尖閣諸島をどうするべきか

12月 4th, 2010 Categories: 1.政治・経済

アゴラに投稿したもともと我々の領土という愚のコメント欄で、尖閣諸島問題の経済面について述べた内容を、こちらのブログにも残しておきます。

結論から言うと、日本が名実ともに実効支配できている間に、海底資源のプレミアをつけて中国へ売り切るのが得策と考えます。仮に将来、政府の多大な努力の結果として尖閣諸島を完全支配できたとしても、メリットを受けるのは少数の漁民と、一部の石油関連企業だけであり、大多数の国民は経済的メリットを受けません。逆に中国へ売り切る事で、島の租借料や海上警備に投じている税金を節約できるだけでなく、漁業資源や海底資源を中国から買う事ができ、都市部の大多数の国民は経済的なメリットを得る事ができます。

1)居住の問題:

尖閣諸島や(仮に返還された場合に)北方領土のような、経済活動における収支がマイナスになる事が明白な場所に、日本人が恒久的な集落や好況インフラを構築しその為に貴重な税金を投じるのは愚かと言えます。

2)漁業資源の問題:

ロシアと中国の漁民の人件費が日本よりかなり低いのは明白です。都市部にすむ大多数の日本国民にとって、日本の漁民から高い魚を買うより、安い魚を中国とロシアから輸入する方が経済的メリットが高いのも明白です。これは、現在議論されているTPPの農業問題と同じです。詳しくは、藤沢氏の「農業と安全保障に関する私見」を参照下さい。

3)海底資源の問題:

油田の開発は高リスクの商売です。商業的に成功する油田になるかどうかは、掘ってみるまで不明です。仮に大規模な油田があっても、石油は世界的な市場価格がありますから、価格面において、国産石油の有利性はありません。逆に、石油の市場価格が下がった時は、国産石油は税金で補助を要するリスクもり、「納税者兼消費者」にとっては、必要に応じて中国から買う方が低コストかつ低リスクであるといえます。

4)妥協案:

経済的に考えた場合、尖閣諸島は共同統治案より、売り切り案の方が、国民が得る利益が高いと良いと考えます。推定される海底資源をプレミアにして、なるべく高く売りましょう。つまり中国は名を取り、日本は実を取ります。その上で、中国から石油や安価な買えば、「一粒で2度美味しい」状態になります。

現在の日本国憲法を改正しない限り、誰が首相になろうとも、日本政府の弱腰外交を根本的に変える事はできません。この状況で中国が尖閣諸島に軍隊を送り込んで、短期間で実行支配体制を構築すれば、日本政府は手も足もでなくなります。米国に泣きついても、たかが離島の為に、戦争覚悟で日本の為に実力行使を行うとは思えません。つまり竹島の二の舞です。そうなってから交渉をしようとしても鼻で笑われるのがオチです。交渉を始めるなら今のうちです。

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10 Responses to “尖閣諸島をどうするべきか”

  1. bakaweb
    12月 7th, 2010 at 10:05
    1

    では、沖縄も全部中国に高値で売ってもOKですね。
    1)沖縄の経済活動における収支はマイナスです。税金を投入しているのは愚かですね。
    2)漁業資源も、中国から買えばOKですね。
    3)海底資源もありません。
    4)経済的に考えると、共同統治案より、売り切り案の方が得です。国民が得る利益は高いでしょう。

    北海道もロシアに売った方がよろしいかも。佐渡も同じですね。どうせなら、九州も売ってしまいましょう。中国の方が人件費が安いのでしょう。経済的には中国に運用してもらう方がいいですね。あぁ、ここまで来れば日本を全部中国に買って貰ったほうがいいですね。経済的には中国の方が伸びていますから、全て中国に引き取って貰ったほうが経済的には得です。
    もちろん御反論はないでしょう。経済的に考えても得の方が多いですからね。ということで、bobby氏は日本は中国の属国、または占領された方が経済的にも得が多く幸せになれるというご意見ということでしょうか?

  2. bobby
    12月 7th, 2010 at 22:06
    2

    bakawebさん

    >日本を全部中国に買って貰ったほうがいいですね。経済的には中国の方が伸びていますから、全て中国に引き取って貰ったほうが経済的には得です。

    局所的な解を一般化して、全体に当てはめるのが正しい方法だと真面目に考えておられるのでしょうか?

