Archive for February, 2010

内部留保は賃金でなく国内投資へ回せ

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経済101のRion氏が、すくらむのトヨタもキヤノンも内部留保を使うが雇用には使えない? -10年で2倍増の内部留保こそ“埋蔵金”を批判して、余剰資金は成長産業へと提案されています。この記事の中で、「日本企業が不必要に資金を保有しているとしてこれをどう使うのが望ましいだろうか。もし企業の雇用・賃上げに使えば、不景気に関わらず利益を出している好調な企業にいる社員やそこで運良く採用された人は喜ぶだろう。しかし、それが社会全体からみて効率的な活用方法だとは思えない。労働者を助けるというなら、失業者や不調な企業の従業員が先だろう」の部分について、小倉弁護士が「かくも痛い提案」をされているので、氏の記事を批判してみたいと思います。

氏の記事を要約すると、「内部留保を賃金という形で従業員へ移転すれば、家計を通して内需を潤して、新しい雇用を生み出すきっかけに成り得る」という事だと思われます。(要約が間違っていたらご指摘ください)

さて、労働者がもらう主要な賃金を大きく分けると、月次でもらう給与(基本給+残業費+手当等)と、年1-2回のボーナスになります。まずは内部留保(以降は利益余剰金という言葉を使用します)を給与アップの原資にした場合について論じます。

給与は毎月、継続して発生する固定経費といえます。年に1度だけ計上される可能性がある利益余剰金を原資に、固定費である給与アップを行う事は、経営者として非常識と非難されて当然の行為と言えます。

なぜ非常識なのか。会社を経営した事がある人にとってはあたりまえすぎる事ですが、毎月発生する(給与を含む)経費は、月次の損益計算書が長期的に負担可能な範囲内で経費予算をつくります。「利益余剰金で給与アップする」と、経費が月次損益で負担可能な経費総額レベルを上回り、毎月の月次損益が連続して「赤字」になる可能性があります。赤字にならないまでも月次損益の利益が圧縮されます。そのような上場企業は、株式市場から嫌われて、間違いなく株価が低下し、銀行からは貸付金の早期返却を求められ、株主総会では非難轟々、経営者の末路は明白です。

「利益余剰金を給与アップへ回す」事には、他にも経営上の問題があります。給与は一度アップさせると、労働者の気持ちの中では既得権となり、アップ分を年度末でリセットする事が容易ではありません。減給は、法律的な問題だけでなく、労働者のモチベーションを低下させて、経営上のいろいろな問題を発生させますので、あとから給与を下げる事を前提とした給与アップは、経営的には下策中の下策といえます。

次に利益余剰金をボーナスの原資にした場合について論じます。利益余剰金を「ボーナス増額分」として、労働者のモチベーションが利益増大に大きく貢献する職種(経営、研究・開発、マーケティング・営業など)へ分配する事は、経営者にとって正しい選択だと考えられます。弊社でもその手段を取り入れていますし、既に実行している企業は既に多くあると思われます。しかし一時金としてのボーナスは、ごく短期的な経済効果しかなく、Rion氏が指摘するように限られた企業の労働者だけが対象となります。ゆえに、景気を(継続的に)良くしたり、ボーナス需要が新しい雇用を生む実質的な効果があるとは考えにくいと言えます。過去の例として、2008年のリーマンショックまで、大手輸出メーカーは円安特需でたくさんの利益を出し、社員の給料アップ、ボーナスアップがあったと思われます。しかし、この時期の国内景気は良かったでしょうか?我々はこの時期を、「失われた20年」と呼んでいるのではなかったでしょうか。小倉氏の提案は過去の歴によって、すでに否定的な結論が出ていると言えます。

最後に、Rion氏とも小倉氏とも違う、私なりの利益余剰金(の中の現金残高)の具体的な使い方を2つ提案します。(Rion氏の考え方と、基本的な方向性は同じかもしれません)

私の持論は、日本の経済成長が止まった理由は、製造業のグローバル化による国内成長余白の縮小です。国内で一般消費者が購入する製品の工場(生産ライン)を日本へ戻す事で、国内の成長余白を生み出す事ができると考えます。また、海外から戻す生産ラインは、既存の工場へ戻すのではなく、東北や北海道あたりの未開発の農村エリアに新設した工業区の中へ工場建設するようにします。さすれば、国内で労働者の新規雇用は間違いなく増大します。

上記で国内製造によるコストアップを売価アップへ結びつける方法として、部品から人件費まで、すべて国内調達された製品に「内需振興支援シール」でも貼りつけて、マスコミを使ってプロモーションし愛国心(のようなもの)を喚起すれば、2-3割高くても商品者に受け入れられ、継続して商売になる可能性があります。総務省や経済産業省や財務省が強力して、「内需振興支援シール」や「法人税免税特区」などのターゲット政策で業界を支援する事が可能です。(このような非関税障壁的行為は嫌いですが、利益余剰金を国内成長と雇用促進に用いるという点で、ある程度効果があり、なおかつ投資対便益を定量的に補足し易い方法であると考えます)

