派遣は真っ先に切られるべき

12月 30th, 2008 Categories: 1.政治・経済

大企業が大量の非正規雇用者を解雇している。それに対して、政府が解雇を止めるように指導をはじめているが、これは如何なものであろうか。企業は本来、景気の良し悪しによって、従業員を多くしたり少なくしたりして人件費を調整したい。メーカーでは、景気の良い時は沢山の工員が必要だし、不景気で生産調整に入る時には、工員は減らしたい。欧米で企業が赤字を出したり、景気が悪くなると工場でも事務所でもレイオフして身軽になろうとする。しかし、日本では残念ながら正規雇用者を解雇するのが難しい。だから景気の悪いときを基準に正社員の数を決めている。景気が良くなって労働力を増やしたい時は、正社員の残業と、派遣や契約社員などのバッファー(非正規雇用者)で吸収している。つまり派遣労働者や契約社員のような非正規雇用者は、生産調整時の人件費調整のバッファーとして存在しているのである。もし景気が悪化したときにこのバッファーを使えない(非正雇用者を解雇できない)としたら、企業の力は弱まり、次は正社員を切るところまで追い詰められるだろう。

政府や政治家は派遣切りを非難する前に、労働の流動化の高い(正規社員の解雇と再就職が容易な)社会づくりをするとか、解雇された社員と家族が安心して求職活動できるようなセーフティーネットを構築するべきではなかったか。そのような政府と役人と政治家の怠慢を棚に上げて、企業に大きな負担を求めるのは筋が違うのではないかと思う。

派遣切り棚上げには、もう一つの問題がある。大量の派遣切りを行っているのは有名な上場企業であるが、これらの企業には外国人の株主もいる事を忘れてはいけない。上場企業が、積極的に赤字を増大させる非正規労働者の雇用継続を行う事は、株主の利益に反している可能性が極めて高い。このような行為は上場企業としていかがなものであろうか。上場企業は株主のモノである。そして、国民の生活を守るのは企業ではなくて政府と政治家の役目である事を忘れてはいけない。

Facebook Comments
Tags:
Comments are closed.