日本は球状星団化している

12月 6th, 2009 Categories: 1.政治・経済

Espresso Diary@信州松本氏の雇用統計でドル高。雇用対策で反落か?の中で、「日本は、バフェットのように飛びぬけた金持ちがいない代わりに、数千万円から数億円の資産を持つ層が高齢者を中心に広がっている社会。その資産は、預貯金と不動産に偏っているので、円安になると厳しい」と述べているのを見て、ふと真っ暗な宇宙空間に赤黒く浮き上がる球状星団のイメージを思い浮かべてしまいました。球状星団というのは、宇宙と同じくらいの年齢を持つ老衰寸前の高齢の恒星ばかりが集まった星団です。

日本の個人資産1500兆円の多くは、「年老いた赤色巨星」のような高齢者たちが所有しているようです。これは日本の経済の現状を簡単明快に現していると思われます。どういう事なのかというと、日本には、過去に「成り上がった」は人ばかりで、いま、金を沢山稼いでいる人は非常に少ない、という事です。これは、日本が高度成長期からバブルまでは経済成長が続いたが、それ以降は20年もの間、国内で経済がちっとも成長しなかったという事と符合しています。

日本は戦後財閥が解体され、あらゆる業界・業種で、新しく金持ちに成り上がる機会(窓)が開きました。いま老人の資産家達の多くは、おそらくは、そういう機会を掴んだ元祖チャレンジャーの方々と思われます。しかし戦後64年経ち、旧勢力に属する大企業が市場を占有して、後発者の天井を塞ぎ、市場は衰退をはじめています。このような時代に、既存の大企業と、大企業を保護する政府規制の圧力に打ち勝って、若者が新たに「大金持ち」に成り上がるのは至難の業の時代です。

お金を稼ぐ方法は時代と共に変わります。インターネットが普及してからは、IT業界に希望の光が灯った時期もあり、多くの新興企業が生まれましたが、一流大企業と呼ばれるところまで到達できたのは、ソフトバンクや楽天などわずかでした。そのIT業界で、若者に希望の星として光り輝いていたホリエモンは、旧世代の成功者グループの価値観によって存在を否定され、叩かれて、若者の希望の光も消し飛んでしまったように見えます。

このように老人ばかりにお金が集まり、彼らの価値観が許容できない新勢力(ホリエモン、村上ファンド)はことごとく潰され、老人と共にゆっくりと衰退してゆく日本の状況を、池田信夫氏は「希望を捨てる勇気」と呼びました。いま、日本の未来の命運を握っている民主党の鳩山首相(旧世代の価値観の代表選手)が、日本を「成長」という太い木ではなく、「友愛」という盆栽のような国に導こうとしているのではないかと不安を抱く今日この頃です。

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One Response to “日本は球状星団化している”

  1. ノマド
    12月 6th, 2009 at 18:32
    1

    盆栽はフランスで流行したトピアリーと同じようなもので、デカルト的な合理主義そのものだと考えれば日本人もそういうタイプの思考の持ち主がおおいのでしょうか。
    枯山水も軸線と幾何学模様で表現するフランス庭園と根本は同じではないか。

    一方で、日本の回遊式風景庭園はイギリスのランドスケープガーデンのようでもある。自然を意識しているこの感覚は社会に対する感覚でもある気がします。

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