過呼吸とその対処法
修学旅行中の高校生が先生に怒られている最中に、集団(29人)で過呼吸になってしまったそうです。そういう時には、簡単な対処法があります。
最初に、簡単な過呼吸への対処法を書きます。
出先での過呼吸発作への対処法 : 紙袋、ビニール袋を口にあてて呼吸させる
過呼吸は体内(血液中)に過剰に酸素を取り込む事によって生じます。袋の中の空気を呼吸していると、中の空気の酸素濃度が消費されて下がり、逆に二酸化炭素の濃度が上がります。暫くの間、袋の中の空気を繰り返し呼吸していることで、体内の過剰酸素が減って、症状が止まるそうです。
過呼吸発作が出やすい人への対処法 : 精神安定剤を服用する
過呼吸の引き金が心理的要因である人は、引き金を引きそうなストレスを感じた場合には、精神安定剤を服用すると良いでうで。(発作が起きる前に有効) あるいはカウンセラーへかかって心の平和を取り戻す事も有効かと思います。
どんなに強い過呼吸発作が起きても、過呼吸で死ぬことはないそうです。過呼吸による肉体的な後遺症も起こらないそうです。目の前で過呼吸の発作が起きてもパニックを起さず、冷静に対処しましょう。
さて、記事に戻りましょう。
しかられ?29人過呼吸に 修学旅行中、大阪の高校という朝日新聞の記事では:
大阪府茨木市の私立追手門学院高校の2年生410人が今月初め、北海道に修学旅行した際、男子、女子の合計29人がホテルなどで次々と過呼吸の症状を訴え、うち10人弱にいまも症状が残っていることがわかった。一部生徒がルール違反をしたため、旅先で学年集会を開いたところ、その場で多くの生徒が発症したという。保護者からは「生徒指導によるストレスがきっかけ」という見方が出ており、心理的に互いに影響しやすい思春期の特性も重なったとみられる。学校側は「早急に原因を調べる」としている。
という事です。
この時は、
ハアハアと呼吸が荒くなり、しゃっくりのような音を出して呼吸する生徒もいたため、養護教諭らは過呼吸と判断。ゆっくりと息をするようにしむけると、ほとんどがすぐに治まったという。
という事ですが、
ところが、その後も発症者が相次ぎ、就寝までに20人弱に。翌日以降も発症者は増え、旅行中に計29人にのぼった。病院にはだれも行かなかったが、うち10人弱は、現在も呼吸が乱れるなどの症状が続き、欠席者もいるという。
学年集会が解散した後も、過呼吸に陥る生徒が20人ほど出て、旅行から帰った後も調子悪い生徒もいるみたいです。
素人判断で恐縮ですが、上記のようなケースは、多分に心理的要因という事でしょう。
先に述べた私の友人のケースも、船酔いはあくまでキッカケ、息苦しいような気分になって深呼吸しているうちに過呼吸になったようです。過呼吸状態になってしばらくすると、両手が上腕部から痙攣を始めました。その時は、どうしてこうなったのか理由がわかりませんでした。船上から携帯電話で999(香港の救急番号)して、近くの船着場へ救急車を呼びました。船着場へ来ていた救急隊員も症状を見て首をかしげたそうですが、一番年配の隊員が「今の若いモンは知らんのか」と言いながらその辺にあるビニール袋を渡して呼吸させ、病院へ向う途中の救急車の中で応急処置を始めたそうです。
このような過呼吸状態は、
1)心理的な息苦しさ
2)大きく息を吸う(深呼吸)
3)満足感が得られない
上記の1~3が正のフィードバックによってループ状態に陥り、またループ速度(呼吸頻度)もだんだん早くなる為に起こるのではないかと思います。
その結果、血中の酸素濃度が高くなり、
過呼吸症候群が起こると考えられます。
上記の学校では、先生は「ゆっくり息を吸うように」指導したそうです。軽い症状なら効果があると思いますが、以外と本人は激しく息を吸っているという自覚がないのかもしれません。それで自室に戻ったあとで過呼吸の発作を起したのでしょう。解散後も発作を起す生徒が出ている場合には、ホテルの近くの医者を呼んで、精神安定剤を処方してもらったらよかったと思われます。(後知恵で先生方を責めないように!)
帰ってからも発作を起す生徒がいるとありますが、これは心理カウンセラーへ行った方が良いと思います。