。

お互いが配慮し合う事により、車両内がより多くの人に、今より「居心地の良い空間」になる事を望みます。

8 comments - What do you think?  Posted by bobby - 2011/10/10 at 13:51

Categories: 1.政治・経済   Tags:

池田VS武田対談のオンエアを期待!

ブロゴスの読者には説明する必要もないくらい、武田邦彦氏はミスター1年1ミリシーベルトを全面に押し出して、3・11後に政府と地方自治体が突然変更したルールを激しく非難し、国民と子供達を放射能汚染から守れという主張を続けています。

「福島のものは移動してはいけないの?」読者からのご質問

それに対して池田信夫氏は、1年1ミリシーベルトには科学的根拠がなく、年間100ミリシーベルト以下の被爆は広島・長崎の被爆者調査で健康被害が無い事は明白だ、と述べています。

武田邦彦氏の売り歩く放射能デマ

これはどうなるのかと固唾をのんで見守っていると、元自民党衆議院議員で弁護士の早川忠孝氏がブロゴス上で間に入り、もうすこし穏やかな表現で議論を尽くして欲しいと述べています。

池田VS武田論争から何を学ぶか

ここはひとつ、早川氏が述べるように、池田信夫氏と武田邦彦氏がブロゴス上で対談形式のバトルをやってはどうでしょう?武田氏は積極的にメディアで説明する「機会」を求めておられるようですし、池田氏もブロゴス上で何度も意見の異なる方と対談されているようです。読者もきっと期待しているのではないでしょうか(笑

ついでに、本件について私見を述べると、武田氏の主張する「1年1ミリ・シーベルトは日本国の法律だから、3・11以降に、政府が勝手に年間20ミリとかに変更し、地方自治体がそれに乗っかるのは、法治国家としておかしいのではないか、まずは法改正するべきだ」というのは、その法律があるのであれば、武田氏の主張は「真ん中ストライク」の正論と言えます。

一方で法律のもとになったICRPの勧告ですが、1年1ミリ・シーベルトというのは政治的な理由で設定された基準であり、これを1ミリでも超えたら健康被害がはじまるという科学的根拠は無いというのが自然科学者の間での理解であると感じています。更に、人体実験が出来ない医学の世界で、低線量放射線被爆の人体影響は未知という事になっていますが、人間以外の生物で実験できる放射線生物学の世界では、「しきい値」は有るという考え方が強いようです。この背景には、生物は進化の過程でDNAレベルでの放射線対策を持っているという仮説があり、私はこの考え方は合理的であると考えます。

LNT仮説が合意されたわけ

私の現状における結論としては、武田氏の根拠は法律論であるから「科学者として」という前置きで読者を混乱させるべきではないし、池田氏はもっと具体的で定量的な「状況証拠」を提示すべきであり、両者とも、実験で客観的に証明されない事を「断言」する態度は学者として相応しくないので改めるべきです。

6 comments - What do you think?  Posted by bobby - 2011/10/08 at 09:49

Categories: 1.政治・経済   Tags:

日本人の感性はガラパゴス化している

海外に長く居住している私にとって、日本に来てもっとも不便かつ不愉快な事は、バスや電車の中で携帯電話の通話が出来ない事です。今日の午後、30代前半のIT企業の経営者と話した時に、彼も「電車の中で携帯電話を話している人には違和感があります」と言うのを聞いて、なるほど現在の日本人の感覚とはそうなっているのか、と認識した次第です。

この酷い日本の状況で香港・中国・フィリピンの例を出したので、日本を除くアジアだけの話しと勘違いした方がおられたかもしれませんが、北米やイギリスを含む欧州も状況は同じで、電車やバスの中で携帯電話で話す人を不愉快だなんて言う人はいません。日本人はそんなに合理主義的になれないので、というコメントを頂きましたが、フランス人やイタリア人は文化と伝統を重んじる国柄ですので、合理主義うんぬんとも関係ないかと思われます。

バスや電車の中で携帯電話で話す人を「違和感がある」という感性は、推測するに、この社会が人工的に醸成した感覚かもしれません。社内で大声で通話する人を「不愉快だ」と言う乗客が現れ、それが表に出て空気になり、みなが空気を読むようになった結果、社内の状況にかかわらず通話しない事が不文律となり、それを無視する人の為に電車やバスの会社が規則にしていまったのではないでしょうか。それが長く続いた結果、みなが「違和感」を当然のものと思い込むようになった、という流れがあったのかと推測します。

