サンプロ 子供の貧困と悪平等を好む日本人

サンデープロジェクトの子供の貧困コーナーで、番組ゲストの近藤氏(うさぎ保育園園長)は、離婚した後で多数の会社で面接するが就職できず、それで自分で事業(おそらくうさぎ保育園の意味)を始めたと述べていました。雇用の流動性が低い日本では、収入の高い「正社員」ローリスク・ハイリターンであり、逆に収入が特に低い「母子家庭」や「父子家庭」でハイリスク・ローリターンになっています。池田氏はこちらのブログで「私の印象では、雇用問題は金融の問題と同根だと思う。リスク回避的な日本人のバイアスを制度的に補強し、人々がまったくリスクを取らないことが合理的になるような官民のシステムをつくってしまったのだ」と述べています。政府は労働者の大多数を占める「正社員」を中心にしたリスク回避的な制度を構築したので、労働者に対するセーフティーネットが、正社員以外では正常に機能していないのです。

労働者のセーフテーネットに対するもう一つの問題は、日本人の多くが「悪平等」を好む特性です。正社員労働者も母子家庭の非正規労働者も、「同じ労働者だ」という意識が個人の意識の中に強くあり、そのために自分より弱い立場の人間に対する積極的な思いやりが足りないのではないでしょうか。この「悪平等」を好む特性は、たとえばバスや電車に妊婦、幼児をかかえた母親、老人、怪我人などの弱者が乗った場合に、積極的に席を譲る人が特にすくないところに良く現れています。このような日本人の特性は、政府が社会弱者を特別扱する法律を作成したり、窓口の役人が積極的に救済する事を妨げている大きな要因のひとつではないでしょうか

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3 Responses to “サンプロ 子供の貧困と悪平等を好む日本人”

  1. ひろ”ゆ”き
    6月 1st, 2009 at 11:57
    1

    私もこの番組を見ていましたので思ったことを述べさせていただきます。

    勝間和代氏が親の所得別と子供の成績別の大学進学率のグラフを提示していました。
    そこでは、たとえ低所得者の子弟であっても成績がよい子供は進学率が高い傾向を示すのに対し、成績が普通や普通の上くらいだと、所得の多寡により明らかに進学率が変化し低所得者層の子弟の進学率は落ちていました。

    低所得者層(片親家族の多くを含む)の子供は、他の子供たちよりも勉学に対してインセンチィブ・モチベーションを持ちにくいのでしょう。

    この番組の家族も子供の教育にお金を割くことが出来ない実情が紹介され、親は子供に金銭的な面で子供をサポートできないこと、子供も義務教育でよい、と話していました。
    このことは残念なことと思いました。

    勉学にもっと力を入れることを奨励され、子供は努力すべきでしょう。

    そのための助けをこれらの子供たちはもっと社会から与えられるべきです。
    もしそうでなければ子供たちも同じ低所得層にとどまり、”負のスパイラル”から抜け出すことは出来ないでしょう。

    それで親の選択・能力により不利な状況におかれている子供に対しては、他の子供と同等の環境で教育を受けられるように社会がサポートすべきであると感じました。

  2. bobby
    6月 2nd, 2009 at 01:07
    2

    経済的な理由で大学進学できない子供は、これまでは少なかったと思いますが、格差社会が進むこれからは増大してゆくかもしれません。別の記事に、教育に関する事を書きましたので、ここでは違う視点で書きます。

    ひろ”ゆ”き さんは小学生を育てた経験がありますでしょうか。子供という生き物は、放置しておくと宿題はおろか勉強(予習・復習)など一切しません。子供に勉強を「させる」には、特に母親に、子供に勉強を強制させる強い意志と実行力が必要です。両親ともに学歴が低い家庭では、母親には子供に勉強させる意思が希薄なので、子供は家庭内で宿題や勉強を疎かにし、必然的に学力が低下して勉強が更に嫌いになります。

    一方で、両親ともに学歴の高い家庭では、母親は子供に勉強をさせる強い意志があり、実行力があるので、いやいやでも子供は宿題や勉強をし、場合によっては更に塾通いを強制され、結果として学力は向上します。

    何が言いたいかというと、進学率の問題は子供の意思やモチベーションではなく、家庭内で親による強制力によって、子供の学力に大きな差が生まれるのではないかという事です。

    以上は、我が家の母親と息子のやりとりを5年間観察した結果から導きだされた考えです。

  3. ひろ”ゆ”き
    6月 3rd, 2009 at 00:42
    3

    低所得者層(生活保護受給者家族(片親家族の多くを含む))の子供の学力に関して興味深い統計が有ります。

    平成19年度全国学力・学習状況調査の結果について

    ◆全国学力テストの都道府県別の順位

    1位 秋田県 77.2点
    2位 福井県 77.1点
    3位 富山県 76.0点


    44位 北海道 68.7点
    45位 大阪府 68.4点
    46位 高知県 67.4点
    47位 沖縄県 62.9点

    http://www.tuins.ac.jp/~ham/tymhnt/seikatu/fukushi/jiritsu/sekthog/sekthog.html
    で生活保護率をみると、

    1位 大阪府
    2位 北海道
    3位 高知県

    46位 福井県
    47位 富山県 

    ときれいな逆”相関関係”があります。

    行政担当者は、是非ともこのことに注意を払うべきです。

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