Archive for August, 2011

中国との付き合い方

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中国は日本の領土である尖閣諸島を、もともとは中国の領土であるとして、領土問題を提起しています。その流れの中で、昨年の尖閣諸島問題が発生しました。その後のテレビ番組では、「自衛隊は何をやっているのか」、「日米安保はどうした」、「戦争してでも日本の領土と主権を守るべし」という主戦論といえる意見が大勢を占めたように感じました。

江沢民政権が始めたかどうかは不明ですが、確かに中国政府は国民に対して、日本・琉球王国・朝鮮半島・ベトナム(たぶん一部)はもともと中国だったと教えているようです。うちの中国人スタッフから、学校でそのように習ったと聞きました。中国はながらく、世界でもっとも文明・文化の発達した大国でした。しかし清の時代の末期から第二次大戦が終わるまでの間、欧州列強・ロシア・日本に蹂躙され、その劣等感の裏返しとして、共産党政権が、歴史上の強かった時代の「誇り」を国民へ植え付けようとしているのでしょう。ところが、周辺諸国を「もともとわが国」と教える事には、実は政権にとって諸刃の剣であり、重大な副作用が隠されています。

中国はいま、凄い速度で経済大国の道を邁進しています。その過程で少しずつ、国民の誇りや自信を回復しているようです。その自信がある一定レベルを超えて、過信になる時代がいつか来る事が考えられます。もともと中国だったと教えられている国民にとって、国家が経済力と軍事力を得た時に、どのような反応をするでしょうか?もともとわが国であったのなら、いまこそ主権回復しようという世論が起こる事が有り得ます。その時、政権が国民に対して十分に統制するチカラがなければ、世論を見方に付けた軍部の圧力に屈して、政権維持の為に領土回復の為に戦争を仕掛ける可能性が皆無と言えるでしょうか?

愛国心からの自由にあえて書かなかった事を今から書きます。

日本から見た場合、中国でそのような世論が生まれて、時の政権が領土回復の為の戦争の用意を始めた時点で、日本は負けたも同然となります。なぜか?もし中国が先制波状攻撃で、自衛隊の陸海空の基地をミサイル攻撃で徹底的に叩き、その後を航空機による爆撃で追い討ちをかければ、総理大臣が自衛隊に命令するかなり前に、自衛隊の主戦力(戦闘機や自衛艦や戦車)は壊滅するでしょう。それでも自衛隊が防戦すれば、主戦場は日本の都市周辺になります。そして、自衛隊が戦えば戦うほど、非戦闘日本国民の生命財産がどんどんと失われてゆくでしょう。たとえ中国軍の侵略軍を大陸へ追い返す事ができても、戦場となった都市や町は瓦礫と死体の山が残るだけです。これでは誰も勝ったと言えません。

では、日本は長期的な戦略として、どうすれば良いのでしょうか。まず言える事は、これから益々大国化する中国に対して、反中の政治姿勢を維持する事は、いたずらに中国世論を刺激するだけです。といって、へこへこ諂うのも問題と考えます。政治的には友好姿勢を保ちつつも、経済的につかず離れずの微妙なポジションを維持し、中国世論からなるべく透明になる事だと思います。

見えない相手に騒ぐ事はできません。


Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2011/08/31 at 14:59

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愛国心からの自由

8月も今日で終わりです。終戦記念日に関して、何を守る戦争だったのかという記事を書きました。月が変わり、日本人がその事を忘れないうちに、もう一つ、大事な事を書いておきたいと思います。

先の太平洋戦争では、政府やメディアによる戦意高揚の為に、「愛国心」という言葉が多用されました。私は思想的には右翼でも左翼でも無い(友人に言わせると真ん中やや左)と自覚していますが、それでも愛国心という言葉を聞くと、政府と(政府の命を受けた)メディアによる世論誘導ではないかとの疑問を感じずにはいられません。

戦前の日本も米国も資本主義国家でした。資本主義国家同士の戦争では、どちらが勝っても負けても、資本主義が続く事に変わりはありません。人々の暮らしの基本は農商工業活動です。戦争で負けた場合の主な影響は、戦勝国により「政府」が挿げ替えられる事ですが、経済活動が大きく変わらなければ、国民の生活にさほど影響はありません。国家=政府と考えれば、政府が戦争に勝つ事に固執する理由は、政府による自己防衛本能と考えるのが妥当です。