その状況証拠といえるかもしれませんが、成田から上海に着いた飛行機に乗ってた日本人の乗客が、空港ターミナルバスに乗ったとたんに携帯電話で通話を始める光景を何度も目にしました。社内で通話しない事が本当に「日本人としてのマナー」であるならば、外国へ着いたとたんにマナーを捨て去るというのはどうなのでしょうか?こう考えると、社内の通話に違和感を持つ感性は、日本人として大切にするべき文化というよりは、単にガラパゴス化しているだけなのかと感じる次第です。

22 comments - What do you think?  Posted by bobby - at 08:26

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インサイド・ジョブ : そして3・11との類似性

ブッシュ大統領の時代に加速した金融緩和は、サブプライムローンを組み込んだ金融派生商品を生み出して、空前の不動産バブルをドライブしました。しかしサブプライムローンは時限爆弾であり、2008年に爆発して世界同時不況を生み出しました。俗にいうリーマンショックです。

インサイド・ジョブは、リーマンショックが起きた原因について、政官学を巻き込んだ癒着の構造に焦点を当て、鋭く切り込んで問題点を暴き、アカデミー賞を受賞した大変興味深い経済ドキュメンタリー映画です。投資会社のCEOが監督官庁のポストについて利益背反が生じたり、問題のCDOを含むデリバティブ商品についての規制強化を阻止する為に、金融業界が大量の金を政界、ロビイスト、大学へばらまき、議員が規制を阻止する法律を作ったり、高名な経済学者が規制緩和にお墨付きを与えたりした問題を、当事者達とのインタビューをベースに、事の始まりから終わりまでのストーリーを順を追って構築しており、見る価値の十分にある映画です。

このように、政官学が業界と癒着する事でお手盛り行政が行われ、技術的には予測可能であったリスクを、みなが見てみぬフリをするので「想定外」の事は起こらないと信じてしまい、最終的には想定通りの破滅が到達してしまうというシナリオは、福島第一原発の事象を招いた状況にそっくりといえるようです。

映画を見終わって思ったのは、大企業の役員が企業と行政府の官職とを何度も往復できる米国にくらべれば、日本の官僚天下りから生じるモラルハザードの弊害は小さいと言えるのかもしれません。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2011/10/04 at 15:34

Categories: 1.政治・経済   Tags:

中国当局がマイクロブログを規制

最重要課題である社会の治安維持の為に情報統制を行ってきた中国政府ですが、経済発展に伴うネット人口の増大と、情報伝達技術の急速な発達により、ネット情報の統制に綻びが生まれ、状況への適応に苦労しているようです。

中国当局のマイクロブログ検閲は実を結ぶのか

中国政府のネット検閲技術は政府レベルでは世界最先端といわれ、その代表例であるグレートファイヤーウォールは有名です。しかしながら、4億8500万人という世界最大のネット人口を持つ中国で、膨大な情報量をリアルタイムに処理し、更に高度に政治的な判断を自動的に行わせるのは現実的に困難です。故に、情報がネット上にアップされてから、記事削除やサイト閉鎖などの判断がおこなれるまでには、見たところ数時間から数日のタイムラグがあるようです。

以前の公衆的なネット検閲はホームページ、掲示板、ブログなど比較的「静的」な情報が検閲対象で、社会的な騒動が起きてから政府側がアクションを起こしても一定の鎮静効果があったようです。ところが2億人のユーザーを獲得した新浪微博のマイクロブログは、即時性の高い通信手段であり、話題性を持つ情報は数時間以内に広範囲かつ多数のユーザーへ情報が伝達し、別のブログや掲示板に次々と拡散して行きます。故に、以前のような検閲方法で、数日後にもとの情報を削除しても沈静化の効果が得られないのです。

ところで隈井孝雄氏によれば、今年の8月22日に中国共産党政治局担当者が新浪微博を訪問して、「情報をミスリードするようなニセの噂などを排除し、新しいメディアであるミニブログの正しい発展を図って欲しい」と申し入れ、すぐ後に26日に新浪微博はデマを投稿した2人に、「ニセの噂を流したため、一ヶ月間投稿とフォロワーの追加を禁止」のペナルティーを与えたそうです。

中国版Twitter最大手Weibo(新浪微博)に政府が規制要求後、記事2件削除、共産党劉宣伝部長「管理は必要だが、実際には不可能」と語る、果たして中国市民のネット言論の自由はいかに

中国で会社登記する場合、企業は営業許可証に事業内容を具体的に明記する事が求められ、事業内容がその範囲から逸脱すると、(会社登記を行う地方政府は)営業許可証を取り消して会社を潰してしまう事が現実的に可能です。そして最近興隆しているネット上の多様なサービス(たとえばマイクロブログ等)は、私の経験によれば、登記時に要求される「旧世代」の文言で厳密に定義する事は困難です。つまり新浪微博は、出版社などと同様に、政府を敵にまわすと潰されるリスクが高いと言えます。

