高校のバスケチームがNBAで勝負する時

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官営事業民営化という改革路線の果てにあるものとは何だろう。

現在の政争を見るとき、改革と民営化を推し進める小泉首相を正義の味方と認識するのは容易い。

多くの経済学者やアナリストや経済界なども、小泉首相の動機や手法は別として、現在より少しでも経済合理化される事を評価し、どちらかといえば賛成という人が多い。

民に出来る事は民へ移管し、競争原理でサービスコストを下げ、経済合理性の高い(もちろん質も高い)サービスを提供しようという考え方は、決して間違っているとは言えない。

少なくとも、非効率で無駄の多い現状を改革する必要性を否定する人は少ないであろう。

私も自身も、そういった理由で小泉首相の郵政改革と改革路線をネットから応援している。

ところで、何週間か前に「たけしのTVタックル」を見ていたら、米国から日本政府へ渡される構造改革の要求リストの話しを取り上げていた。小泉首相の改革リストの中には、米国の要求事項が網羅されているそうな。はて、これはいったいどういう事だろう。

官営事業である限り、米国企業は参入できない。民間事業になれば参入可能になる。

政府や政治家が許認可により保護している様々な業界も、許認可が撤廃されれば、米国企業の参入が容易になる。

米国政府は、影響力を行使可能な世界中の多くの国々に対して、米国フォーマットと互換性のある国内市場になるよう武力と経済力を使って要求し続け、米国の為のグローバル化を進めている。通信インフラ、エネルギー、金融システム、会計基準などなど。

小泉首相の改革路線も、実は米国グローバル経済戦略の上に乗っているだけなのかもしれない。だとしたら、小泉政権下の株価と為替を買い支えしているのは、米国のネオコン系ファンドだな。

このまま改革が進むと、日本の経済はどうなるのか。

たとえば、かつてNEC・富士通・東芝の国産パソコン黄金時代に終止符を打ったのは、世界標準のIBM互換パソコンとWindows95であった。

パソコン鎖国時代の王者NECも、富士通も東芝も、今では米国ブランドのDELLパソコンにかなわない。売り上げでも利益でも実力差が有り過ぎ。

米国フォーマット互換になったときから、同じ事がいろんな業界で起こるのだろう。

そういう状況である。

日本の有力プレーヤーも、世界ではただの人。

田舎の高校バスケットチームが、とつぜんNBAへ組み込まれたようなものである。

戦うレベルがいきなり10段階アップ。身の丈2メートルの雲をつく巨漢プレーヤー達が軽々とダンクショットを繰り返す米チーム相手では、永遠に200対0の負け戦かも。

改革を続ける事は必要だが、全てが終わってから「こんなハズではなかった」という事にだけは、したくないもんだ。