中国の成長を支える行政の能力

1月 27th, 2010 Categories: 1.政治・経済, 3.中国ネタ

NACGlobal.NETによれば、

「国務院商務部の傅自応・副部長は21日、中国企業による輸出依存戦略の転換を急ぐべきだとする考えを明らかにした。環球外匯網が伝えた。副部長は、2010年は外需が急増する可能性は低いと指摘。「低コストを武器にした輸出は長続きしない」と述べた。一方で、中国企業の海外シェアを維持するため、輸出還付税の調整、貿易保険、輸出融資の導入などの政策支援は今後も継ける方針を明言した」

そうです。どこかの国の民主党政権は、長期的な視野での成長戦略など微塵もないようですが、今年中に日本をGDPで追い抜くと言われる中国の行政府は、きちんと己の実力と世界の環境を認識しつつ、どのように国を発展させてゆくかを考えているようです。

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8 Responses to “中国の成長を支える行政の能力”

  1. 1月 30th, 2010 at 09:49
    1

    中国の強みは、民間の特定の企業や団体と政治とが支配被支配の関係であって、企業や業界団体によるロビーイングが事実上ありえないということが大きいと思います。

    行政能力の高さというよりも、中国共産党の少数エリートによって支配される非民主的な独裁国家の意思決定が素早いのは当然であって、これを日本が真似しだしたらもうおしまいなような…。いっそ国会を廃止して官僚が全てを決めるようになれば日本の意思決定も早くなるかもしれませんね。

  2. bobby
    1月 30th, 2010 at 23:25
    2

    肉団子さん、コメントありがとうございます。

    >民間の特定の企業や団体と政治とが支配被支配の関係であって

    そんなに単純でもありません。胡錦濤は、江沢民との権力闘争の手段として、政治権力者と民間(富豪)との癒着をどんどん摘発しています。上海閥の一員であった上海市長の陳良宇が2006年(私が上海駐在中)に汚職容疑で逮捕された話しは比較的有名です。あの時は、役所の綱紀粛正で、カラオケやKTVなどの取締も厳しくなり、ネオン街に数週間も閑古鳥が飛んでいました。

    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%99%B3%E8%89%AF%E5%AE%87

    胡錦濤政権になってから、少なくとも中央政府と直轄市の汚職取締はかなり厳しくなりました。昨年は深圳市長の許宗衡が汚職容疑で逮捕され失脚しました。華南では悪名高い通関の役人も、賄賂を取るのは下っ端役人ばかりで、管理職の役人は北京の摘発が怖くて賄賂を受け取りません。

    >行政能力の高さというよりも、中国共産党の少数エリートによって

    北京と直轄都市の行政部署のポストは、精華大学や北京大学などのエリート大学の卒業生にどんどん置き換えられ、世代交代が進んでいると言われています。彼らの能力は、はっきりいって日本の東大法学部卒の官僚より優秀なのではないかと思います。

  3. 1月 31st, 2010 at 22:24
    3

    中国の強さとは共産党一党独裁が築いた中央集権的なネットワークだと思います。

    汚職にいそしむ地方官僚の悪行の是正を、無謬の共産党中央に直訴するために北京に上る直訴団の列は絶えることがないといいます。まるで水戸黄門の降臨を町人や農民が陳情するかのごとき光景ですが、こうした”共産党への信頼”が中国の強みの一つでしょう。北京オリンピックの時には、こうした直訴団の北京への入域を制限して国内の汚点を海外メディアに見せないようにしたといわれていますが、それでも共産党への信頼はゆらがないように見えます。

    地方の末端官僚が腐敗する理由のひとつとして、健全なジャーナリズムが育っていないことがあげられるでしょう。ジャーナリズムが共産党の宣撫工作の尖兵として国家組織に組み入れられていて、官の暴走や腐敗を暴く自浄作用として十分に働いていないことが少なからず腐敗の温床となっているはずです。

