Archive for October, 2013

日韓併合の客観的事実を検証する

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私も松本氏と同様に日韓関係は改善されるべきだと考えますが、その為のアプローチは少し異なります。戦時中の慰安婦問題や強制労働問題を含めて日韓間で政治問題化する歴史問題はすべて、大韓民国の初代大統領である李承晩が日韓併合時代を全否定する歴史修正の上に国家を作った事が原因です。ならば日韓間の関係を根本から正常化するには、日韓双方が併合時代を正しく評価し直す事が必要になります。具体的には、日本国民は日韓併合がなぜ起きたかという事を歴史的な事実に基いて正しく認識する事が必要です。また韓国政府は、意図的な歴史に修正と反日プロパガンダと自国民への親日狩りを止めて、国民に対して事実に基づく正しい歴史の教育を行う事う必要があります。これによって日韓双方の政府と国民の「日韓併合時代の認識」のすり合わせが初めて可能になると考えます。その第一歩として、まずは松本徹三さんの「日韓併合」の正当性を唱える人たちへの最終メッセージについて、以下に反論を行います。

 

私は、「日韓併合条約」は「日本が自らの利己的な目的(国益)の為に、独立国であった大韓帝国の主権者の意志に反して、武力による威嚇を背景に強制的に締結したものである」と理解している。この理解が正しくないと考える人は、上記に含まれる「利己的な目的」「主権侵害」「武力による威嚇」の三要素がなかったと主張されるのだろうから、もしそうであるなら、その根拠を示して頂きたい。先ずは、「それが事実だったかどうか」のみに絞って議論して頂き、その上でその事の「善悪」についてのコメントが欲しい。

 

この理解は間違っています。それを明らかにする為の「事実」を以下に列挙しますので参照ください。

 

1)1904年、一進会は日韓合邦運動を開始。(*1)

2)1909年12月4日に一進会は韓国皇帝・曾禰荒助統監・李完用総理大臣に対して、日韓合邦に関する上奏文と請願書を提出し、合邦声明書を国民に配布。(*1)

3)1910年(明治42年)8月28目、日本側から韓国政府へ「条約案」を提示。(*1)

4)1910年8月8日に「条約案」が韓国閣議を通過。(*1)

5)同年8月22目、李完用総理大臣と寺内正毅統監との間で「韓国併合に関す条約」が締結。(*1)

6)併合直後に一進会は他の団体とともに解散を命じられた。(*1)

7)李容九は併合後に「日本にだまされた」と述べたと伝えられる。(*2)

8)併合10年後に、旧一進会会員から同会の顧問だった日本側リーダーの杉山茂丸に対して、「併合の結果は日韓国民の聞に著しい差別をもたらすものであり、無差別平等の対等合邦ではなかった」と、その責任を問う問責状が送付されている。(*2)

 

また、上記2における一進会の合邦声明書の和訳(*3)があるようなので、下記の引用します。

 

日本は日清戦争で莫大な費用と多数の人命を費やし韓国を独立させてくれた。また日露戦争では日本の損害は甲午の二十倍を出しながらも、韓国がロシアの口に飲み込まれる肉になるのを助け、東洋全体の平和を維持した。韓国はこれに感謝もせず、あちこちの国にすがり、外交権が奪われ、保護条約に至ったのは、我々が招いたのである。第三次日韓協約(丁未条約)、ハーグ密使事件も我々が招いたのである。今後どのような危険が訪れるかも分からないが、これも我々が招いたことである。我が国の皇帝陛下と日本天皇陛下に懇願し、朝鮮人も日本人と同じ一等国民の待遇を享受して、政府と社会を発展させようではないか。

 

上記の事実をそのまま受け止めれば、日韓併合条約は日韓それぞれが国益の為に自ら進んで締結したものであり、たとえ日本の主権侵害や武力による威嚇があったとしても、それが条約締結の主な理由とはいえないと考える事は合理的といえます。私が「事実」と述べた上記の1から8について、もし別の事実があるという事であれば文献をご提示ください。入手可能であればぜひ参考にさせて頂き、改めるべきは改めます。

善悪についてコメントせよとありますが、善悪という価値判断はそれを判断する人が属する時代や文化によって異なります。キリスト教は善か悪かと問うのが無意味なのと同様に、酒場の与太話以外の目的で、日韓併合を善悪で語る事はまったく意味がないと考えます。

 

