外国人地方参政権の反対理由を考察する

1月 22nd, 2010 Categories: 1.政治・経済

民主党政権となり、外国人の地方参政権問題が話題になっています。アゴラで中川信博氏は、永住外国人地方参政権付与に強く反対すると述べています。この問題に反対する人にはひとつの傾向があります。議論の前提条件として、既設の設定条件をすべて固定パラメタとしている点です。日本国憲法も永住外国人の定義も、それが人のつくった法律である限り、状況に合わせて改善すれば良い、或いは状況に合わせて解釈すれば良い、という視点が失われています。

永住外国人の定義については、永住外国人の地方参政権に賛成するという記事の中で、私が香港で永住権を取得した経験をもとに再定義してみました。

憲法についてですが、日本国憲法は、宗教の法典ではありません。守るべきは平和を愛する精神であって、憲法は生活を守る道具にすぎないという事を再認識するべきです。また憲法が絶対ではない事は、集団的自衛権を巡る解釈論があります。日本国憲法第25条では、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」とあるのに、最低限度の生活を奪われたまま行政から放置されている日本国民が大勢いる事は周知の事実です。それとも、日本国憲法15条は絶対守られるべきだが、日本国憲法25条は努力目標で良い、という解釈論を始めるのでしょうか。

外国人によって、特定の外国政府への利益誘導のリスクを危惧する人がいます。これは、日本の法律が外国人の帰化を認め、帰化後に日本人とまったく同じ権利与えている事によって、リスク管理が完全にザル状態になっている事を認識すべきだと思います。私が定義した永住外国人が、地方参政権を得る事による政治的リスクをうんぬん言う人は、まずは国籍の意味と選挙権に書いた「悪意ある外国人が善人を装って選挙権を獲得た場合」という意見への反論部分を参照して下さい。

我々は現実を直視しなければなりません。この問題を精神論や感情論で議論する事は無意味です。たとえ外国人であっても、永住外国人(こちらの定義を参照)と呼ばれる長い期間、日本に居住し、納税し、生活している人達に対して、居住地での便宜を向上させる為に地方参政権を付与する事は、きわめて合理的であると考えます。

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One Response to “外国人地方参政権の反対理由を考察する”

  1. WAT
    1月 22nd, 2010 at 18:52
    1

    既存の日本人にメリットが無いからでしょう。
    メリットが無いなら反対するのが合理的です。
    本当は有るのだとしたら周知不足なんでしょう。

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