事故った新幹線を現場へ埋めた件

8月 2nd, 2011 Categories: 1.政治・経済, 3.中国ネタ

みなさんご存知と思いますが、中国で新幹線が衝突事故を起こし、39人が亡くなるという大事故が起こりました。この事故では、現在の中国を表すいかにも特徴的な政治的状況が発生しました。

1)事故の翌朝に、追突した側の先頭車両(運転席がある)が現場に埋められました。
2)それを国営テレビが全国へ放送してしまいました。

3)その映像を見て、事故そのものを上回るほどの大騒ぎがネット上に発生しました。

4)関係部署のトップの役人が数人、更迭されました。

1は、公務員が大失態を起こした時の典型的な「脊髄反射的処置」と考えられます。国営鉄道は、これまでずっと、このようにして「臭いものに蓋」をして、責任をうやむやにしてきたのでしょう。

2は、社会に不安を与える典型例であり、政府としては、本来は流れてはいけない「映像」だったはずですが、北京政府が進めている緩やかな段階的民主化政策によって、セキュリティーレベルのガードが下がっいた為に、検閲を通ってしまったのでしょう。

3は、現在の中国の民意をネットが生み出している典型例といえます。政府はネットを検閲していますし、事故に関するブログなどは削除・閉鎖されてしまったようですが、個々人のコメントや、掲示板などでの発言は依然と続いているようであり、それら全体を政府が取り締まる事は、「戒厳令」でも発しないかぎり不可能なところまで中国のネットは来ている事を物語っています。また、「戒厳令」=「政府の治安政策の大失態」となり、政府トップは失脚リスクが極めて高くなりますので、昔の天安門事件並みの騒動が継続的に起きない限り、そういう事態にはなりえないと断言します。

今後の進展の予測ですが、新幹線を運営する企業のトップや、関連する国営企業の業界トップを逮捕して悪党として「晒し者」にして、ネット民意が落ち着いたところで幕引きとなるのではないでしょうか。

あと、事故については、新幹線の全国化を企画した人は、最初からある程度は「折り込み済み」だったと思います。オペレーションを行うノウハウ費用を節約して、多少の犠牲は教育費として折り込み、独自のノウハウを蓄積するのは、宇宙ロケットで既に実践済みではないでしょうか。想定外だったのは、こんなに早く大事故が起こった事と、ネットによって問題が深刻化した事でしょう。

これを教訓として、中国で現役世代の政府高官や国営企業の経営陣は、ネット世論を前提とした「問題対処」方法を学ぶべきでかと考えます。

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2 Responses to “事故った新幹線を現場へ埋めた件”

  1. 8月 2nd, 2011 at 16:21
    1

    石水智尚様
     このたび、ウェブサイト「ろんじんネット」(http://ronzine.net) を公開致しました。
    弊サイトは、政治、経済、社会に関する読み応えのあるブログを紹介し
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    突然の、記事内容に無関係のコメント失礼致しました。
    石水智尚様の益々のご活躍を心よりお祈り申し上げます。

  2. bobby
    8月 2nd, 2011 at 20:35
    2

    ろんじんネットさん

    「ろんじんネット」を拝見いたしました。私のブログも加えて頂き有難うございます。宜しくお願いします。

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