外国人看護師導入を成功に導く戦略

8月 25th, 2009 Categories: 1.政治・経済, 3.中国ネタ

日本はフィリピンやタイから看護師(労働者)の輸入を行おうとしているようですが、上手くいっているとは言い難いようです。ボトルネックはどうやら日本語で国家試験を受験する語学力の問題であるらしい。非漢字文化圏においては当然の事ですが、法律専門バカの官僚にはそのくらいの事もわからなかったのか、あるいは最初からこの問題で挫折する事を念頭に置いて確信的にやっていたのか...いづれにせよ、外国人看護師の導入に期待を持っていた方々がいるとすれば、頭の痛い事です。

もしも私が外国人看護師の導入計画を作成するのであれば、労働力の導入対象国は、最初は漢字文化圏である中国に的を絞ります。中国には高卒で日本語専門学校に入り、20歳前後で能力検定1級を取得する女性がかなり大勢います。彼女たちは1級取得すると、初任給1500 – 2000元の(工場や貿易会社)の通訳になります。ここでもし、更に1-2年ほど看護師専門学校へ通って、日本の看護師国家試験に合格すれば、日本へ行って通訳の月収の5倍から10倍を稼ぐ事ができます。

それでは、看護師の専門学校をどうするか。ここで政府のターゲティング政策の登場です。中国で最も日本語教育に力を入れている黒龍江省に、日本の看護師国家試験合格の為の専門学校をたくさん設立するように、政府が補助金を出します。補助金を出す対象は、日本の医療専門学校や通信教育の会社と、中国での合弁先の学校法人の合弁会社です。政府(日本と黒龍江省政府)主導で日本側と中国側の合弁相手のお見合いをさせて、条件を満たしたカップルに日本政府から補助金を出して専門学校の設立を助けます。合弁の専門学校を黒龍江省にたくさんつくるのです。また、看護師国家試験も専門学校へ委託して、中国内で実施します。

合格した中国人看護師は、最初は国公立病院へ優先的に受け入れて、実績をつくり、その後に民間病院への斡旋も行うようにします。

ここまで来るのに、最短でもおよそ7年はかかるでしょうが、そこから先は平坦な道です。

こうして中国での実績ができたら、今度は中国の医療専門学校と共同で、フィリピン、タイ、インドネシアへの日本語専門学校と、医療専門学校を展開して行きます。

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7 Responses to “外国人看護師導入を成功に導く戦略”

  1. ap
    8月 28th, 2009 at 10:13
    1

    知り合いにインドネシアの華僑で大金持ちの家の出身、大学から米国で教育を受け企業オーナーでありましたが、現在米国市民で米国医学部の学生(もう卒業してるでしょう)という人が、
    「医療だけはね~、中国の文化はちょっと。やっぱり医療だけは、はしょられたサービスじゃやだからね~。」
    “Well, I don’t wanna receive the medical service in the chinese style. It cuts the corners.”
    と、堂々とのたもうておられました。

    中国人は日本語は早く学ぶでしょうが、医療事故は大丈夫なんでしょうかね?
    高等教育を受け、大陸中国の外で華僑の人ですらそう言うくらいですから・・・
    点滴に牛乳混ぜるくらいじゃすまないかもしれませんよ。

  2. 8月 28th, 2009 at 21:41
    2

    >中国人は日本語は早く学ぶでしょうが、医療事故は大丈夫なんでしょうかね?
    >(インドネシアの華僑で大金持ちの家の出身…で国医学部)で高等教育を受けた、大陸中国の外で華僑の人ですら(中国人はハショルので嫌だと)言うくらいですから・・・
    >点滴に牛乳混ぜるくらいじゃすまないかもしれませんよ。

    中国人医師はapさんが言うように信頼できないのでしょうか?
    「点滴に牛乳混ぜる」ことを日本で聞くことは無かったですが、筋弛緩剤を混ぜて患者を殺した、と言う日本の医療従事者を私や多くの日本人は知っています。

