医療ブログはどこまで書ける?(その2)

10月 6th, 2004 Categories: 健康

ブログ閉鎖宣言で思う事(2)」という記事に、はじめて日本の弁護士さんからコメントを頂きました。情報法の雑記帳というブログを発信されているIT関連の法律に詳しい弁護士の鈴木さんからです。あくまで一般論としてコメントされていますが、医療記事をブログに書く際に参考になる内容と思いましたので、コメントの全文を改めてご紹介させて頂きたいと思います。

鈴木弁護士は、個人情報保護に関する多数の著作があり、雑記帳は、Googleの法律系ブログ・ページランクで高いPage Rankを得られおられます。法律系の代表的なブログの一つです。以下に、頂いたコメントの全文をご紹介いたします。


鈴木と申します。
 ここ数ヶ月mixiとかGreeの方ばかりいってまして、自分の情報法のブログはすっかり放置プレー状態でした。
 うかつにも、コメントを頂いていることに本日まで気がつきませんでした。


 まだきちんとページを拝見させていただいておりませんが、以下、まったくの一般論として。
 個人情報保護法上は、特定の個人を識別できない情報に関しては、全く適用はありません。匿名化し、なおかつその他の情報からも、特定個人を推知できないよう配慮すれば、個人情報保護法上は問題はないということになります。


 次に、プライバシーに係る情報かということが問題になります。プライバシーに係る情報か否かは、
①個人の私生活上の事実に関する情報であること。
②社会一般の人々の感受性を基準として,当該個人の立場に立った場合,その情報が開示されると,当該個人に心理的な負担や不安を覚えさせるなどのため,開示を欲しないであろうと考えられる情報であること。
③社会一般の人々にまだ知られていない情報であること。といった要件が充たされたものと解されています。こちらは個人情報保護法と違って制定法によるものではなく、民事判例上の概念ですので、それほど要件が明確に定まっているわけではありません。上記の3つの要件を充たす情報を開示することで、その本人に精神的であれダメージを与えることになれば、不法行為責任を問われることもあるということになると思います。ホームページなどで開示した情報が誰のものかわからない場合には、一般に上記要件を全て充たすことはないように思います。


 さらに医者の場合ですと、医師法上の守秘義務との関係が問題になります。この点は、もう少し調べてから投稿したいと思います。


 最後に、法的問題の検討が終了した後は、医療従事者の倫理違反が問題となるかもしれません。


 ただし、この倫理規範というものが、これまた厄介で、一定の職業人の間にはそれなりの相場観といいますか、基準となる規範が存在しているようにも思いますが、これまた人、人生観も反映し、職業観も反映しとなると、ケースによっては、むき出しの価値観のぶつかりあいにもなりかねず・・・・。


 問題の本質が、法的問題なのか、真に職業倫理固有の問題なのか、主に個々人の価値観の相違の対立にすぎないのか、この点の見極めも必要かと。最後の問題なら神学論争になりかねず不毛であったりしますが。


 いずれにせよ、まだウェブページを拝見しておりませんので勘違いがありましたらご容赦下さい。
 では。

鈴木さん、貴重なコメントありがとうございました。押しかけコメント要請に、貴重な時間を割いて、お答え頂き、大変感謝しております。厚顔ついでにもう一つお願いですが、医師法上の守秘義務についても、(ご自身の雑記帳にて)投稿される日を心待ちにしております。(その時は、ぜひTBをお願いします)

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