戦前に鬼畜米英という政治的スローガンを政府とマスコミが流しましたが、尖閣諸島問題の後、中国に対して「戦争してでも領土と主権を守るべき」という主旨のテレビ番組が非常に多く、世論の誘導を感じました。私のブログ記事にも、そのようなコメントが多く来ました。そういった意見を持つ人の多くが、愛国心という言葉を口にしました。

しかし、政府やメディアや、戦争を煽る人達が、結果として生じた戦争の被害者に対してどんな責任が取れるというのでしょう?ゼロ、ナッシング、何もできません。

尖閣諸島、竹島、北方領土。日本は周辺諸国との領土問題を実質的に抱えています。誰も好んで住みたくないような離島の領有権を巡り、愛国心の名のもとに、日本を危険な道へ煽ろうとする政府、メディア、ネット上の人々に対して、あなたは十分に警戒してください。

愛国心とは、時の政府を守る事ではありません。

愛国心という言葉から、あなたの感情はもっと自由になるべきです。

感情ではなく、理性で判断してください。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - at 13:30

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何を守る戦争か?

終戦記念日に日本人は「なぜあんな勝てない戦争に突っ込んだのか」と自問していると、池田氏がアゴラ記事で述べています。確かに国力差も戦力差も明白な米国に戦争を仕掛けるのは、いまから考えれば愚行でした。また、戦況が不利になり、勝つ事が不可能と判断された時点で停戦あるいは降伏しなかった事も悔やまれるでしょう。戦前の政府やマスコミは、米国を鬼畜と呼び、米国に占領されると国民は陵辱されると言い続けたようですが、それが大嘘であった事は終戦後に明らかになりました。

私がアゴラに国を守るという意味を投稿した時には、もし中国が日本の領土目的に開戦しようとした場合(日米同盟が日本の防衛に役立たない状況になっているからこそ、中国がおおっぴらに日本の領土を狙おうとしているという事を前提とすると)、日本は防衛戦争するべきか、その場合の防衛とは何を守ろうとしているのか、あるいは戦争しないで降伏するのか、という話をしましたが、ほぼすべてのコメントは、「戦争するべし!」でした。中国が日本を占領すれば、日本人は(文革前後の時代のチベットのように)大量虐殺されるだけだという意見が大勢を占めました。この「脊髄反射的」な反応は、第二次大戦前の「イケイケ」状態と変わらないのではないかと、いまでも危惧しています。

また、いまだ解消されない疑問は、戦争時に守ろうとしている「国」とは、国土や民ではなく、時の「政府」なのではないか、という事です。太平洋戦争で日本が無条件降伏した時には、大日本帝国という政府が解体されて、現在の日本国という政府に置き換えられただけでした。国家運営をゼロから組織する事は不可能ですから、旧政府から新政府へ移った議員や官僚も多く、結局は政府の「経営方針」が変更されただけでした。

私は、国家という名の「政府」維持のために領土防衛の戦争を行うのであれば、それは多くの国民にとって「無駄」な事であろうと考えます。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2011/08/18 at 14:00

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復興は津波の外側でお願いします

小幡績氏のアゴラ提案で、もう一つ気になった事があります。復興について特に反対という事ではないようですが、どのように復興させるかは「長期の議論」という事で、この記事では言及しておりません。私は、復興の規模におおきく影響するであろう、ひとつの提案をしたいと思います。それは、津波による被害への復興は、原則として「津波被害区域の外側」で行うという事です。

数十年か数百年後には、同規模の津波が再来する事はほぼ確実です。莫大な費用を投じた津波堤防で津波を止められなかった事は、100%証明されました。このように明白な事実があるのに、津波が来る場所へ街を復興させる事は、無駄を通り越して犯罪的と言えます。政府と地方自治体は、津波被害区域の内側で人の居住を禁止し、津波で家が倒壊した地域の住民は、津波被害区域の外側へ「強制的」に移住させ、これらの場所は公園などにするべきです。

また、津波の阻止を目的とした人工的な土木建造物を、税金を投じて建造する事を禁止するべきです。効果がないので税金の無駄使いです。また、こういうものの建造を許可する事で、住民は間違ったシグナルを受取り、家を建てても大丈夫だと勘違いしてしまいます。行政は住民へ、駄目なものは駄目だとはっきり言う事により、被害を受けた村・町・都市の住民は、津波線の外側へ移住せざるを得ない事を理解できるでしょう。

