簡保は破綻しないか

10月 5th, 2005 Categories: 1.政治・経済

90年代後半に、日産生命
東邦生命など弱い生命保険会社があいついて破綻した。民営化された後の簡保会社は、金のなる木からの補填なしでスムーズランディングできるのだろうか。

 

以下の図は、
簡保の歳満期養老保険から、44歳で加入して60歳で満期保険金をもらうプラン(かんぽのホームページでモデルプランから作成)

保障を得ながら貯蓄の楽しみが得られる保険です。

歳満期養老保険や歳満期特別養老保険(2倍・5倍・10倍型)などがあります。

2005年10月 5日作成
被保険者生年月日 昭和 36年 6月 4日生
被保険者性別 男性 加入年齢 44 歳
保険金額 1,000 万円
保 険 料 54,600 円
保険料払込期間 16 年
保険期間 16 年

 

 

上記の例では、これから毎月54600円を払い続けると、16年間に支払う金額は1千万と48万円。
払った金額がほぼ返ってくる計算で、この中には簡保会社の儲けは無いに等しい。では、
どこから従業員やディーラーの給料や事務所経費などの経費と利益を得るのだろうか。

それは、毎月払い込む5万4600円を公債(国債や地方債など)を売り買いして運用した運用益である。

 

 

払い込み金額 54600円/
運用する長期国債利の利率 1.3%で固定
期間 払い込み金額年間累計 年間運用益
1年目 655200 8518
2年目 1310400 17035
3年目 1965600 25553
4年目 2620800 34070
5年目 3276000 42588
6年目 3931200 51106
7年目 4586400 59623
8年目 5241600 68141
9年目 5896800 76658
10年目 6552000 85176
11年目 7207200 93694
12年目 7862400 102211
13年目 8517600 110729
14年目 9172800 119246
15年目 9828000 127764
16年目 10483200 136282
満期時合計 10483200 1158394
満期時総合計 11641594
満期支払い 10000000
粗利合計 1641594
粗利/
8550

 

(*)大きな計算間違いがあったらご指摘下さい(汗

 

計算(と理解)を容易にする為に、条件を単純化します。全ての金額を国債に投資し、
その年間利率が1.6%で固定されていると仮定して、16年間で得られる利益の合計は164万円、単純計算では月当たり8550円となる。
(複利計算しても大きな違いは無いので無視)毎月56400円預かった金で平均8550円の粗利を出せるなら、
かなり旨みのある商売と言えない事はない。

しかしそれには、以下の条件を満たす必要がある。

  1. 簡保会社として独立した人件費や経費をきちんと支払う普通の会社になっても、経費割れしないだけの月次利益が既にある。
  2. 税金を払う普通の会社になって利益が今より減っても、
    経費割れしないだけの月次利益が既にある。
  3. 国債の利率が、今より低下しない。利率が低下すると、月平均の利益もどんどん低下して経費割れする可能性も出てくる。
  4. 大規模設備投資をしない。ビルや施設を建てる為にお金を使うと、運用するお金が減って運用益も減る。
  5. 多数ある簡保の宿泊施設(かんぽの宿
    が月次でも累計でも赤字を出さない。

特に問題なのは5番のかんぽの宿だろうか。
地方にある多数のホテルや旅館は、経営難で苦しんでいる。そういう世の中にあって、
かんぽの宿だけがバンバン儲かっているなんて事が在り得るだろうか。これら多数の施設も、
これまでの例に漏れず安値で処分されてしまい、今まであったと思っていた預託金がどんどん消えてゆく事だろう

簡保には、他にもいろいろな商品があるが、兼務社員が業務を行い、資金運用は銀行等へまる投げ委託で、
不足の経費は金のなる木から補填してきた背景がある。独立した会社にした場合に、
赤字転落したり、債務超過になったりせずにスムーズランディングできるのだろうか

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