英語教育と日本語教育

2月 23rd, 2005 Categories: 海外子女教育

子供をインターへ通わせている日本人家庭では、どのくらいの日本語(会話、読み、書き)を習得させるかは悩むところです。

子供を日本へ返すつもりのない(海外定住派の)家庭では、英語で就学・就職できれば問題ないというのが私の意見です。

単純に就職の事を考えても、日本語が完璧な現地採用スタッフとして日系企業へ就職するよりも、米国や英国系の企業へ就職する方が、給与などの待遇がよいのは確かですし。

できれば、将来就職したい国の大学で勉強して、卒業したらその国の企業に就職すれば良いと思うのです。仕事に日本語を生かそうなんて、別に考える必要はないと思います。

しかし、親心として日本語を切り捨てられない人が多いのも確かでしょう。私の奥さんもその仲間です。田舎のおばあちゃんから、進研ゼミ(ベネッセ)のチャレンジ1年生(国語と算数)を毎月送ってもらい、毎週の土日に、子供にやらせています。

国語も大変ですが、算数の文章問題を理解するのも大変なようで、母親にビシビシ怒られながら問題を解いている子供の姿を見ると、可愛そうで見ていられません。

息子が通うインターで、4年生だった日本人が、日本人学校へ転校しました。日本語がだんだん怪しくなってきたので、母親が心配して転校を決めたのだそうです。

インターへ子供を通わせている日本人の母親の中に、母国語(日本語)をきちんと習得していないと、英語もちゃんと習得できないという話しを信じる人も多いようです。我が家でも、そのような話しが何度かありました。特に母親は、「うちの子供なんかが、英語の授業についてゆけるのだろうか?」という不安を常に持っているのでしょうか。

確かに日本人家庭の子供は、子供の英単語ボキャブラリーが少ない(普段から大人の英語を聞いていないので、子供社会で使われる言葉が中心になる)というハンディキャップがありますが、それは補修(塾や家庭教師など)である程度は補えると思います。

我が家では、まさにそうしています。

逆に、家庭も友達もみんな日本語会話で、家で英語の補修もせず、学校の授業だけを英語で受けていると、いづれ英語の授業についてゆけなくなる事は確かだと思います。

ところで、我が家のような海外定住派が、子供を日本人学校へ通わせた場合には、進学(中学、高校、大学)という落とし穴が待っています。

香港では、日本人学校が中学3年までしかありません。つまり、いつかはまた、子供をインター校へ戻さなければならないのです。インター校へ戻る学年が上がれば上がるほど、子供の(英語で授業についてゆく)負担は高くなります。

塾や家庭教師をつけて英語の補修を続けていても、インター校へ移る時は、学年を1年か2年落とさざるを得ないでしょう。授業中は理解したふりして聞いていることはできても、テストでは英語の問題の意味が分らないので、問題が解けないのが主な理由です。

更に、英語の能力が低い子供は、進学率の高いインター校へ入学する事が難しい。小学校3年生以上になると、インター校への入学には筆記試験と英語面接があります。学年が上がるほど、試験と面接のレベルも上がります。よほど優秀な子供でないと、そのようなインター校へ(学年を落としたとしても)入学するのは難しいのです。それではどうするかというと、学費が高くて、競争の少ないインター校を選んで受験する事になります。競争の少ないインター校では、(高額な)入学金さえ払えば、入れてくれるところもありますから。

いづれにせよ、親が日本語の教育というオプションを選択したばかりに、子供にとってはよけいな負担を長期的に背負い込む事になる事は確かです。

Facebook Comments
Tags:

One Response to “英語教育と日本語教育”

1 trackbacks

  1. News and Views トラックバック | 2005/02/25
Comments are closed.