池田VS武田対談のオンエアを期待!

10月 8th, 2011 Categories: 1.政治・経済

ブロゴスの読者には説明する必要もないくらい、武田邦彦氏はミスター1年1ミリシーベルトを全面に押し出して、3・11後に政府と地方自治体が突然変更したルールを激しく非難し、国民と子供達を放射能汚染から守れという主張を続けています。

「福島のものは移動してはいけないの?」読者からのご質問

それに対して池田信夫氏は、1年1ミリシーベルトには科学的根拠がなく、年間100ミリシーベルト以下の被爆は広島・長崎の被爆者調査で健康被害が無い事は明白だ、と述べています。

武田邦彦氏の売り歩く放射能デマ

これはどうなるのかと固唾をのんで見守っていると、元自民党衆議院議員で弁護士の早川忠孝氏がブロゴス上で間に入り、もうすこし穏やかな表現で議論を尽くして欲しいと述べています。

池田VS武田論争から何を学ぶか

ここはひとつ、早川氏が述べるように、池田信夫氏と武田邦彦氏がブロゴス上で対談形式のバトルをやってはどうでしょう?武田氏は積極的にメディアで説明する「機会」を求めておられるようですし、池田氏もブロゴス上で何度も意見の異なる方と対談されているようです。読者もきっと期待しているのではないでしょうか(笑

ついでに、本件について私見を述べると、武田氏の主張する「1年1ミリ・シーベルトは日本国の法律だから、3・11以降に、政府が勝手に年間20ミリとかに変更し、地方自治体がそれに乗っかるのは、法治国家としておかしいのではないか、まずは法改正するべきだ」というのは、その法律があるのであれば、武田氏の主張は「真ん中ストライク」の正論と言えます。

一方で法律のもとになったICRPの勧告ですが、1年1ミリ・シーベルトというのは政治的な理由で設定された基準であり、これを1ミリでも超えたら健康被害がはじまるという科学的根拠は無いというのが自然科学者の間での理解であると感じています。更に、人体実験が出来ない医学の世界で、低線量放射線被爆の人体影響は未知という事になっていますが、人間以外の生物で実験できる放射線生物学の世界では、「しきい値」は有るという考え方が強いようです。この背景には、生物は進化の過程でDNAレベルでの放射線対策を持っているという仮説があり、私はこの考え方は合理的であると考えます。

LNT仮説が合意されたわけ

私の現状における結論としては、武田氏の根拠は法律論であるから「科学者として」という前置きで読者を混乱させるべきではないし、池田氏はもっと具体的で定量的な「状況証拠」を提示すべきであり、両者とも、実験で客観的に証明されない事を「断言」する態度は学者として相応しくないので改めるべきです。

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6 Responses to “池田VS武田対談のオンエアを期待!”

  1. ステゴザウルス
    10月 8th, 2011 at 10:24
    1

    そうすると、武田氏の放射能被害に対する発言は、科学者としての発言ではないという事になりますねぇ。
    「法律だから」は科学者の言う台詞ではないですね。お役人の台詞です。

    武田氏は法律家と科学者の帽子を適切に切り替えてマスコミの好む「恐怖感を煽る」事を言っているだけではないでしょうか。

  2. bobby
    10月 8th, 2011 at 11:12
    2

    ステゴザウルスさん、

    >武田氏は法律家と科学者の帽子を適切に切り替えてマスコミの好む「恐怖感を煽る」事を言っているだけではないでしょうか。

    実は武田氏へ直メールを何回か出して、ご返事を頂いた事も数回あります。そのような背景から、個人的には武田氏に好感を持っております。また言論の自由という原則にのっとり、批判にめげず、信念を貫いて欲しいと思っています。池田氏と武田氏のどちらの主張が真実に近いのか、自然科学ではまだ証明されていないのですから。

  3. ステゴザウルス
    10月 8th, 2011 at 13:21
    3

    replyありがとうございます。ただ、どうにも同意しようがないです。

    「まだ証明されていない」とは恐らく武田氏の言ではないかと思いますが「存在しない事を証明する」のは無理ですよ。「あなたが明日死なない事を証明しなさい」と同じような事でしょうかね。