もう一つの提案は、大手企業(製造メーカーや商社)が、利益余剰金で、高い技術を持つ国内の中小企業零細を積極的にM&Aする事です。この時、買収した中小企業を本体内に完全に取り込むのではなく、もとの企業の実体を残したままで増資や自社製品への組み込みを行い、株式市場へ上場できるまで成長させた後に、MBOで経営者へ買取らせるか、外資へ売る事で利益を出します。国内中小零細企業の成長を促進させる事は、実体経済の成長と新規雇用を生み出す事は間違いありません。


Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2010/02/23 at 13:21

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インタゲは製造業空洞化に有効か

日本の経済を成長させる手段として、インフレターゲット(インタゲ)政策を掲げる方がいます。wikiを見ると、「通貨量を意図的に増加させて緩やかなインフレーションを起こして、経済の安定的成長を図る政策である」とあり、更に「予想インフレ率を上昇させれば実質利子が低下したり、通貨が下落して輸出が増えたりするので、投資や消費が増え需要不足が解消される」とあります。

これに対する批判は「インフレーションを実現する具体的な政策手段がない」や「物価を目標とした金融緩和がむしろ資産価格のインフレーション(バブル景気)を伴う可能性があること」があります。また、実際にインフレが発生した場合に、それが制御不能になる事を危惧する人もいるようです。

ところで上記の議論を見ると、大事な視点が欠けているのではないかと感じます。仮に人為的インフレに成功した場合に、製造業における成長は、生産能力の限界までです。ところが日本は長期に渡り、国内工場を縮小させる一方で、アジアを主とする海外工場へ設備投資を行い、生産力増強を図ってきました。インタゲで円安になり、世界中で日本製品が売れると、実際に経済成長するのは工場のあるアジアの国々です。

サブプライムローン問題が起きる以前、輸出メーカーは大きな輸出利益をあげていましたが、それで日本は経済成長したでしょうか?否です。中国やベトナムは経済成長しました。国内大手メーカーと商社の給料は上がりました。でも、大半の国内中小零細企業は置き去りにされました。インタゲで成長するのは、国内ではなくアジア諸国だという事です。

さて、国内メーカーの空洞化は本当に起きているのでしょうか。深圳・東莞へ工場進出している日系工場のお客様の状況を見ると、国内の空洞化は明らかです。今や日本国内で消費される製品の多くが中国製です。日本の工場を閉鎖するという話しも聞こえてきます。そのような空洞化を定量的に示す事ができないかと考え、下記の2つの図と表をネットの海から探してきました。

最初は日本からの対中投資の件数と金額の図です。表中から投資額をざっと読み取ってみると、1996年から2007年までに500億ドル以上のお金が投資された事がわかりました。この500億ドルが国内で設備投資に廻されていれば、国内の製造能力を継続的に増大させ、輸出が大幅減少する2008年までに、日本は大きく経済成長したと思われます。そのお金で、日本のかわりに中国で、雇用拡大と経済成長が実現しました。(「日本・世界の対中投資の推移」から参照させて頂きました)


次に、対中投資した企業の内訳について見てみましょう。下記の表は2003年のものですが、製造業が2093社と非常に多く、そのうち電気・電子機器と化学・薬品と機械と自動車で製造業の70%弱を占めています。これらは相互に関連のある可能性が非常に高いと思われる業界です。非製造業では、上位8項目(情報サービス業を除く)は、中国現地の日系製造業をサポート(材料調達・輸出入運輸・保税倉庫などのサービス提供)している業界と思われます。(この図は「日本の対中投資」から参照させて頂きました)

上記表は対中投資だけですが、タイやインドネシアへも古くから工場投資を行っていますし、最近はベトナムへの工場投資も盛んです。これらアジア工場の生産能力増強は、日本国内の実体経済の成長余白が長期に渡り拡張されなかった事を示していると考えます。

このような状況で、政府がインタゲを行ったとした場合に、仮に人為的インフレが成功したとして、実体経済において、「どの業界」の「どんな企業」が国内で成長余白を伸ばせるのか、はなはだ疑問と言わざるを得ません。

最後に、統計資料を作成している財務省にお願いがあります。製造業の空洞化の状況を調べるにあたり、設備投資金額を国内投資と海外投資に分けた表と、輸出金額に占める国内製造分と海外製造分を分けた表を探したのですが、残念ながら見つかりませんでした。これがあれば、空洞化の状況分析が容易になると考えます。

