賃貸と契約

6月 17th, 2004 Categories: 1.政治・経済

香港で住処を借りると、大家となんらかの賃貸契約を交わします。住処が部屋貸し(下宿)の場合には、デポジットの領収書の裏に、簡単に手書きした簡易的なものもあります。フラットを借りる場合には、、出来合いの契約書が文房具屋で売られており、たいていの不動産屋はそれを購入して使っているようです。

私は日本人なので、不動産屋には英文の契約書を使ってもらいますが、香港人同士の貸し借りだと中国語の契約書を使います。

契約期間は、2年間というのが一般的と思います。気の利いた不動産屋とか、年季の入った借り手になると、1年プラス1年(最初の1年が過ぎたら、1ヶ月の通告で引越しできるオプションを付ける)で契約するように努力します。また、大家に支払う家賃には、ビルの管理料と、政府へ支払うレート(税金のようなもの)を込みにします。時折グリーディーな大家にぶち当たると、どちらもおまえが支払えといわれるので注意が必要です。

新しく家(フラット、部屋)を借りると、不動産屋へ支払う手数料と、大家へ支払うデポジット、そして最初の月の家賃が一度に請求されるので、大金の出費を覚悟して下さい。不動産屋へ支払う手数料は、部屋借り(下宿)だと家賃1ヶ月分、フラット借りだと家賃1ヶ月分を大家と借り手が折半する事が多いようです。ひどい大家だと、ぜんぶ借り手に払わせようとしますので注意が必要です。大家に支払うデポジットは、家賃2か月分です。契約を更新して家賃が高くなるケースでは、差額の2か月分を追加デポジットとして更新時に大家へ渡します。

契約更新時に不動産屋を仲介させるケースは多くないかもしれません。たとえ不動産屋が手数料を取らなくても、正式な契約書を作る為に、スタンプデューテーという費用(HKD400弱)がかかります。これを大家と借主で折半します。お互いに十分な信頼関係があり、お金を節約したければ、大家と借主が直接交渉する方が簡単です。契約書も文房具屋で買ってきて、お互いに署名するだけです。スタンプデューティーを政府に支払っていない契約書の場合、正式な賃貸契約書としては認められないかもしれませんので大家さんとのトラブルが発生しそうな時には注意が必要です。

私が使っている不動産屋のお姉さんは、この10年来の付き合いです。誠実(たぶん)で気が利くし、面倒見が良い(いつも家の修理の取次ぎを大家さんにお願いしている)ので、ホンハムに移り住んで以来、ずっとこのお姉さんに家探しをお願いしています。お姉さんが勤め先を変えば、私も新しい不動産屋で契約します。このように信頼している不動産屋のお姉さんなので、契約の更新もかならず間に入ってもらいます。

皆さん以外と気にしないようですが、私のように特定の不動産担当者と付き合うことは、多数のメリットがあります。私が大きなメリットと感じるのは、下記のように借りた後のことです。
●家の中のものが壊れて修理が必要なとき、不動産屋経由で大家に頼むとスムーズに事が運ぶ。
●借りている家を出るときに、壊れた箇所の修理代をデポジットから差し引こうとするような性悪大家を撃退してもらえる。(壊した電気製品の修理代の免除は難しいかもしれません)

英語が話せない大家さんが多いためか、なにかにつけて大家さんとの意思の疎通に困ります。そんなときに信頼できる不動産屋の担当者が間に入ってくれれば百人力です。

ところで私は、困ったときに頼りになるのは不動産屋そのものではなく、そこに働いている担当者個人だと思っています。会社としての不動産屋が標準的に提供できるサービスのレベルはそんなに高くできません。大きな不動産屋になれば尚更です。私のように、借りた後のいろんな「お願い」を受けてもらえるのは、あくまで担当者の個人的な営業サービスだと思っています。

ですから貴方も、香港で住処を探すときには、サービスの良い不動産担当者を見つけて、その人と長く付き合った方がよいと思います。むこうにしてもお客さんが数年毎に、定期的に引越し先を探すのですから、ぜひとも固定客としてキープしておこうと努力するでしょう。

新しい場所へ引っ越す時には、今まで付き合っていた不動産屋の担当者が使えない場合があります。香港に来て、はじめて引越し先を探す場合もあるでしょう。そういうときには、屋内の状態を確認する他に、大家さんの性格をよく確かめます。時々遭遇するケースで、オーナー自身は海外に住んでいて、代理人が借り手とのインターフェイスになっている場合があり注意が必要です。こういう場合、賃貸条件での交渉は困難です。屋内のどこかが壊れても、みんな借り手の負担で修理しなければならないかもしれません。このような家はできるだけ避けた方が良いと思います。オーナーが香港に居住している場合でも、グリーディーな性格だと、なにかある毎に不快な思いをします。その家に2年間住むつもりなら、大家の性格の良し悪しは家選びの第一条件です。

最後に、もし貴方が独身なら、なるべく安くて、なるべく広い家に住む方法は、2DKのフラットを友人と共同で借りる事でしょう。探す場所は繁華街の近くではなくて、小さなフラットが多い住宅地区や団地です。繁華街の近くはそれだけで付加価値が高まるので割高です。団地は貸家の供給量が多いので、多くの中から安い物件を選ぶ事ができます。広さが350-500sqfで2DK(2ベットルーム、居間、トイレ、キッチン)くらいのフラットならHKD4000-6000くらいで探す事ができます。電気・ガス・水道を節約して使えば、一人当たりHKD3000-4000くらいの費用で生活費(食費と交通費は別)が収まると思います。

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