ユニクロ・ワタミの攻略法(1)

3月 17th, 2013 Categories: ブログ評論, 1.政治・経済

生島勘富氏のブラック企業関連記事をたいへん興味深く記事をフォローしておりました。生島氏の意見は、大げさに表現すれば企業内労働の価値観にコペルニクス的転回をもたらすものであり、就活を行なっている大学生が就職戦略を練り直す為の新しい指針をもたらしてくれるでしょう。しかしながら来月からサラリーマンになる(或いは就職している)人たちは、自分の置かれた立場を認識できるだけであり、「どうすれば良いか」という具体的な展望が良く見えません。そこで、大卒で店長候補になった諸君の為の攻略法を考えてみました。

まずは生島氏の関連4記事を要約しながら、新しい労働価値観を復習しましょう。

1)ブラック企業のすすめ
労働基準法が保護の対象としている「置き換え可能な労働者」の未来は、機械に置き換わるか海外流出するかアジアの人件費に収斂してゆく。「置き換え不能」な企業はみなブラック化せざるを得ない。ブラック系企業でやってゆく秘訣は「やらされている」と思わない事である。

2)ブラック企業のすすめ – 就活生に向けて
企業が欲しいのはあなたの時間でなく成果である。成果は人によりばらつきがある。2:8の法則(パレートの法則*1)によれば、全社員の8割が、成果を出す誰かから搾取している。入社して数年は、「創業者から今に至る先輩諸氏が、営々と築いてきた利益を搾取している」という事を理解していれば、就活生や新入社員が、自分が搾取されていると心配する必要はない。

3)ブラック企業のすすめ – やりがい搾取
成果に対して報酬が少ない事を搾取というのだとすれば、本田由紀氏の主張する「やりがい搾取」という言葉は意味不明。恐らくは「成果を出す誰か」から搾取している8割の人の主張ではないか。だとすれば、8割の人に「やりがい」を与えようとするのは、「もうちょっと頑張れよ!」という事をマイルドに表現した当たり前の教育。そして、「搾取されている」と思ってストレスを溜めるより、「やりがい」を感じてストレスを減らす方が健康的。

4)日本に生まれたことは能力じゃない
同じ労働で、同じ成果を出せば、労働報酬も同じはずだとすれば、日本人だから途上国より高い賃金だというのは如何なものか。日本人が途上国より高い賃金を得ているのは途上国を搾取しているから。しかも、この幸運は長く続かない。これからは純粋な能力で優劣が決まる時代になるのだから、「ブラック企業かどうか」ではなく、「入社して自分の能力が上がるかどうか」で選ぶべき。

5)ワタミからブラック企業を考える
シバキ体質は自分でつくった限界を超えさせて短期間に成長させる為。肉体的、精神的なタフさは新人時代の最初に課せられる一番小さなハードルに過ぎず、ワタミの経営を見ると精神論とは全く逆で、超が付くほどの合理主義。どんな大企業でも「若者の一生を保証できる」と言い切れない時代、他所で使えないしがみつくスキルしか身につかない大企業の方が若者を「使い捨てにしている」と言える。何処を志望しても問題ないが、「入って何をしたい」という目標だけは明確に持つべき。

 

要約すると、新入社員のあなたは搾取する8割の側から出発します。そこから成果を出す2割へ到達する為には、「やらされている」という感情から脱して積極的に仕事へ取り組み、仕事を好きになるように努力し、純粋な能力を高めて成長しましょう、という事です。

自分をプッシュする精神力を養い、長時間労働に耐える体力を身に付けたとして、「優秀な店長」に留まらず、その先へ昇進する為にはどうすれば良いのでしょうか。

この続きはユニクロ・ワタミの攻略法(2)へ続きます。

 

参考資料:
1)パレートの法則

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