モサック・フォンセカとCIAの関係

5月 2nd, 2016 Categories: 1.政治・経済

パナマ文書については資産隠しや方法や、それをおこなってた人の名前ばかりが注目されており、その背景などの情報があまり目立っていないようです。そこで、既出の情報からいくつか拾って紹介します。(情報元の先の出所確認は行っておりません。下記の内容はあくまで、引用したサイトの情報が正しければという事でお願いします)

1)モサック・フォンセカとはどんな会社
創業者はユルゲン・モサック(ドイツ人)とラモン・フォンセカ・モーラ(パナマ人)。1986年2人はそれぞれの法律事務所を合併してモサック・フォンセカとなります。奇しくも今年は合併30年目になります。ところでパナマ文書のリーク先が南ドイツ新聞であった事を考えると、「ドイツ繋がり」は偶然ではないような気がします。(参考文献C・D)

2)モサック・フォンセカの営業活動範囲
同社はオフショア取引(その国以外の場所で行った取引)に関わる企業として世界で5本の指にはいる従業員500名の大手企業で、バハマ、キプロス、香港、スイス、ブラジルなど、44ヵ国にオフィスを構え、米国にもワイオミング、フロリダ、ネバダに支社があるそうです。(参考文献A)

3)モサック・フォンセカが利用したタックス・ヘイブン
パナマの他に、英国領バージン諸島、パナマ、バハマ、セイシェル、南太平洋上にある人口1300人弱の島国ニウエがあるようです。特にニウエは、同社が支援して1994年にタックス・ヘイブンの設立を支援する特別法が施行され、以後20年間は独占的に会社設立業務を行ってきたそうです。当然の事ながら、今回のパナマ文書には、それらの活動内容も含まれていると考えるべきでしょう。(参考文献A)

4)モサック・フォンセカとCIAの関係
CIAがモサック・フォンセカを利用していた事が報道されていますが、CIAとどのような繋がりがあったのでしょうか。創業者の一人であるユルゲン・モサックの父は、第二次大戦時のドイツで武装親衛隊の兵長をしており、戦後にCIAからスパイのオファーをされて家族でパナマへ移住し、キューバにおける共産主義者の動向をスパイしていたようです。成人したユルゲン・モサックが父の後を継いでCIAの協力者になっていた可能性は、現時点では否定できないと思われます。(参考文献C・D)

5)なぜタックス・ヘイブンを利用するか
一般にタックス・ヘイブンと呼ばれる国や地域は、オフショア取引(その国や地域の外での取引)の売上や利益に対して課税しないという税制をとっています。それだけだと、取引した国(ふつうは売手国)の現地で課税されます。しかし、課税後のお金(配当金や所得など)は、その国の外為規制の範囲でタックス・ヘイブンへ送金し、そこで金融商品を買ったり(譲渡時の利益に課税されない)、家族のために信託したりする(受け取ったお金に課税されない)事ができます。ところでパナマといえば日本の船会社も多くの船をパナマ船籍にしている事は有名です。いまは企業や個人がタックス・ヘイブン利用で話題になっていますが、日本の船会社は「税金が安い」という事で昔からこういった制度を利用してきました。個人や企業が節税で叩かれるなら、船会社も同様ではないかとおもうのですが、どうなのでしょうか。(参考資料B・E・F)

ところでリーク経路ですが、文書の量(2.6Tバイト)から見て、ネット経由ではなく、サーバーを新しいものと交換した時に出てきた、古いサーバーのHDDが物理的に流出したのではないかと、個人的に推測しています。パナマ市中のネットがどれだけ高速なのかはわかりませんが、オフィスの人間に不審を抱かれずにこれだけのトラフィックを発生させるのはかなりのリスク(発見され逆探知され身バレするリスク)があると思います。モサック・フォンセカでは、「不正なネットアクセス」があったと訴えたそうですが、流出経路がはっきりしない状況でのすので、あくまで自己防衛が目的だと思います。
参考資料

A)パナマ文書の主役「モサック・フォンセカ社」について
B)JETRO 外国企業の会社設立手続き・必要書類
C)モサック・フォンセカ
D)Jürgen Mossack
E)Pasesa Inc パナマで会社設立
F)便宜置籍船

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