中国政府(特に地方政府)から見ると、新浪微博は「目の上のたんこぶ」のような存在に映るでしょう。しかしその一方で、2億人のネットユーザーを持つ新浪微博は、潰す事自体が社会不安の要因となり得ます。ユーザーへのペナルティーというのは、苦悩する政府による苦肉の策と言えるかもしれません。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2011/10/01 at 15:32

Categories: コンピュータ及び科学全般ネタ, 1.政治・経済, 3.中国ネタ   Tags:

浜岡原発より津波エリアから強制移住させない方が犯罪的か?

浜岡原発のある場所は、南海トラフ沿いに発生するM8級の巨大地震の震源地の真上にあるという事はわかっていましたが、今回更に、津波が周囲から集中する危険地域だという事が、東京大地震研究所の分析でわかりました。15メートルの津波が来ると、原発建屋が8メートル浸水するのだそうです。仮に津波堤防をすごく高くして津波の直撃を免れたとしても、津波自体は堤防の両端から回り込んで来て、引き波の時には建屋の外周にある強度の弱い設備の多くが持っていかれるでしょうから、津波を防ぐ事はできないでしょう。そういう訳で、浜岡原発の再稼働を認める事は犯罪としか言いようが無いと、宮武嶺は述べています。

浜岡原発には津波集中と東大地震研究所発表 しかも30年以内に震度6強以上の地震発生確率84%

まず注目するべきは、日本の原発施設どれも、福島第一原発ですら、震度6で「大規模な放射能漏れ」を起こしてはいません。つまり震度6自体はそれほど恐れるものではないという事です。15メートル級の大津波についても、福島第一原発を例に取っても、津波自体が原因であの事象が発生した訳ではありません。津波による全電源喪失を回避できれば、メルトダウンを伴う大規模の放射能漏洩は回避できるという事が、先の経験からわかりました。つまり震度6の地震と15メートルの津波が来ても、福島第一原発のように、原発のコア施設は生き残る可能性が高いと考えられますが、周辺住民は15メートル級の津波が来たらどうなるでしょう?

私が「犯罪的」だと考えるのは、15メートルを超える津波を「現実のリスク」として想定するのであれば、津波に襲われる想定エリアについて、なぜ政治家や評論家やメディアはだれも、「居住に不適なので強制移住させるべき」と言わないかという事です。

夜中の3時に大地震が来て、その15分後に津波が来れば、何万人の人が逃遅れて津波にのまれるでしょう。こんな事は誰でも想像できますが、言葉にして発言する人はなかなかお目にかかりません。

2 comments - What do you think?  Posted by bobby - 2011/09/27 at 01:03

Categories: 1.政治・経済   Tags:

火星有人飛行という大きな夢でひとつになろう米国民

世の中には、一見すると馬鹿げた無駄のようでありながら、実はものすごく効果的なものがあります。オリンピック、万国博覧会、サッカーワールドカップなど、ちょっと考えただけでいつくもその例を挙げる事ができます。イベント開催国にとっては、国威発揚し、国民も盛り上がり、大きなエネルギーの圧力で経済が飛躍的に発展するきっかけになる事もあります。

そこで、本題の火星有人飛行ですが、「小さな政府」さんはずいぶん醒めた意見を述べております。人類は広大な宇宙を飛び回るほどの進化はまだ遂げておらず、人類文明がどれほど進歩しても隣の恒星系に人間を繰りこむことは永久に不可能なのだから、火星旅行だって諦めても良いのではないではないか、少し寂しいですがこれが現実というもだ、と述べています。

有人火星旅行という時代錯誤

言っている事は理解できますが、オバマ大統領の発表の目的を完全に取り違えています。火星飛行だけが目的なら、たしかに無人飛行の方にメリットがあります。しかし火星に有人宇宙船を送る目的はそこではありません。リーマンショック以降、落ち込んでいるかに見える米国民と米国経済の元気を取り戻す為に、政府と国民が一丸となって、大きな夢に向かってみんなで力を合わせて努力しよう、という事でしょう。

ついでに、火星往復する宇宙船を軌道上で組み立てる為に、宇宙ステーションの規模と機能を大幅に拡張すれば、人類の宇宙進出に弾みがつくかもしれませんね。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2011/09/26 at 23:03

Categories: 1.政治・経済, 2.科学技術   Tags:

