サンプロを見ての感想を遅ればせながら

7月 28th, 2009 Categories: 1.政治・経済

小倉さんのブログ記事を見て、私も遅ればせながらサンプロの感想を述べてみたいと思います。「正規対非正規 格差をなくすには?」というタイトルで議論を行っていましたが、私には議論の内容が非常に温く感じられました。よくも悪くも島国根性の日本人は、いまだに日本の経済が一国の国内問題だという前提ですべての議論をして、海外の状況というものが見えていないのか、それとも実感できていないのか。

国内でこれ以上の雇用規制を強めれば、日本企業は国内の加工組み立て産業をギブアップして、脱日本化の最終段階が早まるだけだという事は、石原氏が危惧しておられた通りです。そういう危機的状況の議論を「雇用に関する規制を緩和した場合に賃金原資が減少して配当に回される可能性」という枝葉末節的な次元で語られる某弁護士さんの視点にも絶望感を抱きました。

それとは別に番組中で、新卒入社に失敗すると正規社員として雇われにくい理由の説明を年齢給に求めた説明には興味を覚えました。大多数の正規社員が、一つの企業内では年齢並みに昇給してゆく枠組みがあり、大卒後に就職しない空白期間がある人は、企業が社内の年齢相当の給料を払い難いのが雇用を妨げる理由のひとつだというのです。これに対応するには、企業が年功序列給を止めて職能給にすれば良いという事ですが、それでは(企業が整理解雇を行わない理由として正当化されてきた)配置転換という制度と整合性が取れなくなくなる可能性があります。

個人的な意見では、辞令による有無を言わせぬ配置転換は「職業選択の自由」に違反していると思うので、なくなった方が長期的には労働者の為になると思いますので、年齢給から職能給への制度変更は賛成します。

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2 Responses to “サンプロを見ての感想を遅ればせながら”

  1. ひろ”ゆ”き
    7月 28th, 2009 at 19:10
    1

     
    http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/cmt/5a075bfb4b80b6018032e6d65ca367c3
    スーパーエルフ (若手研究者) 2009-07-27 23:31:35

    >博士卒の能力と賃金のアンバランスが主たる原因
    ここなんですよ。博士の能力とアンバランスって、それはあなたが暗黙のうちに日本企業の年齢給をベースにした雇用体系を念頭に置いているわけでしょう?28歳で雇う人を同じようなスタートラインの上に載せず年齢で管理するシステム、それこそが労働市場の硬直性だといっとるんです。

    日本企業は職務給ではなく年齢給だからどの仕事に就くか分からないような状況で企業側ははっきりとした求められる職務能力を示すことはできない。よってそんな曖昧なニーズに合わせた大学院教育など作ることは不可能。また年齢に応じて給与が上がっていく仕組みなのだから、博士新卒(ストレートの人でも)28 歳の給与と同じに設定しなければならない。28歳入社時点で新卒入社組(プロパー)の同年齢の人と比べられる仕組み自体が国際的に見ても異常なのである。つまり同一労働同一賃金が貫徹されてない、市場原理が働いてないという今の労働市場の最大の問題からもろに影響を受けているのである。

    bobby
    >大多数の正規社員が、一つの企業内では年齢並みに昇給してゆく枠組みがあり、大卒後に就職しない空白期間がある人は、企業が社内の年齢相当の給料を払い難いのが雇用を妨げる理由のひとつだというのです。これに対応するには、企業が年功序列給を止めて職能給にすれば良いという事です(。)

    年功序列・終身雇用と言う”冷戦下の僥倖”にいつまでもすがりつく私たち日本人。
    この仕組みを変えなければ、これからのアジア諸国の競争相手に伍してゆくことはできないでしょう。
     

  2. bobby
    7月 30th, 2009 at 11:18
    2

    >この仕組みを変えなければ、これからのアジア諸国の競争相手に伍してゆくことはできないでしょう。

    まずはアジア諸国との競争があり、最終的には人口爆発後の世界中で食料争奪競争、または石油が枯渇した世界でエネルギー争奪競争、または宇宙への経済拡張戦争があり、それらの競争に生き残る為の長期的サバイバル戦略が必要ですね。

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