税金投入による復興援助は、それを前提として進めなければなりません。

2 comments - What do you think?  Posted by bobby - 2011/08/15 at 00:04

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消費を高める魔法の増税

小幡績氏はアゴラに現実的なマクロ経済政策提言を提案しました。愛媛県出身の桜内参議院議員が、早速コメントされていたようです。この提案がアゴラを通して政界へ影響力を持つという事になれば非常に興味深い事であろうと考えます。

小幡績氏の提案は、ご自身で「現実的」と言われるだけあって、大筋でかなり無難にまとめておられるように感じられましたが、増税の部分に、特に苦労がにじみ出ているように感じられました。景気への影響を最小限にしつつ効果的な税収増大を図ろうという事です。

私もここで、消費市場へのインパクトを最小限に留めながら、効果的に税収を増す方法についていくつか提案したいと思います。1つ目は宗教法人への課税です。賽銭やおふせなど全ての収入について、外部監査を義務化して、企業と同率で課税します。賽銭やおふせの課税(宗教法人本体への課税)が政治的に困難であれば、関連事業として経営している駐車場やその他の周辺事業体への課税を行います。

2つ目は、風営法により「暗黙の了解」のもとで経営している管理売春を合法化し、そのかわり年末の外部監査を義務化して課税強化します。風営法や消防法の規制も緩め、水商売をやり易くすれば、夜の街が賑やかになって消費を促す効果も同時に期待できます。

3つ目はパチンコ店を政府の許可制に変更し、許可を得たパチンコ店は政府指定のクラウド型会計ソフト使用を義務化し、このソフトで計算した企業所得税を毎月月末に税金仮納入、四半期ごとの外部監査による調整を行うなどして、脱税防止につとめる。そのかわり、景品の換金を店が合法的に行えるようにしてパチンコ店のメリットも高めます。

4つ目は負の人頭税です。一定年齢以上(たとえば21歳以上で50歳未満)のすべての個人が所得収入を得るときに、一人あたり数千円程度の人頭税を取ります。ただしこれは、子供が一人いれば半額、二人いれば三分の一、3人いればゼロとします。これは年金目的税化します。

まとめると、1の増税は一般消費者への影響はほとんど無く、2と3は消費も税収も増大する可能性があります。4はおまけですが、消費者の分母を増やす方向へ誘導するための手段です。

けっこう真面目に考えました(笑)ので、ぜひご検討ください。

2 comments - What do you think?  Posted by bobby - 2011/08/14 at 22:11

Categories: 1.政治・経済   Tags:

放射性物質を地層処分する候補地

未来の高速増殖炉であるプルトニウム燃料、そして軽水炉から出る放射性廃棄物を地層処分する為の恒久的保管地の必須条件を述べます。

1)地震で揺れ難い
2)都市から十分に離れている
3)半径30キロ以内に人家の密集地が無い

内閣府が作成している地震のゆれやすさ全国マップで、計測震度増分が0-0.2の場所を「地震で揺れ難い」と仮定して、その候補地を全国からざっと探してみました。下記のリンクの青色のエリアが十分に大きい場所が候補地です。

1)岩手県の山岳地帯(こちら
2)長野県の山岳地帯(こちら
3)岐阜県の山岳地帯(こちら
4)奈良県の山岳地帯(こちら
5)静岡県の山岳地帯(こちら
6)和歌山県の山岳地帯(こちら
7)徳島県の山岳地帯(こちら
8)高知県の山岳地帯(こちら
9)熊本県の山岳地帯(こちら

周囲が青色の山岳地帯で、半径30キロの範囲に村や町がない場所を定め、山の腹へ穴を掘り、地層処分倉庫を構築します。地中は地震の揺れに更に強い。

地層処分倉庫の近くに水力発電ダムを作り、地層倉庫内へ電力を供給します。電力の目的は、倉庫内の温度と湿度を一定に保ち、倉庫内の照明や保安機器や駐屯する自衛隊(警備用)の生活を維持します。バックアップ用に、商業用の火力発電所から送電線をつなぎます。

地層倉庫の周囲を警備する為に、陸上自衛隊を駐屯させて警備に当たらせます。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2011/08/09 at 22:43