    官による腐敗を暴く動きも、結局のところ共産党中央の政治力学と無関係ではありえないところが、腐敗のひろがりに深刻な影響を与えているのではないでしょうか。中国ですら違法なコピー商品を販売する巨大デパートが繁華街の一等地でなぜ堂々と営業できているのか、日本企業が工場を建てた工業団地で、竣工直前に突然契約を切られて工場設備が中国側企業の手にまるまるわたってしまうようなことが、なぜ堂々と地方政府の手で行われるのか。党中央主流派とつながれば、何をやっても許されるという風潮はないのでしょうか。

    日本の例にあてはめると、成田空港反対派の一坪地主や、空港の敷地のど真ん中に反対派の家が建つ風景というのは中国ではありえません。お上にたてつくまつろわぬ民は、警察や軍が力づくで反対派を排除します。騒音がうるさいとかいうクレームも、国のためということで雀の涙の保証金すら払われずに無視されるでしょう。ブログやホームページに批判する記事を書けば削除され、活動家には転向するように迫る当局者がストーカーのようにつきまとうでしょう。そうして反対者を全て排除して、国全体の合理性を優先してしまえば、今頃は成田を24時間稼働のハブ空港として有効に利用でき、日本経済にもとても好ましい効果が生まれるでしょう。

    普天間基地移転問題も、水俣病も、薬害エイズも、国民が知り得ないとしたらどうでしょうか。日本はもっとスムーズにものごとを進め、経済や外交面でいろいろな利益を得たでしょうが、それに一体どんな意味があるのでしょうか。

    これを強みと考えるか、それともおぞましい独裁と考えるかはその人によると思います。私はこれをおぞましく思う立場にあります。

  4. bobby
    2月 1st, 2010 at 00:31
    4

    肉団子さん、記事1個分の力作コメント有難うございます。さて…

    >中国の強さとは共産党一党独裁が築いた中央集権的なネットワーク

    私が想うに鄧小平以降の現代中国の強さとは、共産党という権力マシンが、「国の発展」という非常にわかり易い目標に向かって、持続的かつ効率的に資源を集中して邁進している事です。この1点においては、内部の権力闘争によるブレもありません。

    >地方の末端官僚が腐敗する理由のひとつとして、

    中国は形式的には中央集権国家であるけれども、現実はそうではありません。国土があまりに広く、多民族である為に、1つの法律が全国一律に、鎮など末端の行政までを細かく規定できません。すると地方政府の役人の裁量(解釈の幅)が広くなり、明文化により白黒をつけ難くなります。その一方で地方役人の収入は発展する経済に追いつかず、役人と民間の企業人の間に経済ギャップが生じます。また役人の世界は厳密に階層化されているので、地方の末端で役人がどのような法の運営を行っているかが不透明になりがちです。腐敗が生じるのはこのような土壌によっています。しかしながら中国もご多分に漏れずインターネットとブログの普及により、地方の役人の悪行は、上部階層へ伝達されるようになってきています。

    >ブログやホームページに批判する記事を書けば削除され、

    中国で人権や民主主義や言論の自由を語る時には、良し悪しは別として「国の発展を妨げない限りにおいて」という前提条件があります。北京の検閲が発動するのは、最近では基本的に、暴動や治安悪化の可能性があるような内容に限られてるようです。実際に中国では、たくさんのネット論客やジャーナリストによって国内問題を語るブログがたくさんあります。(もちろん、しばしば記事削除やサイト閉鎖されていますが…)

    >今頃は成田を24時間稼働のハブ空港として有効に利用でき、日本経済にもとても好ましい効果が生まれるでしょう。

    先に述べた通り、人権も個人の権利も「公共の福祉」を妨げない限りにおいて有効ですから、空港や幹線道路など国や地域の経済発展の為には、強力な力で効率良く実現させるでしょう。但し、土地を二束三文で徴用する事は(役人による犯罪がない限り)ありません。田舎の農地が工業団地に変わる時、そこには大量の土地成金が生まれています。東莞市内の高級マンションに住んでいる中国人の多くは、そういう人達です。

