中国食品が危険な理由

8月 28th, 2007 Categories: 1.政治・経済

 国内総生産(GDP)が世界第三位をうかがう勢いの中国で、なぜ危険な化学物質が、多数の食品で検出されているのだろうか?

読売新聞の中国食品 肉まんを信じたいが...を読んでいたら、体に悪いという事で違反物質に指定されている各種化学物質(抗生剤、抗菌剤、二酸化硫黄、殺虫剤、漂白剤、ホウ酸、チクロ等)が多数の食品で検出されたと報じていた。

 安全性に問題が指摘された中国産の食品を列挙してみると(カッコ内は検出された違反物質)。ウナギかば焼き(抗菌剤)、シジミ(抗生物質)、冷凍エビ(同)、冷凍エビフライ(大腸菌)、ウニ加工品(ホウ酸)、冷凍ホウレンソウ(農薬)、冷凍枝豆(同)、シュンギク(同)、マツタケ(同)、エリンギ(同)、モロヘイヤ(同)、タケノコ水煮(二酸化硫黄)、アヒル肉(鳥インフルエンザウイルス)、エビ水ギョウザ(発がん性添加物)、はるさめ(漂白剤)、スイカの種(チクロ)、ウーロン茶(殺虫剤)……たしかに異様だ。

鄧小平が始めた改革開放政策により、いまの中国は宇宙にロケットを飛ばし、世界のIBMを買収してしまうほどになった。国内総生産(GDP)も世界3位にせまる勢いらしい。そのような文明国で、なぜこのような危険な食品が溢れているのだろうか?

現在の中国を牽引している金持ちや役人のほとんどが、汚職や不法な手段でいまの地位を得たといっても過言ではない。解放前の役人は、権力はあるが金は無かった。改革開放の過程で、この権力を換金する様々な方法が生まれた。たとえば公有地を払い下げたり、農地を接収して工業団地化する過程で、関係の深い企業家へ優先的に購入させた。新しい開発地を公表する前に、事前に情報を流して、不動産を買い占めさせる等の便宜をはかった。そのようにして役人も企業家も私服を肥やし続けた結果が今の中国である。

現在の経済がこのような汚い手段で積み上げられ、先行した金持ち集団を守るために過去の悪行は蓋をされて見えなくなった。更にそれを地方の役人が守っている。手段を選ばなくても、勝てば最後は官軍になれる事を先行組みが示した。これを下から見ている地方の企業家達は、手段をえばらず私服を肥やして金持ち組の仲間入りを目指している。

このように商業上の道徳観念が広く欠如した状態となった結果、見た目にきれいで高く売れるのなら、人体に少々悪くても、強力な化学薬品が平気で使われるようになった。

中国では現金商売が基本であるし、土地が広くて買い手が広範囲に広がっているので、ひとたび他人の手に渡れば、自分が消費者の声を聞く機会などない。だから、売ったあとは関係ないのである。

また、このような薬品類の多くは、食べてもすぐに具合が悪くなったりしないので、バイヤーも消費者も普段は気にせずに食べてしまう。輸出入など役所がチェックをするような場合にのみ、違法な食品として判明するのである。

この問題の根本には、自分が儲かればそれで良いという、極端な利己主義がある。この利己主義を助長しているのが、現在の中国における教育や医療政策だと思う。いまの中国は、学校も病院も独立採算を求められており、貧乏人の子弟は学校へ行けない。交通事故で車に轢かれても、ウン十万元という出術費用をその場で払えなければ、治療してくれない。

このように劣悪な福利厚生環境が、人々の道徳心を低下させ、危険な食品を生み広げているのであると考える。

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