Categories: 1.政治・経済   Tags:

iPadが爆発する件

誤解を招くといけないので最初に要点を述べると、iPadは革新的なユーザーインターフェイスによって、これから市場が爆発的に大きくなるという事です。

失われた身体性を求めて

elm200さんのお母上は、香港で一緒に食事をした事がありますが、70歳近いとは思えない元気で若々しい方です。そのお母上が、今年のはじめにiPadを買い、気に入って友人にまで勧めているという事を知りました。elm200さんは、物理的なメタファーを多用し、直感的でマウス不要の革命的なユーザーインターフェイスのおかげで、子供と老人がネット上の資源にアクセスできるようになったと述べています。

実は75歳を越える私の叔母が、話し相手であった私の母が亡くなった寂しさを紛らわすために犬を飼いたいといので、それよりもネットでブログをやりなよと勧めていました。しかし私は普段は遠く離れた香港にいて、パソコンを手取り足取り教える時間がありません。いろいろ悩んだあげくに、キーボードとマウスとWindowsという3大障壁を持つパソコンではなく、iPadの購入を勧めました。家にはネット環境が無かったので、ADSL回線は引かず、あえて3Gの無線とWifiが一体化したauのアダプタ(ど田舎はソフトバンクの電波が届かず、ドコモよりauの方が回線速度が速い!)を購入しました。iPadはどこへでも持ってゆけるので、ネット環境ももってゆけるほうがユーザーに優しいとも考えました。結果は上々で、メールの出し方はなかなか覚えられませんが、来たメールを読むのと、ブラウザで虫の音博士の叔父のブログを毎日見るのと、Youtubeでお気に入りのアイドルの映像を楽しむ事までの操作は、たった半日で習得しました。驚くべき事です。

「汎用タブレット市場」はそもそも存在するのか?
iPadが大成功を収めている中で、Android端末はどうかというと、まったく奮わないようです。中島聡は、そもそも汎用タブレットという市場が存在しないからだと述べています。

私がAndroid端末を触った経験で得た理由は、ハード的な性能の問題ではなく、ユーザーインターフェースであるAndroidが感覚的に違和感がある、という一言に尽きます。それは言葉で説明するのが難いのですが、双方を触り較べてみれば、数十秒から数分でわかります。これは、どちらを買おうか店頭で迷っている人が、デモ機を触っている間に識別できる事なので、非常に致命的ではないかと思います。

日本のハードメーカーがAndroid端末を出す時は、ハード屋的な思考でスペックや搭載アプリを追求するのではなく、ハードとAndroid(OS)そのものの親和性を高め、Android部分の操作性のスムーズ感を高める努力をおもいっきりやるべきだと思われます。

ところでiPadの革新的なユーザーインターフェースの完成度が高いのはなぜか?それはボタンの場所や数から、OSの画面操作まで、あらゆるところへ「口」を出すジョブズの偏執的で一貫したポリシーが大きく影響しているのだと考えられます。「なんでも出来ます」の汎用思想ではなく、「俺の考えた通りにすればみんな幸せになれるんだよ」という独善的思想から生まれた事は間違いありません。日本メーカーの一般的な集団開発体制でキャッチアップできない事は確かです。

iPadを追撃するには、ネット端末かくあるべしというポリシーを持ったリーダーを決めて、その人が心底納得できる商品を開発するつもりで望まないと、iPadと競合する事は難しいでしょう。それを越える事ができれば、老人・子供をネットへつなげる世界市場へ参入する事は十分に可能ではないかと考える次第です。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2011/08/07 at 14:46

Categories: コンピュータ及び科学全般ネタ, 1.政治・経済   Tags:

大学院の価値

小幡績氏井上晃宏氏が大学院の存在価値について議論を行っています。最近、アゴラも少しずつ投稿者同士の議論が増えてきた感じです。アグレッシブかつスマートに議論をふっかける小幡績に注目しています。ところで大学院については、実は私も意見があるので以下に述べます。

中国にある私の業務アプリ・チームは私と現地採用の2人だけでしたが、昨年暮れから本格的に人員増強を開始して、いままでに3名を採用。うち2人は大学院卒と大学院在学のインターンです。この期間の経験から、学卒と院卒を比較して感じる大きな点は、専門教科の知識の理解度です。学卒は、専門教科と実務が直結している場合でも、かなりベーシックなところから再教育する必要があります。大学院(在学と卒を含む)の場合には、理論面で教える必要性を感じる事はほとんどありません。

