天覧山は合わせ上手

9月 14th, 2004 Categories: 日本酒

五十嵐酒造のかほりさんが、お酒と料理のコーディネートに重心を置いた試飲会に挑戦されました。

五十嵐酒造は、埼玉県飯能市にあります。酒蔵には、井戸が4本あり、そこからの井戸水(軟水でお酒を仕込むそうです。

今回は、かほりさんも3回目の試飲会とあって、ストレートな試飲会ではなく、ちょっとお洒落に、食べ物とお酒の本格的なコーディネートに挑戦されました。料理は、店主の加茂さんと相談しながら、今回のお酒に合う料理を考えられたそうです。

どんな料理が出てくるのでしょうか?

さて、1番目のお酒は純米にごり酒です。にごり酒は本醸造などが多いのですが、純米酒でつくりました。ニューヨークなどでは、にごり酒に人気があるとの事で、そういう健康ブームなどを意識したのかもしれません。お米はみやま錦です。さっぱりとした軽い香りと飲み口が特徴です。

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純米大辛口に合わせる料理は、揚げたソフトシェルクラブのキュウリ巻き、マンゴと野菜のサラダ和えです。かにの足を一かじりして、純米大辛口を口に含むと、ムムッ、これは旨い!純米大辛口がかにの脂っこさを少なくして、更にかにの旨みを引き出しているようでした。

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にごり酒と合わせる前菜です。料理の内容は下記の通りです。
●手作り豆腐の冷奴
●鯖すし
●自前の酒かすで漬け込んだ瓜の奈良漬、キュウリの漬物
●蕪の薄切りイクラのサンドイッチ

お酒と料理の相性:にごり酒というと、つまみ無しで、ちびちび(ごくごく)と飲むイメージが強いので、最初にこの純米にごりを飲んだときは、正直ものたりない感じがしました。それが、冷奴や蕪を食べながら、口に含むと、あれっ、という感じで、けっこう食べ物と合うんですね。ちょっと驚きでした。

2番目のお酒は天覧山純米大辛口です。アルコールを添加せずに、日本酒度+8にしているそうです。

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口に含むと、辛みが口中に広がります。香りとかコクとかはあまり感じられませんが、お酒が喉を通った後に、舌の上にお米の風味が少し残る感じがしました。

3番目のお酒は、天覧山大吟醸です。

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流石は大吟醸、香りの良いお酒です。でも、この香りの強いお酒が、食べ物と合うのでしょうか?

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大吟醸にあわせる料理は、タイのカルパッチョです。薄く切った鯛を一切れ食べ、鯛の旨みをしばらく味わった後に、大吟醸を口に含むと、淡白な白身魚の味と、大吟醸が意外にマッチするんですね。

4番目のお酒は、天覧山原酒です。

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これは、たべもの無しで、十分に満足できる、濃厚な味と香りのお酒です。この原酒は、熱燗でもしっかりした旨みが感じられて、熱燗派にはお奨めのお酒ではないでしょうか。

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原酒と合わせる料理は、焙ったトントロに、椎茸としし唐辛子の焼き物です。原酒は、冷(室温)と熱燗の両方で挑戦します。トントロは、脂っこくて旨いのですが、原酒の冷と一緒に食べると、トントロの豚臭さが気になりました。これはちょっと良くなかったです。

熱燗とトントロの組み合わせは、冷酒のときのような豚臭さを感じず、楽しむ事ができました。

料理の絞めは、手打ちのそばだったのですが、酔いが回ったためか、写真を撮るのを忘れてしまいました。すみません。(笑)

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5番目のお酒は、熟成酒古天1997という古酒です。

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いままで飲んだ古酒の中では、わりと癖の少ないあっさり目のビギナー向け古酒じゃないでしょうか。

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熟成酒古天と合デザートは、アイスクリームと吟醸酒ケーキです。流石はかほりさんがプロデュースした料理ですね。アイスクリームと古天の組み合わせは、なかなか良いです。昔、セブに住んでいたときに、安物のアイスクリームを美味しく食べるために、シェリー酒をすこしかけて食べていましたが、思わずその時の事を思い出しました。吟醸酒ケーキとの組み合わせは言わずもがなでした。

今回の企画はとても感動的でした。日本酒が(ワインのように)、こんなにも料理と合うんだと感じた事は、実は今までありませんでした。

かほりさんと加茂店長に感謝、感謝。

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