ブロードバンドはアプリケーションである

原口総務大臣の「光の道」構想でネットが沸いています。全国で10%ほどの、光ファイバが未達の弩田舎(私の田舎とか)や離島の各家庭へも光ファイバを到達させて達成率100%とし、固定電話の銅線と取り替え、それの運営と保守を行う会社をNTTから分離して、独立したアクセス回線会社にしようという案のようです。(総務省資料はこちら

コンクリートの道にしろ光の道にしろ、道というものは、それが通る先の経済やニーズと密接に関係を持つと考えられます。人口数百人の弩田舎の村から村へ、片側3車線の立派な道路を作ったとして、誰がそれを使うのでしょうか?道路を作ったから、用途はあとから自然に生まれるものでしょうか?池田信夫氏はアゴラで、ブロードバンドは経済問題であると述べていますが、私もまったく同意見です。

私の田舎は松山市から車で1時間ほどの山中にある林業主体の町です。田舎町ゆえ若者の就職先となる地元産業がなく、人口分布は中高校生までの若年者と高齢者に偏っており、地上波テレビは見るが、インターネットの需要はほとんどありません。ADSL加入者すら少ないので、実用十分な速度でネットにつながります。こういうところに光の道(高速インフラ)を引いてきてもお金の無駄です。

光の道が既設されている都市部はどうかというと、ネット需要の高いヘビーユーザーが帯域を要求するアプリケーションのニーズは、Youtubeやニコニコ動画やustreaで画像閲覧がメインであり、600K-1Mbpsの速度が出れば十分です。自宅居間の40インチテレビで地上波番組とレンタルDVDしか見ない人には理解できないかもしれませんが、いつもネットで画像を見る人達にとっては、これで十分なのです。自宅で100M出る事より、出先でどこででも「そこそこに速い」速度でネット接続できる方が、多くのネットユーザーにとって嬉しいでしょう。

通信インフラは土管です。土管を何にするかより、土管の中に何を通すかの方がもっと重要です。これからのネット時代に、誰がどんなアプリケーションを必要としているか、それは誰がつくるのか、それをもっと良く考る必要があります。確かな事は、ネットの中心は家庭の居間からどんどん遠ざかっています。

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