  3. bakaweb
    12月 8th, 2010 at 12:56
    3

    解が局所的な場合のみと固定しているのが理解できませんが?
    出てきた解を他に当てはめた場合にも成り立つのは、上に書いた通りです。
    そもそも、日本が実効支配をしている区域に関しての論ではないのですか?中国は沖縄を自国の領土だと教育しているので、沖縄まで含めても、まったくおかしくないと思います。それとも、「中国が公式発表してないから」となるのですか?
    沖縄に当てはめた場合に成り立ちますね。なぜそれが「尖閣諸島」のみにしか当てはめられない論理なのでしょうか?

    また、尖閣を中国側へ売り切る場合、その後中国がそれ以上を求めてくる可能性(リスク)が考慮されていません。そもそも、「売る」のが不可能でしょう。中国側へ日本が還すとなります。売るでは「元々日本の領土だった」を中国側が肯定することになりますので。
    こうなると、尖閣以上の実行支配を中国が仕掛けてくる可能性はあります。しかも、尖閣を「返した」という事で、より日本側の立場は弱くなります。本当に尖閣だけで押さえ込めるのでしょうか?
    どこまで返せば中国は納得すると予想しているのですか? 第一列島線、第二列島線とあり、尖閣一つの実効支配がどちらに傾くかで、太平洋制海権は大きく変動します。これら中国の海軍戦略の要旨には、中国が平和で安定した環境の中で社会主義の現代化を進め、アジア太平洋地域及び世界の平和を保障する。とあります。日本を全部お返しすれば納得するかもしれません。

  4. bobby
    12月 8th, 2010 at 13:24
    4

    bakawebさん

    >解が局所的な場合のみと固定しているのが理解できませんが?

    私の解は、領海の外延にある(歴史的には中国領である可能性が高い)無人島へ対応したものである事は、アゴラの方でも何度も説明しました。

    >日本が実効支配をしている区域に関しての論ではないのですか?

    日本政府の実行支配が十分でないから、沖縄の漁師が近づけない状況になっているのではないでしょうか?

    >尖閣を中国側へ売り切る場合、その後中国がそれ以上を求めてくる可能性(リスク)

    まず、このリスクが日本人の思い込みでないという事を明らかにして下さい。日本以外のメディアで、そういう差し迫ったリスクがあると発表されていればご指摘ください。

    >そもそも、「売る」のが不可能でしょう。

    それは交渉次第です。

    >尖閣を「返した」という事で、

    尖閣は歴史的には中国の漁民に認識されていた島のようであり、どちらかといえば中国側の領有が合理的といえる場所にあります。それが、清が崩壊した後の中国政府のごたごたで抗議せず(推測)、それで日本の領有が既成事実化してしまったという「たなぼた」式に入手した島です。返還はある意味で合理的といえます。

    1901年に日本は、東沙諸島を(日本が統治していた)台湾へ編入した後で建造物を構築するなど実行支配を開始したが、1909年に清の抗議により領有を放棄しています。もし尖閣を返したとしても、これが「最初」という訳ではありません。

  5. bakaweb
    12月 8th, 2010 at 17:43
    5

    >私の解は、領海の外延にある(歴史的には中国領である可能性が高い)無人島へ対応したものである事は、アゴラの方でも何度も説明しました。
    無人島のみへの解ということですね。

    >日本政府の実行支配が十分でないから、沖縄の漁師が近づけない状況になっているのではないでしょうか?
    そうです。これまでは「グレー」で双方の国が手を打っていた場所です。

    >このリスクが日本人の思い込みでないという事を明らかにして下さい。
    近年の中国の行動から、これらのリスクがないということが想定できる事を明らかにしていただきたいのですが?
    南沙諸島一つだけでも、そんなリスクが思い込みではないと思えます。

    >それは交渉次第です。
    そうですね。交渉次第です。ただし、公式で「売る」ということはあり得ないと思います。それは中国が「尖閣諸島は中国の領土ではなかった」と公式に認める事となります。そのようなマイナスに働く事を中国が行う程低いレベルだとは見ておりません。