    また、「自然科学」とは何をさす言葉なのか理解しがたいですが、武田氏が主張の論拠として「法律がそうなっているから」と言うのであれば、それは単に手続きとか法律論であって、科学ではない事になります。
     つまりBlog主さんのまとめは非常に見事で、武田氏は全く科学の事(放射能の実害)は議論してないと思われます。

     一方の池田さんは「LNTに科学的根拠が無いのにそれを論拠にするのはおかしい」とデータを元に議論しようとしているのですから、頼まれても武田さんと論争しようとしないでしょう。だってそもそも論点が全くあってないのだから。

    私は武田氏と交流が有りませんから彼の人格等知りようが有りません。よってblog主さんの彼に対する好意は判断しようが有りません。しかしながら、個人的に善人かどうかで行動や言論にバイアスをかけるのは感心しないし、「言論の自由」と「間違った事や風評を公の場で言ってよい」はイコールではない事はお分かりと思います。言論の自由には発言に対する責任も伴います。

    そう言う意味で「法律がそうなっているから」=「論拠は私ではない(私に責任は無い。)」という意味であると考えるので、武田氏の言論のスタイル自身に私は信用をおけません。

    だいたい、国際線で空を飛べば1msVくらいすぐ被爆するらしいじゃないですか。武田さんの論拠に従えば香港までよく往復なさるblog主さんは既に致命的な被爆をしている事になりますよ。それが現実的でないのはご自身の感覚で分かりそうな物だと思いますがね。

     

  4. bobby
    10月 8th, 2011 at 19:28
    4

    ステゴサウルスさん、

    私は、少なくとも日本という民主主義国家のルールの中では、「原則として」言論の自由は、風評被害の影響より重要だと考えています。「原則」といったのは、発言者が悪意をもって言論を利用するとか、害のある「嘘」を広めようとする場合には、なんらかの方法で抑制あるいは規制されるべきだという付帯条件をつけたいと考えます。つまり、原理主義的になんでも自由だとは考えていません。

    で、武田氏の1年20ミリシーベルトは子供に害があるというのは、科学的には証明されていませんが、肯定も否定もされていません。故に、「科学的に正しい」というのは間違いですが、「被害がある可能性がある」というのは正しい。(その点で武田氏と池田氏は同じレベルの間違いを犯している)そして武田氏の論点は、政治的であり、かつ予防医学的な考えに基づいて主張しているので、「ダメ」とはいえないと思います。

    あと、武田氏自身も、東北の農産物を風評被害から救済する対案(汚染の数値を個々の農産物に表示し、産地も狭い範囲で表示するなど)を示すなど風評被害者に対して誠意を見せており、悪意があるとも思えません。

    故に、私の意見とは違いますが、自説を主張する為に嫌がらせなどを耐えておられる武田氏の言論活動自体は応援しています。

  5. ひんべえ
    10月 8th, 2011 at 20:03
    5

    一科学者、一医学者として言わせてもらえば、武田氏の言動は科学を題材にした詭弁です。というよりは、彼は「あってはならない妄想」にとりつかれています。↓のリンクを読んで現代人が陥っているこの病理が私は理解できたような気がします。会員登録さえすれば読めると思います。無料です。

    http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/blog/massie/201110/521832.html

  6. bobby
    10月 8th, 2011 at 20:23
    6

    ひんべえさん、

    >武田氏の言動は科学を題材にした詭弁です。
    武田氏の主張の根底にあるのは、「政府は自分で法律違反している」です。これが正しいとするなら、事故から半年も経つ現在、彼の主張は政治的には正しいという事になります。逆に彼の主張を挫くには、科学的な議論は不要で、政府が1年1ミリシーベルトを、100ミリシーベルトに法律改定すれば良いというだけの事だと思います。

    >会員登録さえすれば読めると思います。無料です。
    ご紹介頂いた記事を読みました。この記事で述べている「なってはならない妄想」に取り付かれて大事故や災害を想定する事を否定し、ダメージコントロールの用意をおろそかにする事には反対であり、この記事に異論はありません。ただこれは、武田氏というよりも、政府と東電と原発誘致の地元住民が読んだ方が良いのではと思いました。

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