    自分の中では日本で標準化された技術が導入された各種電気製品・金型・工作機械等や日本の技術指導を受けた農場で生産された農産物は、日本国内で生産されたものと同等、ないしは遜色ないと認識しています。

    >bobby
    >中国で最も日本語教育に力を入れている黒龍江省に、日本の看護師国家試験合格の為の専門学校をたくさん設立するように、政府が補助金を出します。補助金を出す対象は、日本の医療専門学校や通信教育の会社と、中国での合弁先の学校法人の合弁会社です。政府(日本と黒龍江省政府)主導で日本側と中国側の合弁相手のお見合いをさせて、条件を満たしたカップルに日本政府から補助金を出して専門学校の設立を助けます。合弁の専門学校を黒龍江省にたくさんつくるのです。また、看護師国家試験も専門学校へ委託して、中国内で実施します。

    bobbyさんが言われるように”日本標準”で教育・指導がなされればapさんの知人が言うような懸念はなくなるように思えるのですが、apさんいかがでしょうか?
     

  3. ap
    8月 29th, 2009 at 08:23
    3

    >ひろ”ゆ”き 様

    すみません、事故というのは胃のチューブにミルクを注入するつもりが、間違って点滴チューブに注入したという事故でした。15年くらい前だったと思うのですが、記憶違いかもしれません。

    個人的には言葉の問題もさることながら、文化の壁が厚いと思うので、現地で看護学校を作るより、日本の看護学校に入ってトレーニングされるべきだと思います。その間に日本語も飛躍的に上達するでしょう。また母国の看護学校を出て日本の看護師試験に合格した人でも、日本で2年位は臨床研修してから正看護師になるべきだと考えます。その上で、日本で研鑽を積んでシニアになった人が現地で開校すべきだと思います。

    上記インドネシア・中華系米国人にアメリカで医者としてかかる分には全く問題ありません。医学部に来る前に10数年以上現地で住んでおられますし、医学部4年、最短の臨床研修でも3年(外科の専門系のあるものでは7-8年)でやっと資格を満たすわけですから。それでもたとえばこのかたが米国で1人前の医者だから日本で開業と思い立った場合、仮に日本語が完璧だとしても、やって行けないでしょう。社会が医療サービスに求めるもの、医療制度の違いは大きいですよ。
    看護師さんの方が実際に患者さんに身体・コミュニケーションで実際に触れる機会は医師よりずっと高く、看護師さんの方がもっと日本のやり方に沿って訓練されるべきだと思います。

    それ以前に、看護師の労働環境を整備して、もっと看護師になってくれる日本人を増やするのが一番だと思います。日本の看護師さんは世界に誇れる、すばらしい水準だと思っていますが、伝統的に日本の看護婦さんの地位は異様に低く抑えられ、それを反映してか、医療現場の他のポジションの人ばかりでなく、患者さんの看護婦さん(男性の看護師さんのことはわかりません)に対する態度も、非常に無礼なことが多く、私などは3日と持たないでしょう。成り手がいなくなっても全然不思議に思いません。

  4. ap
    8月 29th, 2009 at 08:29
    4

    >身体・コミュニケーションで実際に触れる機会は医師よりずっと高く

    すみません、「ずっと多く」でした。

  5. bobby
    8月 29th, 2009 at 08:45
    5

    Apさん、ひろ”ゆ”きさん、コメント有難うございます。

    誤解を恐れずに言うと、ある国における医療の質というのは、その国における患者の命の値段にある程度比例しているように思えます。高額の医療費が負担できる層が多くいる国では、民間の医療保険による高度医療が発達しますし、医療の質は高まるのだと考えられます。日本では建前としての社会的階級をきらうのと、どんな人の命でも「地球より重い」という信仰があるので、医療は社会主義的に発達して、だれでも必要に応じて、それなりの高度医療を受けられるようになっています。