わたしが中国でやっている事は、工場の生産性向上や中国特有のリスク低減の為のコンサルを主目的として、その為の道具としてERPや通関管理ソフトなどの導入を行っています。ですので、担当するコンサルの「知識」の深さは非常に重要です。

知識の応用(≠技術の応用)を職業とするあらゆる業種では、専門教科の教育レベルはより高い方が良いと断言できます。恐らく、工学・理学・化学・農学・海洋学など自然科学を実社会へ応用する分野では、同様の事が言えるのだと思います。

その一方で、自然科学でも実社会で利益向上に直接的に役立たない分野(たとえば蝶の研究)、人文などの非自然科学分野においては、「高度な教育や研究」は個人の道楽の延長線上にあり、就職のアドバンテージも皆無である事から、必要最小限で十分であろうと考えます。

判断が難しいは、臨床医療と弁護士と学校教師(小から高まで)でしょう。

臨床医療は、専門的に高度な診断を行う一部の医師には、大学院の修士あるいは博士課程でより専門的な教育と研究を行って、深い知識が要求されるべきだと感じますが、外来患者と直接対面する一般の意思は、学卒程度の知識に、専門的な臨床経験を上乗せするだけで十分ではないかと考えます。

学校教師はそもそも、非協力的な対象に対して知識を与えて理解させる事を目的する職業なので、「教科」の内容を高度な次元で理解している事だけでなく、対象である生徒・学生の心理や挙動、教育そのものについての最新の知識、深い理解がある事が望ましいと考えます。しかし、すべての公立学校の教師を高度な専門化にする事は非現実的な気がします。私学の場合には、院卒や博士をたくさん採用する事は経営判断に任せて良いと思いますが、公立学校の場合、管理職教師は少なくとも引率か博士レベルであるべきかと感じます。

短く結論を述べると、大学院は存在する価値はある。しかし定員については、各分野が持つ知識を売るマーケットの市場規模に応じて、大学院の定員の増減を行うべきかと考えます。増員して市場を膨らまそうという行政や大学による「根拠のない願望」によるPUSHではなく、市場の求めに応じで増員するPULLで対応するべきです。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - at 08:41

Categories: 1.政治・経済, 3.中国ネタ, 4.教育   Tags:

日本と中国のリーダー

池田信夫氏小幡績氏がアゴラにて、日本リーダーシップの欠如についての記事をアップしました。両者の意見は似ていながら、細部で微妙な違いを見せて、なかなか興味深い記事になっています。

ところで私は、日本と似て非なるお隣の中国との比較をしてみたいと思います。互いに似ていると言うと、双方の国民で怒り出す人が多いかもしれませんが、以下にいくつかの重要な共通点を見出す事ができると考えています。

1)多くの国民は政治(選挙)に興味が薄い。
2)多くの国民は民の問題を「お上」に丸投げして思考停止している。
3)政府が国民を管理しようという意識が非常に強い。
4)政府は国民が愚民である事を前提としている。
5)特定の国民を何時でも逮捕できる理由をつくれる法律になっている。

しかし、日本と中国を見た時に、リーダーシップの点で大きな違いがあります。池田氏と小幡が言うように、日本には政府にも企業にも、強いリーダーシップを発揮するトップが非常に稀です。お隣の中国は、その歴史の大半が強いリーダーの歴史と言えます。最近でも毛沢東や鄧小平など、強いリーダーシップを発揮して国を引っ張ってゆくトップが頻繁に現われます。鄧小平が1979年の暮れに改革開放をはじめてから、30年以上の長期に渡り、歴代の政権が基本的に一貫した政策(国家資本主義政策)をベースとした富国強兵政策をブレずに続けており、GDP世界2位という結果を出した事は特筆すべき事と言えます。

この違いは、池田氏が指摘しているように、民が優秀かそうでないかと大きな関係があるかと多いに関係があると言えるのではないでしょうか。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2011/08/05 at 21:38

Categories: 1.政治・経済, 3.中国ネタ   Tags:

プルトニウムは貴重な資産

地球上の化石燃料が有限であり、大深度の海底の油田まで掘り尽くすのに、数百年を待つ必要はないでしょう。天然ガスと石油を掘りつくし、石炭を掘りつくし、オイルサンドを使い尽くしたその時に日本の発電はどうするのか?日本の政府には、そういう遠い未来を見据えたエネルギー政策が必要です。

日本に最も適した再生可能エネルギーは水力発電です。そこいらじゅうにダムを作り、水力発電所を作りまくれば、かなりの電力供給は可能でしょうが、足りるとまでは言えません。太陽光や風力の発電は、日本の狭い領土で行う限り、未来永劫、主力にはなり得ません。ではどうするのか?

