深夜アニメのビジネスモデル

4月 16th, 2013 Categories: 1.政治・経済

最近に始まった事ではないと思いますが、深夜に放送する大人向けのアニメが盛んです。夜中の1時とか2時に放送するんです。確かに、この時間帯だからアニメを見る視聴者というのはそれなりにいるのだとは思いますし、深夜枠でしか放送できないという大人の事情(エロや残酷な描写と放送料金の予算)もあるとは思います。しかし、視聴者層全体からすれば微々たるものでしかないでしょうか。これらのアニメは放送枠は深夜でも、実際の視聴はビデオ録画や、もっと多いのはネット上へアップロードされたものを別の日に、というのが大多数ではないかと思われます。

アニメ制作のスポンサーはバンダイ、ブシロード、ソニー・ミュージック、アニプレックス、スクエアエニックスなど何らかの商品を売る事が目的です。深夜枠とはいえ首都圏のテレビ放送ですし、13回の放送で4千万円はすると思われます。(放送料金についてはこれを参照し1話で300万円強としました)これにアニメの制作費用が13話で最低1億3千万円くらいかかると思われます。(アニメ制作料金はこれを参照して1話で最低1千万円としました)この放送時に、スポンサー企業が別途料金でコマーシャルを入れているのでしょう。

ざくっと全体の予算の2割以上をテレビ放送に使い、別途にコマーシャル料金まで払っているのに、大多数の視聴者はネット上にアップされコマーシャルまでカットされたコンテンツを視聴していると考えれば、アニメ制作に関わる主要なスポンサーとしては実に非効率なお金の使い方であるかと思われます。

さて、違法にネット上へアップされているアニメについてです。これはテレビ局にとっては1文の得にもならず災難ですが、商品を販売したいスポンサー企業にとっては、実はおおきなメリットがあります。スポンサー企業の目的は商品の販売です。制作したアニメは、たとえどんな媒体を介してでも、より多くの視聴者に見られ、より多くのファンを獲得する事が、より多くの販売へ繋がります。

そこで結論ですが、発想を180度かえてテレビ放送を止め、はじめからオリジナル画像を自社でアップしてはどうでしょうか。大人向けアニメ関連商品の主要な顧客層は、テレビの前ではなくネット上に多く生息しています。放送コストがゼロになるので、プロジェクトの損益分岐点を最低2割は下げられます。英語、中国語、フランス語等の字幕を入れて、世界中へ商品をネットショップから販売する事もできます。DVDを売るつもりのない作品は、はじめから低解像度で制作すれば、多少とも制作費の削減ができるかもしれません。そして、テレビ放送では放送期間と商品の販売期間を重ねていましたが、ネット上に多数の作品を蓄積する事で、商品がロングテール化できます。過去作品の関連商品の在庫や発送は、費用の安い国から行えば良いでしょう。

これからアニメ制作の企画を行う方、ぜひご検討下さい。

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