最後に道義的な面について考えてみましょう。松本氏の問いを記事中から引用します。

「インカ帝国を滅ぼして大量の金を奪ったスペインの行為をどう思うか」「清国に対してアヘン戦争を仕掛けた英国の行為をどう思うか」という質問も同時にすればよい。肯定であれ否定であれ、この二つの質問に対する答えは、「日韓併合」についての質問に対する答と同じであるのが当然だ。

この二つの問いに対する答えは、日韓併合はスペインやイギリスの植民地と「同じではない」という事です。日韓併合の主目的はロシアの南下を防ぐ為の政治的な対策である事は周知の事実です。その為に、日本政府は朝鮮へ20億7892万円もの投資を行い(*7)、行政の整備、インフラ投資・農業や教育の振興などを重点的に行い、結果として朝鮮半島の民は極貧の状態から大きく改善し、経済発展しました。スペインやイギリスのような植民地の搾取を日本は行いませんでした。下記に表したそれらの事実によって、日本の日韓併合が現代の価値観に基いて道義的に責められる理由はないと考えます。

1)1920ー30年代の朝鮮半島のGDPが4%に増大した。これは日本の資本により発電所・鉄道・港湾施設・肥料工場・重化学工場などが建設され、農業振興により米の収穫量が(1910年に1617千町歩の耕作面積が1918年には2800千町歩に)増大したなど、朝鮮半島全体の経済発展による。(*4)

2)1910年に1313万人の人口が、上記1の経済発展により1942年には2553万人と倍増した。(*5)

3)1911年に公布された朝鮮教育令(後に2度改定)により、併合時に100校しかなかった小学校が1943年には5960校となり、学校では日本語・漢字・ハングルの教育を推し進めた。1910年に6%程度だった識字率が1943年には22%に増大した。(*6)

繰り返しになりますが、日韓が「公正で偏らない判断をベースにした是々非々の議論」行うには、日本側は自虐史観でねじまげた日韓併合の歴史を葬り去って、事実に基づく正しい歴史認識を行う必要があります。同時に韓国側は、反日史観でねじまげた歴史を葬り去って、歴史的事実を直視して受入れ、正しい歴史に基づく歴史認識を行う必要があります。双方がこれを行う事ができなければ、日韓関係を根っ子から正常化させる事は難しいでしょう。

その手始めとして、本記事作成でも資料として引用した2冊の参考文献を一読される事をぜひお勧めします。「韓国併合への道 完全版」は、李氏朝鮮時代から日韓併合へ至る歴史的事実が比較的淡々と述べられており、筆者の価値観による色付けが比較的少なく読みやすい本です。「歴史再検証日韓併合」は統計的な数字や表をもとにいろいろな考察が述べられていて興味深い内容ですが、筆者の価値観がちょっと強くでているので、その辺は割り引いて読む必要があるでしょう。「金完聾 – 親日派の為の弁明」も読みましたが、筆者の価値観が強く出すぎているのと、内容がかなり重なっているので、前の2冊を読んだ方にはお薦めしません。もし他に、手頃な値段で入手可能な朝鮮半島の近代史についてお勧めの文献がありましたらぜひお教え下さい。参考にさせて頂きます。

 

参考文献:

1)呉善花 – 韓国併合への道 完全版 207ページを参照。

2)呉善花 – 韓国併合への道 完全版 208ページを参照。

3)韓日合邦を要求する声明書

4)崔基鏑 – 歴史再検証日韓併合 83ページ 朝鮮の耕地面積の推移を参照。

5)崔基鏑 – 歴史再検証日韓併合 32ページを参照。

6)呉善花 – 韓国併合への道 完全版 240ページを参照。

7)崔基鏑 – 歴史再検証日韓併合 25ページの表3を参照。

石水智尚

艾斯尔计算机技术(深圳)有限公司 総経理

本記事はアゴラへ投稿いたしました。


6 comments - What do you think?  Posted by bobby - 2013/10/30 at 17:25

Categories: 韓国, 1.政治・経済   Tags: , ,

セカ就を直球ど真ん中から考えてみた

最近はセカ就という言葉が流行っているようです。日本の将来が見えにくい、海外の方が刺激的、成功する機会が多いなどと言われ、日本を飛び出して外国で就職しようと言うことのようです。昨日、Podcastのオンザウェイ・ジャーナルで、米QED社の藤田浩之氏へのインタビューを聞きました。藤田氏はまさに、米国で医療機器メーカーを起業してグローバル化に成功した「セカ就」の代表選手といえます。だれもが彼を目指すのは難しいのでしょうが。一方で、BLOGOSで紹介された森山たつおさんの海外就職という選択肢をもっと知ってもらいたいという記事は共感を持つ事ができました。

