保育園無償化は保育バウチャーで

11月 6th, 2017 Categories: ブログ評論, 1.政治・経済

衆院選が終わって、安倍政権と自民党が保育園の無償化の議論をはじめたようです。(今のところ消費税10%への増税を前提として)消費税で得た税収の配分を変え、保育園の無償化へ取り組むとの事です。

 

政府は年内に消費税率10%への引き上げの増収分などを活用した2兆円規模の経済政策パッケージをまとめる予定で、このうち1兆円超を幼児教育・保育の無償化に充てる方針。2019年度から段階的に、0~2歳児は低所得層限定で、3~5歳児は全世帯を対象に無償化する。

参考文献:認可外保育施設 無償化せず 政府検討、財源に限度(毎日新聞)

但し、現在の案では認可外保育施設を除外しようとしているようです。認可外施設の利用者の4割は、認可保育園へ入れなかった人達と言われています。であれば、政府の意図が政策へ十分に反映されないものになってしまいそうです。

そこで、認定NPO法人フローレンス代表理事の駒崎弘樹氏から意見が出て来ました。

 

3-5歳の高所得者層の保育料まで無償化してしまうことで、財源が足りなくなり、認可外保育所を排除せざるを得なくなるわけです。

よって、政府の全面無償化を以下のように修正して行くべきです。

(1)0-2歳は低所得層のみ無償化(現行通り)
(2)3-5歳の全面無償化予定を、低所得層のみに絞る
(3)認可に申し込んで認可外保育所に入園した家庭には、差額保育料を補助
(4)全面無償化撤回によって得られた予算を、全入化に振り向ける

参考文献:無償化「認可外保育所排除」でもたらされるのは、より激しい保活地獄

 

私も駒崎氏の提案に大枠で賛成ですが、無償化の実施方法で少し別の意見を述べたいと思います。

認可保育園への入園を希望する親はまず、手順として居住する基礎自治体へ連絡をします。また、基礎自治体は住民税の計算を行う関係で、それら家庭の所得を把握する事ができます。無償化の資格のある低所得家庭から申請があった場合、基礎自治体から家庭に対して、補助金に代わる「保育バウチャー」を直接配布してはどうでしょうか。保育園は家庭からの「保育バウチャー」を受取り、それを地方自治体へ申請してお金に替えるという方法です。

参考文献:住民税

 

大阪市では橋本氏が市長の時に、低所得家庭の「塾代」を補助する「教育バウチャー」制度を開始しています。行政的にはすでに参考となるモデルが存在している訳です。

参考文献:塾代助成事業
参考文献:橋下市長の「教育バウチャー」は教育を変えるか

 

子供の年齢層に応じて、認可保育園を無償化するに相当する額を「保育バウチャー」で支払うようにします。「保育バウチャー」の有無によらず、親の希望は認可保育園への申請が優先されると思われますので、制度によらず、認可保育園の収入が減るという事は無いと考えます。

次に、定員の関係で認可保育園から漏れた低所得家庭については、「保育バウチャー」を認可外保育施設へ使う事ができるようにします。この場合、完全無料となりませんが、家計の負担を大幅に軽減する事ができると考えます。ここは駒崎氏の提案と異なりますが、行政的な「システム」を簡素化し、必要な予算の計算を容易にし、補助金を外から見えやすくする事ができると思います。

政府におかれましては、ぜひご検討頂きたく、お願い申し上げます。

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