    では中国はどうかというと、金持ちや共産党幹部といったVIP層が多くいますので、都市部の有名病院(有名国立大学の付属病院など)には、欧米の医師資格と最先端の知識を持つ医師がいて、日本より質が高く、より高度な医療を提供していると思われます。共産党幹部に牛乳を点滴したりしたら、懲役くらいじゃすまされないでしょうから。私は外国人ですが医療保険で高額負担ができますので、上海駐在時代は、外国人専用の病院へ行きました。医師も看護師も受付嬢もみな英語を普通に話すし、病院内は常に静かで落ち着いていて、予約時間にオンタイムで診療が始まります。設備は最新だし、看護師はみな親切で熱心です。日本でこのような医療が受けられたらと思ったものです。

    但し、中国の医療には中国のスタイルがあるので、日本のスタイルを覚えてもらう為には、日本のカリキュラムで、教育し、日本の病院で研修する事が望ましいと思います。

  6. bobby
    8月 29th, 2009 at 10:16
    6

    Apさん

    >伝統的に日本の看護婦さんの地位は異様に低く抑えられ、

    私の母は看護士でしたが、20数年前に家を購入する時に不動産屋から言われたのは、「女性の場合、教師と看護士だけが銀行ローンを組める」と言われ、看護士の社会的な身分の高さ(信用度)を知りました。

    >それを反映してか、医療現場の他のポジションの人ばかりでなく、患者さんの看護婦さん(男性の看護師さんのことはわかりません)に対する態度も、非常に無礼なことが多く、

    サービスされる側になった時に横柄になるのは日本人の気質だと思われます。

  7. ap
    8月 29th, 2009 at 21:48
    7

    Bobby さん、

    お母様のお話、上海での医療事情、初めて聞くお話で、大変勉強になりました。
    東アジア人は勤勉が共通項のようですね。

    資格のある安定した職という意味では、看護師さんの社会的地位は良いということですね。すると私の思っていた「地位の低い」は、職業そのものというより、むしろ女性差別の側面のようです。いろいろ悪い体験談を耳にしてきたので、私は偏見があるのかもしれません。

    >>それを反映してか、医療現場の他のポジションの人ばかりでなく、
    これは、職場の医師、薬剤師、事務職等、職場の同僚のことです。

    >サービスされる側になった時に横柄になるのは日本人の気質だと思われます。
    そうなんですね。

    ところで、看護師は専門職、プロフェッショナルです。日本人の看護師さんは医師の補助者として始まり女性が多いので、同僚、患者とも看護婦を下女か何かのように勘違いしている人が多いように思います。
    看護師は患者と直接接触する機会が多く、常にバイオ・ハザード暴露の危険にさらされています。また実際に医薬を投与、治療・検査手技を施行し、治療、薬、器具、手技、患者の状態変化をタイムリーに把握、記録、報告する専門職としてのスキルが要求されます。

    日本の看護学校では近代看護の創始者、ナイチンゲール精神(博愛、苦しむ病人に奉仕する)が教えられますが、ナイチンゲールは上流階級出身です。この精神に忠実に則って働く人が、日本の看護師さんには多いのが、特筆すべき点だと思っています(職業に生活の手段以上の価値を見出す日本の文化に根ざしているのでしょう)。
    ところが日本の患者さんの中には看護婦さんにつばを吐きかけたり、ベッドに横たわる患者さんの脇にかがんで尿バッグの状態を確かめ採尿する看護婦さんを、蹴飛ばすような患者さんもいます。

    正気の患者で、医者にそういうことをする人はまずいないでしょう。また、モンスター・カスタマーでもここまでひどいのは、なかなかないのではないしょうか?
    しかも、こうした患者による暴力行為が、検体採取、各種挿入チューブの操作時に起きると、これはバイオ・ハザード暴露事故に、容易に繋がります。

    職場において、看護婦さんはもっと敬意を払われるべきだと思うのです。

    エントリーと直接関係ないことを、長々とすみませんでした。

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