 

かく言う私も85年に日本を飛び出して以来、香港・フィリピン・大陸中国で5回転職し(いづれも現地採用)、会社()も6つ以上作りました。就職したり起業したりして今に至っています。以前に、海外脱出を敗者復活戦として考えてみるというブログ記事を書いていますが、今回はセカ就を直球ど真ん中から語ってみたいと思います。大学で就活をしている方、就職したが現状に満足していない方、ぜひ参考にして頂ければ幸いです。

 

1)海外で働きたいと考え始める時期:

私の場合は、大学を卒業して就職した年(1985年)の夏でした。従業員1000人ほど(9割弱は客先へ派遣で不在)の中堅ソフトハウスで、プログラマとして就職し、入社1ヶ月目で某電気メーカーの次期ミニコンOSの開発プロジェクトに配属されて、田町の本社と客先の間を、開発とデバッグで数ヶ月間行き来していました。客観的には、そこそもおもしろい仕事だったのだと思います。しかし、実機が完成するまでの数年間、いまの日常がずっと続くのかと思うと、その安定感が我慢できなくなりました。そんな時に、田町の駅前で人材バンクの登録ハガキをもらったのをきっかけとして、「海外勤務希望」と書いて郵便ポストへ投函したのが海外転職のはじまりでした。ハガキを出してから数日後、人材バンクの方から電話があって、「あなた、これ、真面目に希望されているのですね?」と念押しされた事をいまでも覚えています。

 

現在はインターネットで(この記事も含めて)いろいろな情報を豊富に集める事ができます。ゆえに、日本の大学で就活の最中、留学中、就職した後など、海外で働きたいと考え始める時期は広がっていると思われます。

 

2)海外転職へのアプローチ:

この記事の主旨は「直球ど真ん中」ですから、対象を就活中の大学4年と社会人に絞って話します。昔も今も、(凄い学歴、キャリア、特殊技能などの無い)日本在住の普通の人が海外で働きたい場合、日本国内の人材バンクへ登録するというのが「王道」でしょう。そのメリットは、「本社採用」の駐在員として現地へ派遣され、現地採用の日本人とは比較にならない高い待遇を得る事ができます。本社採用の具体的メリットは下記の通りです。

 

ー現地での就業ビザの取得が容易(現地採用の就業ビザ取得は必ずしも容易ではありません)

ー国内就労と同等の給与額(現地採用の給与は駐在員よりはるかに低い)

ー国内の健康保険や社会保険へ加入(現地採用は、会社では面倒を見てくれない)

ー現地での住宅手当(現地採用の場合も皆無ではないが金額におおきな差がある)

ー駐在員用の医療保険(現地採用の場合は一般的に無い)

ー家族を含む年1回程度の帰省費用を会社負担(現地採用の場合は一般的に無い)

 

アジアには多数の日本企業の工場や事務所が進出していますが、その多くは地方の中小企業です。そのような会社では、社内の生え抜きに海外勤務希望者が極めて少ない為、外部から募集する事が少なくありません。

 

余談ながら、留学中の学生が現地で就職活動をする場合は、本社採用ではなく待遇の悪い現地採用になります。現地採用の待遇は本社採用よりはるかに悪いと書きましたが、良い面もあります。駐在員は、いつかは社命により帰国させられますが、現地採用は解雇されるか転職しない限り、その会社で働き続ける事ができます。現地採用でペーペーからはじめて副総経理になった友人がいます。その会社では、総経理は3年程度で新任に交代して帰国しますので、駐在員が交代しても現地ノウハウが継続されるように、現地採用者を現地のエキスパートとして抜擢してナンバー2にしたようです。

 

また、多くの日系現地企業は、現地採用の日本人は現地の人材バンク経由で求人しており、わざわざ日本国内で求人していません。最近は<a href=”http://www.r-agent.com/info/lp/global/001/?vos=evpvrag1012x0003530″ target=”_blank”>リクルート</a>など国内大手も海外展開を始めていますが、海外現地での力はまだ強いといえません。ゆえに、国内では見つからなかった求人が、現地の有力な日系人材バンクで見つかったという例は多いでしょう。どうしても特定の海外都市で働きたいという場合は、現地の人材バンクへ登録するのが早道と言えます。

