神学者と大衆伝道師

11月 17th, 2007 Categories: 1.政治・経済

梅田氏が1年かけて全力で執筆した著書「ウェブ時代を行く」を、池田信夫氏は自身のブログで酷評しました。この差はどこから来るのでしょうか?


梅田氏が「ウェブ時代をゆく」について講演した内容が、CNET Japanに掲載されています。梅田氏は冒頭で「僕が全身全霊をかけて書いた本です。丸1年、ほかのことをほとんど何にもしないで書きました。」と述べています。

池田氏は池田blogの記事で「本の価値はそれを読むのにかかった時間にほぼ比例する。本書は、15分で読了した。何も新しいことが書いてないからだ。」と酷評しています。

私も含めて、2つの記事の内容に違和感を抱いた読者が多くいるのではないかと思います。両者の考えには大きな隔たりがあります。その違いが何処から来るのかについて考えてみました。

結論から述べると、(稚 拙な比喩をお許し頂ければ)梅田氏は大衆伝道師であり、池田氏は神学者である。2人の立場の違いが、この隔たりを生んでいるのではないかと考えました。

梅田氏は「ウェブ時代をゆく」を通して、日本のIT業界を米国のレベルに近づけたいと考え、その考えを広めようとしている大衆伝道師ではないかと思います。ゆえに、業界に精通した人(池田氏)にとっては目新しい内容はなく、むしろ退屈な内容だったのでしょう。

池田氏の評論は、内容自体は間違いではないが、本の見方が間違っていたのではないかと考えています。「ウェブ時代を行く」が大衆伝道書であれば、これが如何に大衆への影響を及ぼす(あるいは及ぼさない)か、または導いて行こうとする方向性の是非を批評すべきだったのではないかと思いました。

そうすれば日本のIT業界にとって、より建設的な議論が出来る可能性も生まれるのではないかと思います。

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