NTTは守られるべきか

NTTが巨大な通信企業である事を否定する人はいないでしょう。このような巨大企業に対して、もういちど分割しようという動きがありましたが、民主党政権になった現在も、NTTは原口総務大臣の洗脳を既に完了しているようで、分割への動きにはブレーキがかかっています。

この状況に対して、松本徹三氏はアゴラで、原口総務大臣の別の発言についてにて、特定企業からの言い分だけに耳を傾けず、広く全体を見渡して判断して欲しいと苦言を呈しています。さらに原口総務大臣の今後に期待では、NTT分割は利用者の便益の為に必要であると述べています。

ここで考えねばならないのは、NTTを分割して、より小さな企業群にする事は、日本の国際競争力の低下を招くであろうか、という問題です。松本氏が述べていますが、NTTは国際的な通信市場で大きなシェアを持っているといるとはいえません。NTTのルータやデジタル交換機が欧米で貿易摩擦を起こしている訳でもありませんし、NTTのインターネット・コンテンツビジネスは、連戦連敗のようです。

この現実に目を向ければ、NTTの細分割は、通信分野における日本の国際競争力を何も落とさない(そもそも落ちるほど高くなっていない)事がわかります。それでは、NTT細分割は国際競争力に何も影響を与えないのかといえば、逆に国際競争力を高める方向で動くのではないかと考えています。

私は香港で、NTT DataやNTT Communicationsの方と一緒に仕事をした事がありますが、熱意ある優秀な方が多かったと記憶しています。細分化する事により、優秀なエンジニア集団に、再び大きくなろうとするアニマルスピリッツが与えられれば、国内だけでなく海外でも成長してゆく事ができるのではないでしょうか。

さらに、細分化を機会にして、NTTからスピンアウトする優秀なエンジニアもいるでしょう。そういうエンジニアが起こす通信とIT業界の技術レベルの底上げも期待できるでしょう。

このような総合的な効果において、NTTの細分化は日本のITと通信業界の成長に必要なのではないかと考える次第です。

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