日本が資源大国になる日

4月 8th, 2013 Categories: 1.政治・経済, 2.科学技術

最近少しづつメディアやブログで取り上げられるようになって来ましたが、日本の領海および経済水域の海底には、極めて大量のメタンハイドレート(*1)があると言われています。東莞にいる私の知人は、北見工業大学の土木学科(いまは社会環境工学科?)の大学院でメタンハイドレート研究を最初に行った修士の一人で、以前から酒を飲みながらいろいろと聞き及んでいました。メタンハイドレートはこれまで、海底の砂の中に埋まっているのでエネルギー収支を合わせる事が難しいと言われていましたが、実は日本海の海底にはメタンハイドレートの巨大な氷の塔がある事が分かったという話を最近聞きました。

ネットでググって探して見ると、独立総合研究所の青山繁晴氏のYoutubeビデオ(*2)で確認できました。彼の奥さんの青山千春博士が特許を持つ方法(簡単に言うと魚群探知レーダー)で比較的簡単にメタンハイドレートの氷の塔を見つけられるのだそうです。また、東京大学等と共同で、海中からメタンハイドレートの氷を採集しているとの事です。また、現在見つかっているメタンハイドレートの氷の塔は、新潟県の佐渡ヶ島沖の「領海内」の海底にあるので、資源採掘において中国や韓国からクレームが来るようなリスクも一切ないとの事でした。

メタンハイドレートの氷の採掘にはいろいろ経済的なメリットがあります。気体のガスと異なり、氷に閉じ込められた状態で物理的にパッケージ化されているので、氷を溶かさないように冷凍船で陸まで運び、メタンガス回収施設へ運び込んで氷を溶かせば、そこからメタンガスが大量に出てくるという非常に手軽な化石燃料です。潜在的には莫大な量の埋蔵量だと言えます。

さて、ここで米国のシェールガス革命(3)に目を向けてみましょう。米政府の規制緩和と技術革新によってエネルギー収支が改善して米国をエネルギー輸出国にするとさえ「言われて」いますが、実は多数の問題を抱えており、現実はそんなに甘くないようです。それでも世界のエネルギー資源の市場に大きなインパクトを与えています。米国のこのエネルギー戦略は大変興味深い事を示唆しています。

日本政府がメタンハイドレートの資源開発を世界にエネルギー市場に向けて高らかに宣言し、国家プロジェクトとして集中投資して一定の実用化を行う事で、中東の石油輸出国はとても困った状況に陥ります。世界有数のエネルギー輸入大国の日本が、エネルギー資源大国になってしまうと、石油を買ってもらえなくなります。その心理的影響だけで、日本のエネルギー戦略は非常に有利に運ぶ事ができます。

実際にバンバン採掘する必要はありません。いつでも採掘できる膨大なエネルギー資源がある、というシグナルを世界へ向けて発信する事が、戦略的に重要であると考えます。

参考資料:

1)メタンハイドレート
2)【青山繁晴】メタンハイドレート実用化の環境効果と壁
3)シェールガス革命

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