数百年の未来には核融合発電が実用化されているかもしれないが、永久に無理かもしれない。かなりの工学的イノベーションを必要とする核融合は、現時点で有望なエネルギー源とはいえません。ではどうするのか?

有望な原子力がもう一つあります。高速増殖炉は、核燃料としてプルトニウムを燃やしながら、平行して、発電に寄与しないウラン238からプルトニウムを作り出す事を繰り返すので、理屈の上からは数百年くらいは発電の燃料供給できると推測されます。

高速増殖炉は日本を含む何カ国かで実験炉まで成功させています。事故などにより閉鎖されたものがほとんどですが、その理由は、軽水炉と比較して経済的なデメリットが大きかったからと考えます。発電する事自体は、問題はありません。工学的な改善も十分に可能と思われます。地上の化石燃料が減少し、輸入する事自体が困難になるであろう数百年後の世界では、少々の事故リスクに目をつぶって原子力発電したいと考える時代が、非常に高い確率で訪れます。

貴重なプルトニウムは、その時の為に地層などへ、大事にしまっておくべきです。我々の遠い子孫の為に。

2 comments - What do you think?  Posted by bobby - 2011/08/04 at 18:47

Categories: 1.政治・経済, 2.科学技術   Tags:

中国最大の海上油田で原油流出事故か?

レコードチャイナのこちらの記事によれば、中国国営エネルギー企業・中国海洋石油(CNOOC)が渤海湾に所有する蓬莱19-3油田で事故が発生し、大量の原油が海に流出している可能性があるとの事です。関係者である中国政府も、中国海洋石油(CNOOC)も、共同事業に携わる米総合石油エネルギー企業のコノコフィリップスも、情報を隠しているようです。

こういう時こそ、グーグルが周辺海域の衛星写真を公開して、大規模な原油流出(衛星写真なら見れば分かる)の有無を知らせてほしいものです。

1 comment - What do you think?  Posted by bobby - 2011/08/03 at 18:00

Categories: コンピュータ及び科学全般ネタ, 1.政治・経済, 3.中国ネタ   Tags:

太陽光発電の限界を知るべし

日本のマスコミやネット論壇の一部では、再生可能エネルギーの主力として、太陽光発電が非常に期待されているようです。水力発電はダムという大規模環境破壊を起こし、風力発電は低周波という健康被害を与えます。地熱発電も潮力発電も、局所的な自然エネルギーを利用する以上、環境破壊が起きない筈はありません。そこへ行くと太陽光発電は、天から降ってくる光を太陽電池にあてるだけなので、高周波を撒き散らしたり、積極的な環境被害を起こす可能性はかなり低いと言えます。しかし、かくも理想的な再生可能エネルギー源ですが、太陽電池には根本的な問題があります。

太陽電池は光子を電気に変換する光起電力効果というものを利用して発電します。そもそも地上に到達する太陽光の単位面積当たりのエネルギー量は、発電燃料として考えた場合に、それほど大きくありません。エネルギー保存則により、投入した以上のエネルギーを得る事はできませんから、太陽光発電は、どれだけ技術革新を起こして、どれだけ変換効率を高めようと、理論的に100%の壁を越える事は不可能であり、得られるエネルギー密度は極めて低いのです。

単位面積あたりの太陽光の理想的なエネルギー量は、こちらの計算によれば1365W/m2になります。どんな新しい理論が生まれようと、どんな技術革新が起きようと、この入力エネルギー(理想値)以上の発電を行う事は不可能なのです。

そしてこちらの記事によれば、太陽電池用の量産品で、変換効率の最も高い結晶シリコン型(現在は25%)が、約40年後の2050年でもせいぜい40%止まりとの予測です。

雨や曇りや雪の多い日本の気候、平地の少ない国土、そして運営する人間の高い人件費を考えると、日本の将来のエネルギーを太陽電池に頼ろうとする事がいかに馬鹿げた事であるかは明白になります。

