「香港を助けて!」ってどういう意味?

9月 30th, 2014 Categories: 1.政治・経済, 3.中国ネタ

前の記事に続き、香港の民主化運動について書きます。ハフィントン・ポストの記事で、デモを行っている学生(と思われる女性)の一人が、youtubeで「香港を助けて!」という画像をアップしました。

「香港を助けて!」デモ参加者の女性、YouTubeで訴える【動画】 <The Huffington Post>

私は香港特別行政区の民主化が進む事に反対するものではありませんが、この記事で女性がが述べている意見には、ちょっと違和感を感じました。以下に、記事中から意見の和訳した部分を引用します。

「私たちは、この動画を見ている皆さんと同じく、何の罪もありません。私たちはただ香港行政府の人たちに抗議しようとしているだけなんです。私たちは、これまで世界で一番安全だった街で繰り広げられる惨劇を見たくなんかありません。シリアやウクライナ、そして中国で起きているような惨劇はごめんです」

これの何処に違和感を覚えるかというと、

1)ただ香港行政府の人たちに抗議しようとしているだけ
セントラル、コーズウェイベイ、旺角など中心的な市街地を大量のデモ隊が占拠して機能麻痺させる事を「ただ抗議しようとしているだけ」というのはどうかと思います。

2)これまで世界で一番安全だった街
香港という街(擬似都市国家)は英国の植民地として誕生し、植民地政府の総統が統治していました。中国へ返還後は、行政長官を任命していたのは、事実上は北京政府でした。香港は昔から、経済第一、政治は二の次。多くの香港人がレッセフェール(政治が経済に首を突っ込むな)を信奉し実践する事で、「世界で一番安全な街」として発展してきました。そういう歴史をきちんと認識しているのでしょうか。

2)シリアやウクライナ、そして中国で起きているような惨劇はごめん
シリアやウクライナ、そして中国で起きているような惨劇というのは、そもそも、彼女達がいま行っているような「過激な民主化運動」が引き金となっている事を、きちんと認識しているのでしょうか。

学生たちは、台湾学生による立法府占拠の影響を受けているのかもしれませんが、台湾と香港は、政治的な環境がまったく異なります。台湾は北京政府からかなりの政治的な距離があります。香港人の自由を反保している「一国二制度」は、北京政府によって生み出され、維持されています。これ以上の運動の過激化は、「金の卵がもっと欲しくて鶏を殺す」ような状況になってしまうのではと危惧しています。

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