    歴史的な部分は、双方の主張があり、その史実がどこまで正確なのかを検証する必要があるかと思います。
    1945年の中華民国台湾省の際にも尖閣は含まれておらず、1895年に日本領に編集された際も、特に領有権は主張してきておりません。1945年の中華人民共和国および中華民国で編纂された地図にも日本領として記載されていました。1971年になぜいきなり領有権を主張したのでしょう?
    清時代の地理書には尖閣群島に含めてないので、歴史的に合理性があると思えないのが、私の主観ではあります。

    素直に国際司法裁判所で正々堂々と争えばはっきりするかと思いますが、軍事上現在のグレーな状態を続けてもらうほうがベターと考えております。

  6. bobby
    12月 8th, 2010 at 20:25
    6

    bakawebさん

    >無人島のみへの解ということですね。

    はい、そうです。

    >南沙諸島一つだけでも、そんなリスクが思い込みではないと思えます。

    南沙諸島に、日本が領土を主張する島はなかったと思いますか?

    >公式に認める事となります。

    中国政府はテレビと新聞の政治的な情報統制が可能なので、国内的には「返還」された事にするのも可能かと思います。

    >歴史的な部分は、双方の主張があり、

    尖閣は沖縄の向こう側なので、この島が明治時代まで日本の生活圏であった事はないと思います。また沖縄も尖閣諸島は馴染みがなかったようです。島を日本へ編入した直後の1900年5月に沖縄師範学校の黒岩氏が島の探検をした時に作成したと思われる手書きの地図は、「釣魚」という中国名が記入されていました。このような状況を見ても、また限りなく台湾に近いという事からも、本来は台湾側の島であっておかしくないであろうと考えます。

    http://senkakusyashintizu.web.fc2.com/page058.html

  7. bakaweb
    12月 9th, 2010 at 10:19
    7

    >南沙諸島に、日本が領土を主張する島はなかったと思いますか?
    南沙諸島は米軍撤退後、中国側が武力により実効支配を行いました。日本の領土とかではなく、中国はそのような国であるという事です。第一第二列島線をみても中国がそれ以上を求めてくる可能性はあります。

    >中国政府はテレビと新聞の政治的な情報統制が可能なので、国内的には「返還」された事にするのも可能かと思います。
    国外的に「日本から購入した」と発表するのですか?私には、結局「グレー」となるだけかと思いますが。

    >尖閣は沖縄の向こう側なので、この島が明治時代まで日本の生活圏であった事はないと思います。
    国際法上、最初に占有した先占にもとづく取得および実効支配が認められています。名前が書かれている事と領有の意思表示は別問題です。1885年の日本による調査により「無人島」としています。
    台湾が領有を主張し始めたのも1971年ですが、なぜいきなり80年近く過ぎてから主張し始めたのでしょう?なぜそれまで主張してこなかったのでしょう?
    台湾から遠い近いで島の領土が決まるなら、石垣辺りは台湾の方が近いのですから、台湾側の島(中国領)となってしまいますね。

  8. bobby
    12月 11th, 2010 at 21:35
    8

    bakawebさん

    >第一第二列島線をみても中国がそれ以上を求めてくる可能性はあります。

    中国の「押し出し」を受け止めようと思ったら、米国との関係改善し、日米安保の仮想敵国を「中国・北朝鮮」と明確に定めて、沖縄にもっと兵力を集中するような政策をとらないと、自衛隊をいくら増強しても効果は薄いのではないでしょうか。

    いっその事、日本が米国から空母を2隻借りて、沖縄沖に浮かべ、米軍の飛行場を空母の上に移すくらいの事をすれば、軍事力のバランスはかなり改善するのではないでしょうか。

  9. Bubbabeer
    12月 13th, 2010 at 10:17
    9

    国の尊厳をお金に変えるとは、、、。売国思想なんですねえ。アホかと。金をもらったところで、どうするのか?陣地に攻撃をされたら闘え。当たり前だ。

  10. ss
    12月 27th, 2010 at 16:30
    10

    あなたはもともと我々の領土という愚の34のコメントで

    日本政府は、いまの憲法下では、弱腰外交を続ける他に道はありません。いづれ尖閣諸島は、文字通り、竹島の二の舞になる可能性が高い。その後では、交渉の余地まったくなくなってしまうでしょう。

    といいましたが、そうなるなら中国は尖閣諸島を買いとろうなどという日本の提案にのってくるわけがない。共同統治にも乗ってこないでしょう。日本の弱腰外交につけこめばいいだけなんだから。

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