イルカの知性

12月 7th, 2004 Categories: 1.政治・経済

イルカの知性について書いてみます。

イルカと一口に言っても、どれくらいの種類がいるのでしょうか。イルカは全て、知能が高いのでしょうか?

動物の知能について言及するからには、まずは人間とサルについて考えて見ましょう。

人間の生物分類は、

動物【界】 - 脊髄動物【門】 - 脊髄動物【亜門】 - 哺乳類【綱】
  - サル【目】 - 真猿【亜目】 - 狭鼻【下目】 - ヒト【上科】 - ヒト【科】 - ヒト【属】

(【 】の表示は分類が分かりやすいように私の独断で行っています)

なるほど、おおきく括ると人間も猿の仲間(【サル目】)だという事がよくわかりますね。

サル【目】...ヒト【科】には、人間の他に下図のような仲間がいます。

 - ヒト【科】
         - ゴリラ【属】
         - チンパンジー【属】
         - 人間【属】

ゴリラやチンパンジーは、サルの仲間でも、極めて人間に近い種属なんですね。ゆえにサルの仲間でも比較的知能が高いと言われているのでしょうね。

逆に、原猿【亜目】-キツネザル【下目】-キツネザル【科】のキツネザルは、知能が高いとは思えません。

一般的に認識されている「サル」という言葉が指すサルの仲間でも、高い知能を持つサルがいるし、そうでないサルも居る事がわかりました。

学術的にサル【目】の動物と言った場合には、人間も、チンパンジーも、メガネザルもみんな含まれてしまう事もわかりました。

このように、一口にサルの知能?として語る事は難しく、チンパンジー【属】とか、メガネザル【科】のようにとか、せめて【科】または【属】を示してやる必要がある事がわかりました。

さて...そこでイルカの話しに進みましょう。

まずは、イルカの中で知能が高いと言われているバンドウイルカの生物学的分類を見てみましょう。

動物【界】 - 脊髄動物【門】 - 脊髄動物【亜門】 - 哺乳類【綱】 (ここまではサルや人間と同じ)
  - クジラ【目】 - ハクジラ【亜目】 - マイルカ【科】

同じマイルカ【科】には、Orcinus【属】-オルカ【種】のオルカ(シャチ)もいます。マイルカ【科】の仲間は、全部で33種います。

愛らしいイルカの象徴として知られているバンドウイルカと、凶暴な海の殺し屋として海の生き物にサメよりも恐れられているオルカが、同じマイルカ【科】の親戚というのは、面白いですね。

しかし、マイルカ【科】の仲間すべてが、イルカの中で知能が高い部類にはいるかといば、(私の推測で恐縮ですが)そんな事はないでしょう。

また、同じイルカの仲間でもハクジラ【亜目】-ネズミイルカ【科】の仲間が、バンドウイルカのように知性が高いとは思えません。

人間とサルのところで述べたように、イルカの知性というような学術的な内容を話題にする時には、対象となるイルカの【種】をはっきりさせるべきかと考えます。

また、イルカの知性については、「一部の科学者はイルカ同士がクリック音を使ってモノの形状を直接伝達し合える可能性を指摘しているが、これは人間の言語活動に置き換えてみれば、たかだか名詞をやりとりできるに過ぎない。しかし、こういった自分の専門外の領域を非常に神秘的に語る研究者は意外に数多く、またマスメディアもそうした見解をほとんどの場合何ら批判を加えずに報じてしまうため、世間的にはイルカと言う動物に対して非科学的で奇妙な期待感が蔓延しているのが実情である。」ウィキペディアのイルカのページからの引用)という事があるようです。

ですので、イルカの知能の記事については、たとえ研究者の発言であっても、十分な注意が必要という事です。

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