歳入庁を創設せよ

財務省がなぜ霞ヶ関や永田町を支配できるのか。それは「予算査定権」と「国税の査察権」を持っているからです。地元の企業や有力者から陳情を受けた国会議員は、財務省の官僚に頭を下げてお願いして、地元への予算誘導を実現させます。また、多くの議員は、公には認めないものの、活動資金を調達する為に様々な手段を駆使しているので、国税による査察を恐れています。故に、財務省の支配力を削ぐ為には、力の源泉である「予算査定権」と「国税の査察権」を取り上げるべきだという意見があります。

シリーズ/野田「財務省政権」の何が問題か?・・・(3)予算査定権、査察権が権力の源泉

江田けんじ氏の財政政策については、そもそも間違っているので支持しませんが、橋本政権のときに大蔵省と闘った知識と経験に基づく本記事は大変興味深く読みました。

警察庁が省庁から独立した独立行政委員会の下に置かれているように、「経済警察」ともいえる「税の査察権」を持つ歳入庁も、同様にして独立行政委員会の下におくべきというのは賛成です。歳入庁は、国税だけでなく、健康保険、社会保険の徴収機能を統合させるというのにも賛成です。

ただし、地方税の徴税は、機能的なダブりによる無題には目をつぶり、地方自治体に残すべきかと思いました。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - at 12:59

Categories: 1.政治・経済   Tags:

マイクロブログで変化する中国政府の情報公開

9月1日から中国外交部の記者会見制度におおきな変更がありました。これまで週2(火曜と木曜)に行われていた外交部記者会見が、今後は月曜から金曜までの週5回開催されるようになったそうです。これまで中国政府は、可能な限り情報統制する方向で「情報公開」してきました。それが急に、記者会見を毎日行うようになった背景には、いま中国で急速に普及しているマイクロブログがあります。新幹線やおの他一連の鉄道事故、渤海湾の原油漏出事故、大連の石油化学工場の火災といった国内の重大事故・事件はすべてミニブログから第一報が報じられ、その後をマスメディアや政府の公式発表が後を追いかけるような展開になっています。中国政府としては、マイクロブログを止められないならば、政府の対応速度と頻度を上げざるを得なかったという事でしょうか。

情報公開の「一元化」を重視する中国政府

この記事を別の視点で見ると、facebookやTwitterの中国産類似ソフト(とその技術)が普及したおかげで、中国政府のグレートファイアーウォールがネットの情報統制において機能不全状態になっており、問題情報を隠すよりも、情報公開して正面から問題に取り組まざるを得ない状況に追い込まれている、と読む事ができるかと思います。

いまでもしばしば、中国はネットもメディアも政府の情報統制によってまったく自由がなく、政府を批判すればたちまち公安に逮捕監禁され、国民はこのような状況に苦しんでいるというステレオタイプの意見を目にする事がありますが、中国の実情はまったく異なっているというという状況を、この記事から垣間みる事ができるのではないでしょうか。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2011/09/25 at 14:55

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なぜ公務員の犯罪は国家機密なのか?

中国の河南省洛陽市にある技術監督局執法大隊で働く公務員の男が、マンションの地下室に風俗嬢4人を最長2年間にわたり監禁し、性奴隷にしていたという事件が起きました。

風俗嬢6人を地下室に監禁、「性の奴隷」としていた男を逮捕―河南省

さて、話はこれだけで終わりませんでした。事件を報道した新聞記者のところへ、洛陽市委員会を名乗る者が2名現れて、「あの事件報道は国家機密を冒した」と述べたそうです。記者は念のために二人の写真を取っており、中国のマイクロブログに流した事で、ネット上では大反響だったそうで、そのおかげかどうか、記者はいまでも無事なようです。

中国の性奴隷事件と国家機密漏洩罪

中国内外の多くの人にとって、この事件がなぜ洛陽市委員会にとって国家機密に相当すると判断されたかに疑問を感じるでしょう。この鍵は、犯人の男が洛陽市の公務員だったという事です。 中国政府(地方自治体を含む)の破廉恥な犯罪を国民が知る事で、政府への不満が高まり、社会の治安が乱れる可能性があると考えているのだと思います。

さて、中国政府は(共産党の政権維持が目的なのでしょうが)社会の治安維持を何よりも最優先と考えており、国民の人権が制限させているのもその為だという事を以前の記事に書きましたが、事故った新幹線を穴に埋めたのも、この事件も、基本的に「社会の治安維持」という文脈で読めば理解できるかと思います。

そしていったん情報が社会(ネット)に漏れた場合、社会の不満を納める為に、当該地方政府や国営企業の幹部を更迭するのも、まったく同じ理由と考えられます。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - at 11:58

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放射能入り食べ物をどう考えるか?

