JAL破綻とステークホルダーの責任

1月 24th, 2010 Categories: 1.政治・経済

会社は誰のものか。株主のものなのか。会社法の定義では、会社は株主のものであると明確に定義されています。しかし最近、与謝野馨財務省大臣(当時)や藤末健三議員が、この考え方を否定するような発言をおこなっています。反対の理由は、金を儲けているのは経営者であり、その実行手段を提供しているのは従業員である、という2点のようです。

この発言へ反論する意見もありました。池田信夫Blog経済101Zopeジャンキー日記などです。

そういうしているうちに、前原国土交通省大臣主導のJAL再生が開始され、会社をいちど破綻させて、企業再生支援機構の下での再生が決定されました。

ところでJAL破綻は何故起きたのでしょうか。破綻の根源的な問題は、与謝野氏や藤末氏が、会社のステークホルダーの一つと言っている従業員の団体である労働組合問題と、組合の抵抗を抑えられない経営者の指導力や将来展望の欠如のようです。経営者と労組の「甘えの構造」が、破綻を招いた訳です。

しかしながら、政府主導でJALを破綻させた時に、一番大きなペナルティーを受けたのは誰だったでしょうか?毎日新聞のニュースによれば、JAL破綻の最大の癌であった労組(労組員ともと労組員)の方々の年金基金の解散はなくなりそうです。また、経営者である西松社長は解任されませんでした。(形式的には退任)。しかしJALの株主は、100%減資によってゼロになりました。経営者と従業員と不始末の結果について、一番大きな責任を取らされたのが株主だったようです。

これに対して、先のブログで紹介した与謝野馨氏や藤末健三氏は、「会社は従業員と経営者のものでもあるから、株主にこんなに重い罰を与えるのは不平等だ」と思っているかどうか、ぜひともお聞きしてみたいものです。

会社が儲かっている時には、会社は「株主だけでなく経営者と従業員のもの」でもあると言い、会社が破綻した時には、「株主の責任は重い」と言う考えは、一貫性が無いのではないかと考える次第です。

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