株主の仕事を考えてみた

2月 10th, 2008 Categories: 1.政治・経済

北畑事務次官の「バカで無責任な株主」発言は、各方面にかなりの衝撃を与えているらしい。私も実は(非上場の小さな会社ではあるが)の株主をやっているので、この発言には少なからず衝撃を受けた。そこで、株主の仕事について考えてみた。

愛読する池田信夫blogの今日の記事によれば、株主の権利とは

彼は、経産省の所管する会社法を理解しているのだろうか。そこには「全部おれのものだ」などということは書いてない。会社法の規定する株主の権利は、次のようなものだ:
第105条  株主は、その有する株式につき次に掲げる権利その他この法律の規定により認められた権利を有する。
1.剰余金の配当を受ける権利
2.残余財産の分配を受ける権利
3.株主総会における議決権

とある。1と2については、そもそも、この会社がどうやって設立されたかに遡って考えてみれば明確だ。たいていの会社は、創業にはそれなりのお金がいる。機械を買ったり、業務開始から損益分岐点を越えるまでの間の運転資金を用意したり。それらのお金を資本金という形で経営者へ投資(出資)するのが株主の仕事である。つまり、経営に必要なお金を会社へ投資するのが、株主の仕事である。

投資であるから、最低でも銀行利息よりマシな利益を払って欲しい。これが配当である。上場企業の場合、上場の目的は事業拡大の為に沢山の資本金を集める事だから、創業=上場ではないけれど、考え方は同じで良いはずだ。

そういう意味で、デイトレーダーも株主として十分に仕事をしていると言える。
3について、単純に考えれば、投資したお金(価値)を減らさず、配当をきちんと払ってくれている現経営者を信任するか、起業価値を下げたり配当をちゃんと払えなかった無能な経営者を解任して、もっとマシな経営者を探すか、その信任・不信任の判断をする事が、株主の仕事である。上場会社の場合、株主が非常に沢山いるのでややこしい話しになる場合があるが、基本的にはこの考え方で良いはずだ。

3の仕事に無能であると、誰でもない株式市場から罰を受ける事になる。つまり、無能な経営者を存続させて企業価値を損ない、株価が下がって配当も減るという事である。これは投資家としては一番辛い罰だ。逆に、沢山儲けてくれた経営者に、沢山の役員賞与をあげるのも株主の仕事である。

デイトレーダーは、この3の仕事に無関心かもしれない。ところで、こういう「金は出すが口は出さない」投資家は、多くの経営者にとって有り難い存在ではないのか?短期で儲けて売り逃げしても、その株を買った人間がいる以上、会社にとってどんな不利益があるのか?北畑事務次官に罵声を浴びる理由はないと思うのだが。

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