武田邦彦氏はブロゴスやそこまで言って委員会で、福島第一原発事故による放射能汚染がはじまった後から、人間の低放射能被爆の影響は未知であるから、0.1ミリシーベルトを20ミリシーベルトへ「勝手に」変更したのは違法であり、放射能汚染された東北の農産物は食べるべきでないと、かなり強硬に主張しています。たしかに医療の観点から見れば、未知のものに対しする予防対策としては、過剰なくらいにマージンを取るべきだという主張は理解できない訳ではありません。

東北のノート、トイレットペーパー、CDは買えるか?

一方で池田信夫氏は、ICRPが科学的根拠もなく決めた安全基準が50年以上も変わらないのは不合理であり、その後の研究の発展を踏まえて、慢性被曝の上限は100ミリシーベルト/月、生涯の障害線量の上限としては5000ミリシーベルトとすることを彼は提言している著書を紹介しています。

放射能と理性

武田氏は自然科学者ですが、彼の論点は科学ではなく臨床医療あるいは予防医療の視点に固着しているようです。池田氏は経済学者ですが、彼の視点は自然科学です。お互いが、自分の分野とは別の分野の視点で放射能について意見を述べている事は興味深いですね。

私はシステム屋ですが、私の意見は、平時は予防医療の視点で規制値を決める事で問題ないが、ひとたび大規模な汚染が発生したら、現実的な数値に改めるべきだと考えます。

子供は放射能に弱いと考える人が多く居るように感じますが、科学的に考えれば逆だと思います。地球の生物は数十億年のスパンで、ながらく放射線に曝されながら繁殖してきました。その過程で、放射能によるダメージを修復する機能を、生物学的なレベルで発達させたという意見は極めて合理的だと考えます。子供の身体は成長過程にあり、細胞の新陳代謝が高い分、放射能が生み出す活性酸素によりダメージを受けた細胞やDNAは、新しいものに置き換わりやすいと考えています。

もう一つ、放射能汚染により異常児の出産が増えるという話も、科学的にどうなのだろうと思います。たしかICRPの実験でも、放射能と子供の異常との関連は非常に低かったのではなかったでしょうか?

2 comments - What do you think?  Posted by bobby - 2011/09/05 at 16:52

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中国は変って良いんです。

中国へ民主化を強要する事は得策ではないと、以前から述べて来ましたが、そういう意見をブログで発信しているのは私だけではないと知り、ちょっと嬉しい気分になりました。

中国は民主化できるか?

ある国の文化を他国へ強制的に押し付けるのは文化的侵略であると書きました。人権という概念は欧米文化に属するものであり、まったく同じ概念に基づくルールを、多様な文化を持つ世界中へ、十分な文化的融合期間を設けずに押し付ける事は、文化的侵略に等しい行為ではないかと思っています。ある民族が固有の文化を持ち、他国からの文化的概念を導入した場合には、それが固有の文化に適合するように「カスタマイズ」される事は許されるべきです。

世界に目を向けると、欧米の価値観に照らして、より非人権的な慣習を保持し続けている国は沢山あります。イスラム圏です。イスラムの「非人権」的な慣習やルールのほとんどは、宗教(=文化)と密接に関連しています。彼らの価値観は、それが非人権的だと判断しないでしょう。彼らが自ら望むようになるまで、人権という価値観を外から無理やり押し付ける事に正当性はあるのでしょうか。

イスラム圏に較べれば、中国の人権問題の解決はより容易に見えます。共産党と名前は付いていても、現代の中国に共産主義の理念を心から「信じている」共産党員なんてどこに居るのでしょう?共産党は今や、政治的なエリートである為の閉鎖的な会員制クラブとして機能しており、共産党員が信奉する理念は「資本主義」です。

共産党政府が人権的な法的規制を緩めない理由は、ただただ政権維持の為の「道具」としての治安維持手段を手放したくないだけです。手放したくない理由は、むりやり糊付けした他民族国家と、高度成長に乗り遅れた人々の不満により、社会の屋台骨が脆弱であるからです。政府の最優先事項は社会の治安維持です。

欧米先進国が、政治的な道具として人権問題を振りかざすのではなく、真面目に中国の国民の為に民主化を支援する気持ちがあるのなら、やるべき事は、中国の資本主義の発展を支援し続ける事です。国土の隅々まで、資本主義の恩恵が染み渡り、社会が自ら安定するようになれば、治安維持の為の「道具」を持ち続ける必然性は消失し、共産党政府は国民の人権をより尊重するようになるでしょう。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2011/09/04 at 21:47

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