経済繁栄と円安は矛盾するか?

10月 18th, 2010 Categories: 1.政治・経済

齋藤和英氏の日本的社会保障観を読んでいて、「通貨を安くしたいならそんな国家になればよいのだ。ところが日本政府がバブル崩壊以降行ってきたことはその真逆なのである」の部分に、思わず目から鱗でした。

市場に特殊なギミックが無い場合、魅力の無い国の通貨は売られて安くなり、魅力のある国の通貨は買われて高くなる。グローバルに見た場合、そういう事になるのかと思われます。日本円が自由化したとたんに、円がどんどん高くなったのは、日本が右肩上がりで経済成長し、魅力がどんどんと増していたからという事でしょう。

2000年代前半からリーマンショック迄は、日本は輸出産業が稼いでいたのでそれなりに魅力が有りましたが、日本政府の政策(超低金利と金融緩和)および米国のバブルという市場のギミックによって円キャリー取引が生まれ、円ドルの為替市場が大きく歪んでいただけだったという事のようです。

藤沢数希氏は現在の円高について、グローバルインバランスの調整(円キャリーの巻き戻し)を要因として述べておられますが、その他にも、欧米市場の魅力が減少し、日本の絶対的な魅力は緩慢な減少傾向にあるものの、日本の魅力が相対的に高まり、その為によけいに円が買われているという事もあるかと推測します。実際に中国は、日本の短期国債を(米国債よりマシという理由で)大量に買っているというニュースがあります。

Twitterで円安誘導による経済政策を主張する人を私のタイムラインでしばしば見かけますが、「より経済繁栄」=「より円高」であるとすると、そもそもの命題が矛盾しているという事になります。

なにぶん為替には素人なので、上記の説に間違いがありましたらお手柔らかにご指南下さい。

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