中国との付き合い方

8月 31st, 2011 Categories: 1.政治・経済, 3.中国ネタ

中国は日本の領土である尖閣諸島を、もともとは中国の領土であるとして、領土問題を提起しています。その流れの中で、昨年の尖閣諸島問題が発生しました。その後のテレビ番組では、「自衛隊は何をやっているのか」、「日米安保はどうした」、「戦争してでも日本の領土と主権を守るべし」という主戦論といえる意見が大勢を占めたように感じました。

江沢民政権が始めたかどうかは不明ですが、確かに中国政府は国民に対して、日本・琉球王国・朝鮮半島・ベトナム(たぶん一部)はもともと中国だったと教えているようです。うちの中国人スタッフから、学校でそのように習ったと聞きました。中国はながらく、世界でもっとも文明・文化の発達した大国でした。しかし清の時代の末期から第二次大戦が終わるまでの間、欧州列強・ロシア・日本に蹂躙され、その劣等感の裏返しとして、共産党政権が、歴史上の強かった時代の「誇り」を国民へ植え付けようとしているのでしょう。ところが、周辺諸国を「もともとわが国」と教える事には、実は政権にとって諸刃の剣であり、重大な副作用が隠されています。

中国はいま、凄い速度で経済大国の道を邁進しています。その過程で少しずつ、国民の誇りや自信を回復しているようです。その自信がある一定レベルを超えて、過信になる時代がいつか来る事が考えられます。もともと中国だったと教えられている国民にとって、国家が経済力と軍事力を得た時に、どのような反応をするでしょうか?もともとわが国であったのなら、いまこそ主権回復しようという世論が起こる事が有り得ます。その時、政権が国民に対して十分に統制するチカラがなければ、世論を見方に付けた軍部の圧力に屈して、政権維持の為に領土回復の為に戦争を仕掛ける可能性が皆無と言えるでしょうか?

愛国心からの自由にあえて書かなかった事を今から書きます。

日本から見た場合、中国でそのような世論が生まれて、時の政権が領土回復の為の戦争の用意を始めた時点で、日本は負けたも同然となります。なぜか?もし中国が先制波状攻撃で、自衛隊の陸海空の基地をミサイル攻撃で徹底的に叩き、その後を航空機による爆撃で追い討ちをかければ、総理大臣が自衛隊に命令するかなり前に、自衛隊の主戦力(戦闘機や自衛艦や戦車)は壊滅するでしょう。それでも自衛隊が防戦すれば、主戦場は日本の都市周辺になります。そして、自衛隊が戦えば戦うほど、非戦闘日本国民の生命財産がどんどんと失われてゆくでしょう。たとえ中国軍の侵略軍を大陸へ追い返す事ができても、戦場となった都市や町は瓦礫と死体の山が残るだけです。これでは誰も勝ったと言えません。

では、日本は長期的な戦略として、どうすれば良いのでしょうか。まず言える事は、これから益々大国化する中国に対して、反中の政治姿勢を維持する事は、いたずらに中国世論を刺激するだけです。といって、へこへこ諂うのも問題と考えます。政治的には友好姿勢を保ちつつも、経済的につかず離れずの微妙なポジションを維持し、中国世論からなるべく透明になる事だと思います。

見えない相手に騒ぐ事はできません。

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