    >これを強みと考えるか、それともおぞましい独裁と考えるかは

    シンガポールも独裁国家ですが、国民は不幸でしょうか?中国はシンガポールより頻繁に最高権力者の交代が行われており、韓国のように前大統領が次々に逮捕されるような不安定さもありません。

    私は、中国の現状が理想的だとはまったく考えておりません。しかし中国は、異なる環境、文化、民族、そして経済格差を内包した国家です。そういう国を安定したままで成長を実現する為に、人権やいろいろな自由を規制する事を、中国政府は「必要悪」と認識しながら、力の行使を行っているのだと考えています。

  5. 2月 2nd, 2010 at 09:23
    5

    ■四千人幹部の逃亡にみる中国のベルリン壁崩壊の兆し―この中国の乱れ具合を日本と比較してみよう!!

    こんにちは。最近中国がアメリカに対して、いろいろな強硬措置をとっているようです。これを、中国の自信の現れととる人もいるようですが、私はそうとは思いません。なぜなら、それには二つの背景があるからです。まず、第一に誕生してから1年たった、オバマ政権に対してどの程度自分の言い分が通用するのか試しているということがあります。次に、表向きの経済発展とは裏腹に、実際の経済は薄氷を踏むような思いで行われています。特に、中国の高級官僚の国外逃亡の多さは目に余ります。内部を知り尽くした高級官僚の逃亡は、中国には前途がないことの現われだと考えるべきです。
    詳細は、是非私のブログを御覧になってください。

  6. 2月 3rd, 2010 at 18:39
    6

    >記事1個分の力作コメント
    まったく、ほとんど”寄稿”ですね(笑)どこか自分の意図が上手く伝わってないのではないか、ということで字数を増やしていったらこのありさまで。

    ひとつひとつの問題については異論がありますが、お互いの見解の差異は個人のモノサシの違いや視座の違いに起因するものでしょう。

    上手くいっている国の役人が有能と讃える時は、日米開戦直後の帝国陸海軍参謀や、スターリン時代のテクノクラート達を思い出してあげてください。上手くいっているように見えるのは、案外皮相的な部分だけであるのかもしれません。

    当該部分の削除をされておられるので、過去の投稿の意図も他の方に伝わらなくなりましたし、今回はここまでに…

  7. bobby
    2月 3rd, 2010 at 19:23
    7

    yutakarlsonさん、

    >中国の高級官僚の国外逃亡の多さは目に余ります。

    記事を読みました。残念ながら、昔ながらの中国観をベースにした、いかにもな内容だと思いました。

    中国で改革開放が始まってから約30年。市場にお金が廻り出すと共に、役人の汚職金額は飛躍的に増大したと思われます。ところが最近の国家主席は、役人の腐敗に厳しくなりました。江沢民は汚職の摘発で政敵を潰したし、胡錦濤と温家宝も、江沢民の上海閥を潰す為に、自派閥内も含めて、汚職摘発に力を入れています。水清くして魚棲まず。私腹を肥やした旧世代の高級役人は、いまさらどうにもなりません。死刑になりたくなければ、さっさと国外逃亡しかありません。むしろ旧世代の役人はみんないなくなってくれた方が、中国の発展には都合が良いのではと想う次第です。

  8. bobby
    2月 3rd, 2010 at 19:40
    8

    肉団子さん、

    >どこか自分の意図が上手く伝わってないのではないか

    いやまったく、自分の考えを言葉で伝える事の難しさですね。私も常々感じています。

    私は中国の賛美者ではありませんが、しかし事実は事実として受け止めるようにしています。

    中国はこの30年間、国家主席や首相が何回も変わる中で、ブレずに改革開放を続け、昨年は世界中の経済が沈黙する中でも国内成長を続けました。

    1周遅れのランナーであった中国は、日本が「失われた20年間」でもたついている間に、日本を抜き去ろうとしています。これは日本の政治家および官僚に問題があるのは明白です。そういう意味で、無能な日本の政治家と官僚に対し、悔しい思いを込めて、この記事を書きました。

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