小倉氏に必要とされる構造改革

2月 6th, 2009 Categories: 1.政治・経済

池田氏はこれこの記事で、日本や新興国の過剰貯蓄が世界を不安定にすると述べています。つまり、「世界のGDPの2%にのぼる日本や新興国などの過剰貯蓄が行き場を失い、新たなバブルを引き起こすリスクも大きい。特に日本は、国内で投資機会を増やさないかぎり、長期衰退は避けられない」そうです。

小倉氏がこの記事で指摘するThe Economistの記事の引用部分は、「庶民にさらなる北風を吹き付けるような構造改革ではなく、セーフティネットを張り巡らせて庶民の不安を安らげる構造改革だ」と述べられていますが、これは小倉氏の誤解であって、The Economist記事の意図は、日本を含めてアジアの国が、自国内で貯蓄の投資対象や消費対象を生み出すように社会構造を変革し、世界的バブルの燃料とならないようにすべきだ、という事ではないかと推測します。

また、「人件費を削減することで生じた内部留保」は間違いで、蓄積された利益は円高差益とアジア工場からの利益によるものであり、国内の低賃金派遣労働者によるものではありません。木村氏もこちらで述べているように、搾取論からの議論展開は何も生み出しません。小倉氏もそろそろ「脳内構造改革」して、建設的な議論ができるように戦術転換された方が良いと思います。

最後に、ベーシックインカム論をベースにした1万円ワーカーの記事は、グローバリゼーションの世の中で日本が世界の製造工場として生き残る為にどうすれば良いか、という派生的な思考実験記事です。現実の雇用流動化の問題の議論とは別筋のものです。意図的なラベル張りを行って読者を誤解させようとしているのでもない限り、記事の引用は正確に行わないと、小倉氏の識別能力が疑われる事になると思われます。

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