 

3)語学が先か業務能力が先か:

本社採用を考える場合は、まずは「海外で働きたい」という意思、次にその会社の求める業務能力、最後に現地の会社内で使う外国語の会話能力(読み書きは最後の最後)となります。既に海外で稼働中の会社である事が多いので、ある程度の業務知識が要求されます。同業他社から即戦力としての転職でない場合は、国内で1−2年間研修させられる可能性もあるでしょう。語学がなぜ最後になるかというと、日本にいる経営者の目線は業務の継続性にあるからです。候補が複数人いる場合には、現地で働いた経験や現地語を習得している事は選考時に有利となるでしょう。

 

4)外国との距離を狭める:

世界といってもロンドンの都心から四川省の奥地まで生活環境はピンキリです。社畜も厭わないプロのサラリーマンは、どんな辺鄙な場所へでも辞令1枚で単身赴任していますが、そういう生活を望んでセカ就を考えている訳ではないでしょう。できるだけいろんな国へ旅行して、自分が住めそうな生活環境のボトムラインを見つける努力をしましょう。こんな国・都市で仕事をしたいという希望が膨らめば、その場所へ何度も通ってみて、どんな日系企業がそこにあるのかを調べてみましょう。具体的な勤務地の希望があれば、国内にしろ現地にしろ、人材バンクはより強力なツールとなり得ます。

 

5)海外就業経験はキャリアになるか:

日本のメーカーは中小零細も含めて20年以上前から工場を海外展開しており、現在もその流れは続いています。大企業は基本的に人材の調達と育成は社内で完結していますが、中小企業では(大陸中国やフィリピンへ進出した中小企業を見るにつけ)きちんとできていないところが圧倒的に多いと感じています。海外勤務経験者、特に現地法人の管理職経験者は今後更に需要が増えるでしょう。そういう意味では、本社採用されて現地へ駐在し、何度かの駐在と帰任を繰り返す事で最終的に現地責任者になる事が、海外就職経験を付加価値のある普遍的なキャリアにする最短距離である事は間違いないでしょう。

 

 

まとめ:

海外へ就職するというのは、私の経験から言っても、とても刺激的であり興味深い経験です。しかし、セカ就を単純なキャリアアップのツールとして考える事には無理があります。海外で生活するというリスクもありますし(国内で生活していても全てのリスクから逃れるという事はできないのですが)、現地の生活に馴染めずにストレスを溜めるかもしれません。私が香港で最初に就職した会社は、なんと半月後に倒産してしまいました。たいしてショックを受ける事もなく、「さて次はどうしようか」と考えながらブラブラしている時に、アパートの大家さんの紹介で中国人経営(私のボスは日本人)の貿易会社への転職が決まりましたが、もし私が気弱な精確なら、すぐに帰国してしまったでしょう。

 

外的刺激をストレスと感じるかエキサイティングと感じるかは、最後はその人の気質次第です。仕事にしろ生活にしろ、いろんな問題を前向きに考えて楽しめるような方に、セカ就をお薦めします。

 

石水智尚

艾斯尔计算机技术(深圳)有限公司 総経理

本記事はアゴラへ投稿致しました。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2013/10/26 at 09:19

Categories: 1.政治・経済   Tags: , ,

猛烈な台風28号と強い台風27号

強い台風 第27号

 10月24日14時現在
ミナミダイトウジマ 西 140 Km
北緯25.6゜東経129.8゜ 北北西 6 km/h
 中心気圧 965 hPa
 最大風速 35 m/s
 最大瞬間風速 50 m/s
 暴風半径(25m/s以上) 北東側 190 km 南西側 150 km
 強風半径(15m/s以上) 北東側 440 km 南西側 390 km


猛烈な台風 第28号

 10月24日12時現在
チチジマ 南東 800 Km
北緯21.0゜東経147.0゜ 西北西 20 km/h
 中心気圧 905 hPa
 最大風速 60 m/s
 最大瞬間風速 85 m/s
 暴風半径(25m/s以上) 170 km
 強風半径(15m/s以上) 北東側 390 km 南西側 330 km

10月24日現在の衛星画像

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2013/10/24 at 15:30

Categories: 台風   Tags:

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