10万年に騙されるな

11月 6th, 2013 Categories: 1.政治・経済, 2.科学技術

小泉元首相が原発反対を叫んでいます。使用済み核燃料を10万年も保管しなければいけない事に対して非常に危惧を抱いたようです。

小泉元首相、安倍首相らの「原発ゼロは無責任」に反論
小泉純一郎の「脱原発」発言で、何がどう変わるのか? 

ほかにも核燃料の地層処分には、こんな反対の声も聞かれます。
1)危険なものだと知らずに、未来の住民が掘り出したらどうするのか。
2)10万年の間に、地殻変動で地上に押し出されたらどうするのか。

私達は漠然と、数千年あるいは数万年の未来にも、地球上に人間がおり、現在の延長線上で文化的に暮らしていると感じています。しかし、そのような事が可能でしょうか。人間が健康で文化的な文明生活を維持する為には、鉱物資源とエネルギー資源が必須です。しかしながら化石燃料もウランも鉱物資源も、数百年くらいしか維持できません。

スクリーンショット 2013-11-05 7.10.43 PM

 

(拡大図はこちらをクリック

もちろんこれは「経済的に掘れる範囲の資源」という前提条件があり、地下深くや海水から経済的に取り出す事ができるほどの科学技術の進歩が数十年以内に起これば、地球の地下と海水中の資源を数万年以上に渡って「しゃぶり続ける」事ができるので、人間は地上でいまのように文明生活を謳歌し続ける事ができます。そのように科学技術が発展した未来を前提とするのであれば、未来の人間は、むしろ使用済み核燃料を早期に掘り返して、新しい技術で無害化してしまうでしょう。また、地殻変動で地上へ押し出されたとしても、なんとかする術をもっているでしょう。このように、少なくとも数千年以上にわたり、地球上で人間の文明が繁栄を続けているという前提に立てば、地層処分の10万年を恐れる必要はありません。

別の、人間の文明が発展した未来の可能性としては、地下深くや海水中の資源を回収するよりも、宇宙に進出して、軌道上に巨大な太陽光発電施設を設置したり、小惑星から鉱物資源を回収するなどの術を得て、大半の人間が宇宙空間や別の惑星で暮らしているかもしれません。数千年というスパンで人間が科学技術を発展させる事を考えれば、これは十分に考えられる事でしょう。人間が地表に縛り付けられていないのであれば、地層処分を化現する必要はありません。もしかしたら早目に掘り返して、太陽へ投棄しているかもしれません。その方が地球の地下へ保管するよりも安全でしょう。

もし人間が、先ほどの図で示された残存期間中に科学技術のブレークスルーを得られなかった場合はどうでしょうか。その場合は数百年以内に、人間は地球上でゆっくりと文明を失って行くでしょうし、人口が大幅に減るでしょう。そのような科学技術が衰退した未来に、山岳地帯の地下数百メートルの岩盤を掘り返す事は事実上不可能です。また、大規模な地質変動により使用済み核燃料が地上へ押し出された場合、地球上の人口密度が大幅に低下している時代の、山岳地帯という生活し難い場所に、被曝する住民がいる事を考慮する必要があるのでしょうか。私は不要であると考えます。

結論ですが、10万年(というより数千年)の未来には、今より大幅に科学技術が発展した人間がいて使用済み核燃料を何とかしてくれるか、今よる大幅に文明が衰退(退行)した人間しかおらず考慮する必要が無いが、その2つに1つなので、いづれにせよ使用済み核燃料の地層処分を行っても問題無いという事です。

そういう訳で、安倍首相にはぜひ、使用済み核燃料の地層処分場を決めちゃって下さい。宜しくお願いします。

Facebook Comments
Tags:

3 Responses to “10万年に騙されるな”

  1. 君の子孫
    1月 22nd, 2014 at 06:09
    1

    だね。あんたの家の庭先に埋めちゃってもいいよね。

  2. 石水
    1月 24th, 2014 at 19:58
    2

    もしも我が家の敷地が施設を収用できるほど大きいならば問題ありませんよ。

  3. たけちゃん
    3月 6th, 2014 at 11:50
    3

    こんにちは。昔々、多分温暖化関係でお邪魔したことがあります。

    多分太陽に捨てることになるのではないでしょうか。数百年後の未来に、安全性確実性の高い方法で宇宙に向けて核物質を輸送できると思わない人は想像力に乏しすぎます。100年前の飛行機を思い起こせば明らかです。別に、軌道エレベータが開発されていれば、とかいうわけではありません。ボイジャーにもパイオニア10,11号にも原子力電池が積まれ、大量のプルトニウム238が搭載されていました。

    それまでの間、保管するということであれば、現在の技術で十分に可能でしょう。別に核分裂によるエネルギーの確保が田に比べて圧倒的に優れている、とも思わないのですが、現状の地球においては重要な位置を占めているのは明らかであり、現実的な対応が望まれる以上は、反対のための反対をやめて早く一歩を踏み出すべきです。40年かけて作ってきた体制は、やめるにしても40年かけなければなりません。廃炉のための費用を稼ぎ出すために運転することが前提です。つまりまだまだ廃棄物は増えますから、対策は急がれます。

    ところで自宅にも太陽光パネルを導入したのですが、これは思った以上に使えますね。家計的にも単なるコスト計算以上のメリットがあります。電力会社としても、揚水発電と同じ効果(昼間のピーク時に一番発電してくれる)があり、しかもそれを誰かがタダで導入してくれるわけで正直うれしいでしょう。揚水発電のコストに限っては通常の電力の数倍のコストがかかっているようですから、そういう点からも現時点のパネルの価格で十分にペイできていると思います。

    こんなふうに徐々にエネルギーソースが状況にあわせて変化して最適化していってくれればと思っています。

Comments are closed.