学歴以外でエンプロイアビリティを高める方法

今週のサンプロ記事について、ひろ”ゆ”きさんから「私が低所得者層の師弟が”特に”教育の機会を得るために社会はフォローすべきだ、と書いたのは、彼らにエンプロイアビリティを是非とも身に着けてもらいたいからです」というコメントを頂きました。エンプロイアビリティとは「雇用され得る能力」と脳内翻訳しましたが、私もそれは大変重要だと考えています。日雇い派遣で食うや食わずの人達の多くが、恐らくはこのエンプロイアビリティが非常に低いのではないでしょうか。

エンプロイアビリティを高める事は、あらゆる労働者にとって重要です。書類と面接でしか審査しない新卒入社では、高学歴を得る事は、就職のスタートラインで重要です。しかし一旦入社してしまうと、知識や経験や職能が学歴を補う事はさほど難しくありません。そういう意味で、勉強は学校を失業したら終わりではなく、就職してからどれだけ勉強するかで、高学歴者を出し抜く事は可能と信じています。

具体的に言うと、昇進や転職に有利な資格(シスコ技術者認定、MCTS、簿記1級など)を取得するとか、Windows Serverのインストールやホームページ作成ができるようになるなど、いろいろな方法で学歴に変わるものを持つ事ができます。

学歴も無く、本を読む勉強が苦手な人でも、工場の現場で製造機械に誰よりも習熟して、取引先の担当者に認めてもらえれば、「腕を見込んだ」転職の道も開けます。

中国の華南には、貧乏な農家の娘がやっとの事で日系企業に就職し、お金を貯めて日本語学校で勉強し、日本語能力検定1級という資格を取って、「通訳」としてのキャリアを始める若い女性が沢山います。しかし「通訳」という仕事は初めてみると、キャリアを伸ばすのが難しい。日本語の能力以外に、役に立つ知識や経験があまり無いからです。私はそういう人に知り合うと、会計の資格(中国では簿記3級に相当する国家資格が必要)を取得するように勧めています。華南であれ上海や北京であれ、日本語検定1級の実力があり、会計の業務ができる人が非常に少ないので、学歴がなくてもかなり良い条件で転職できるからです。

一般事務職の就職や転職では、学歴は非常に重要だと思います。しかし技術職では、学歴よりも知識・能力・経験の方が重視されます。学齢の低い(無い)ひとは、ぜひ技術でエンプロイアビリティを高めて、転職勝負しては如何でしょうか。

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2 Responses to “学歴以外でエンプロイアビリティを高める方法”

  1. ひろ”ゆ”き
    6月 20th, 2009 at 11:56
    1

    松本徹三氏が「学ぶことにインセンティブがある社会を作る必要性 – 松本徹三」http://agora-web.jp/archives/660055.htmlをアップしておられます。

    エンプロイアビリティを向上させることと「学ぶことにインセンティブがある社会を作る」ことには関連があるように思えます。

    この点をbobbyさんはどのように思われますか?

  2. bobby
    6月 21st, 2009 at 00:21
    2

    申し訳ありませんが、今回の松本氏の記事は、いまひとつタイトルと本文の関連性がよく理解できません。そこで本文から離れて、「学ぶことにインセンティブがある社会を作る必要性」というタイトル内容についてコメント致します。

    私はこのタイトルの趣旨には同意しますし、そうであるべきです。そして、今の日本はある程度はそのように機能していると思います。

    私が前の記事で書いた通り、「学ぶこと」は大学卒業して終わりではないし、個人や家庭の事情で中卒・高卒で社会に出た人も、「学び続ける」事によって、10年・20年後に、大卒者を追い越す事も可能です。

    そして、通信教育で資格や技能を取得して、よりよい職種へ転職する事は、いまでも行われていると思います。問題なのは、いまのネットカフェ難民などの方々は、知能が足りない訳ではないが、「学ぶ」気力の無い人たちが多いのではないかという事です。彼らの無気力を社会や政治のせいにするのは容易ですが、それでは何の解決にもなりません。彼ら自身が気力を取り戻して、自助自立の精神で前向きに生きようと努力する事が、問題解決への道なのではないでしょうか。

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