但し、日本上空の静止軌道(つまり宇宙)あたりに、広大な太陽光発電プラントをつくろうというのであれば、話はまた違ってくるのですけどね。宇宙は広いし、24時間発電ができるし、雨も曇りもないし、単位面積あたりのエネルギー量も地上よりは大きいでしょう。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - at 16:51

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闇金を減らすには

中小企業の経営者が駆け込み寺的に、サラ金を利用していたと聞いています。銀行からでは間に合わないとか、担保も鼻血も出ないので銀行が相手にしてくれないとか。ちょっと待ってよ。黒字だが経営が悪くてキャッシュがショートしたんならまだしも、銀行が相手にしてくれないほど経営が悪化しているときに、他人からお金を借りるのは、そもそも経営者として無責任すぎるんじゃないでしょうか。

私のこれまでの経験でも、月末に従業員の給料の支払いのお金を工面するのに苦労した事はあるが、そのお金を他人から借りようと考えた事はありません。だってそういう経営状態というのは、企業収入が非常に不安定な時でしょう。返せる可能性が十分に無くて、他人からお金を借りるのは、それは詐欺の確信犯ですよ。

そもそもお金に困った中小企業の経営者が、サラ金の総量規制で闇金に走るのは、経営者に経営の基礎知識が足りないからだと思います。バランスシートが債務超過してしまうか、それに近い状態になったら、資金繰りを考えるより、会社を畳む事を考えましょう。きれいに畳めば経営者としての社会的な傷も付かないし、何より大きな借金を背負わなくて済むので、多くの場合に再チャレンジも容易です。

重ねて言いますが、経営が長期的に悪化して、従業員の給料支払のお金の工面に苦労するようになったら、借金する前に、一旦は会社を畳む事を考えましょう。中小企業が闇金に走るのを減らす最も効果的は手段は、テレビの政府広報とかで、全国の中小企業の経営者へ周知徹底する事です。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - at 02:30

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事故った新幹線を現場へ埋めた件

みなさんご存知と思いますが、中国で新幹線が衝突事故を起こし、39人が亡くなるという大事故が起こりました。この事故では、現在の中国を表すいかにも特徴的な政治的状況が発生しました。

1)事故の翌朝に、追突した側の先頭車両(運転席がある)が現場に埋められました。
2)それを国営テレビが全国へ放送してしまいました。

3)その映像を見て、事故そのものを上回るほどの大騒ぎがネット上に発生しました。

4)関係部署のトップの役人が数人、更迭されました。

1は、公務員が大失態を起こした時の典型的な「脊髄反射的処置」と考えられます。国営鉄道は、これまでずっと、このようにして「臭いものに蓋」をして、責任をうやむやにしてきたのでしょう。

2は、社会に不安を与える典型例であり、政府としては、本来は流れてはいけない「映像」だったはずですが、北京政府が進めている緩やかな段階的民主化政策によって、セキュリティーレベルのガードが下がっいた為に、検閲を通ってしまったのでしょう。

3は、現在の中国の民意をネットが生み出している典型例といえます。政府はネットを検閲していますし、事故に関するブログなどは削除・閉鎖されてしまったようですが、個々人のコメントや、掲示板などでの発言は依然と続いているようであり、それら全体を政府が取り締まる事は、「戒厳令」でも発しないかぎり不可能なところまで中国のネットは来ている事を物語っています。また、「戒厳令」=「政府の治安政策の大失態」となり、政府トップは失脚リスクが極めて高くなりますので、昔の天安門事件並みの騒動が継続的に起きない限り、そういう事態にはなりえないと断言します。

今後の進展の予測ですが、新幹線を運営する企業のトップや、関連する国営企業の業界トップを逮捕して悪党として「晒し者」にして、ネット民意が落ち着いたところで幕引きとなるのではないでしょうか。

あと、事故については、新幹線の全国化を企画した人は、最初からある程度は「折り込み済み」だったと思います。オペレーションを行うノウハウ費用を節約して、多少の犠牲は教育費として折り込み、独自のノウハウを蓄積するのは、宇宙ロケットで既に実践済みではないでしょうか。想定外だったのは、こんなに早く大事故が起こった事と、ネットによって問題が深刻化した事でしょう。

これを教訓として、中国で現役世代の政府高官や国営企業の経営陣は、ネット世論を前提とした「問題対処」方法を学ぶべきでかと考えます。

2 comments - What do you think?  Posted by bobby - 2011/08/02 at 12:19

Categories: 1.政治・経済, 3.中国ネタ   Tags:

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