また海外工場で製造した製品を日本へ輸入せずに消費国へ直送し、本社から消費国側へ売上請求を行って入るケースが、現在の海外生産では非常に増大していると考えられます。このような実体を補足できる統計資料があると、空洞化の全貌をより明確に分析できるものと考えます。

本記事を読まれている財務省の方がおられれば、統計資料の作成部門へ、ぜひともそういう資料作成をお願い頂ければ幸いです。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2010/02/20 at 21:50

Categories: 1.政治・経済, 3.中国ネタ   Tags:

電子出版が中間搾取されない方法

中小零細出版社が多い出版業界は、物流を制した共同販売会社や取次が、永く中間搾取を行ってきました。再販制度は、いってみればこの中間搾取層を保護する為にあるようなものです。そのために、著者が受け取る印税は10%かそれ以下と僅かであり、本の返品率は40%にもなるそうです。出版業界の構造は、こちらを参照ください。(図1図2

出版社というのは大小あわせてたくさんの会社があり、ひとつの出版社が過去から現在に渡り、累積でたくさんの書籍を出版しているので、現在流通しているものだけでもかなりの点数にのぼります。末端の書店は、ひとつひとつの出版社から直に注文するのは困難なので、中間で問屋としての機能を持つ会社が必要だったのでしょう。

さて、書籍が電子化するとどうなるでしょうか。まず物理的な印刷が不要になり、したがって物理的な在庫や、物理的な物流が不要になります。これで、中間在庫機能としての問屋は不要になります。池田信夫氏は、電子出版の経済学の中で、「このように仲介機関を「中抜き」してユーザーがネットワークをコントロールするend-to-endの構造は、インターネットの誕生以来のものだが、その構造変化が出版の世界にも及ぶわけだ。」と述べています。

しかし別の問題もあります。書籍が電子化されても、出版社は多数ありますので、ネット販売業者は、どの書籍がどの会社から出ているのかを調べるだけでも大変です。出版社とネット販売業者の間に、「電子書籍データベース機能」があれば、出版社により新規登録された新書が、自動的にネット販売画面に表示される、というような事も可能になります。これは、双方の利便性を高めます。

但し、このデータベース機能を運用する組織に、出版社との決済機能を付加するのには絶対に反対です。これをすると、「物流を制した」のと同じ現象が生じて、出版社とネット販売業者よりも政治的に強い権力を持つ組織になってしまう可能性が高いのは、いまの音楽業界を見れば明白です。

書籍データベース機能は、出版社と販売業者が廉価の月額サービス料を支払う事で運営する独立したネット企業をつくり、ネット販売業者は販売した電子書籍の代金を出版社へ直接に支払う仕組みとするべきです。

しかし、ネット販売業者がどれだけの電子書籍を販売したか、出版社と販売業者の間で「信頼」だけで商売を行うのは合理的とはいえません。ネット販売業者は、販売が確定した書籍情報を、ネット販売のシステムから外部の「販売情報データベース」へ自動的に吐き出すしくみを組み込み、出版社は、どのネット販売業者へいくらの請求書を出すかを容易に確定できるようすれば、当事者間の直接取引が容易になります。

販売管理データベース機能は、出版社と販売業者が廉価の月額サービス料を支払う事で運営する独立したネット企業をつくり、出版社がネット販売業者へ、どの書籍が何月に何冊販売されたかの明細情報を入手して、販売業者へ直に請求できる仕組みが良いかと思います。。

もぐりのネット販売業者が、違法に電子書籍の販売を行わないように、行政は電子書籍のダウンロード販売を「届出制」にして業者が把握できるようにし、ネット販売業者は「届出番号」をネット販売画面上に明示する義務を負わせると共に、業者情報を開示して、販売管理データベース企業と出版社が、それらの販売業者が登録されている事を確認できるようにすると良いのではないでしょうか。

もしもぐりのネット販売業者がいて、どこの「販売管理データベース」にも接続していない場合には、行政による立入検査などの行政監査が実施できるようにすれば、違法販売の発見と取締が可能になるかと思われます。

このようにして、書籍データベースと、販売情報データベースを運営する独立した会社があれば、日本における電子書籍のネット販売は、アマゾンのようなオールイン型独占企業ではなく、多くのプレーヤーが競争する健全な市場として発展できるのではないでしょうか。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2010/02/16 at 18:31

Categories: コンピュータ及び科学全般ネタ, 1.政治・経済   Tags:

凋落するマイクロソフトIE

私のブログサイトのアクセス分析は、「なかの人」と「Awstats」を利用しています。Awstatsにはブラウザの種類を分析する機能があります。さっきAwstatsで読者が使うブラウザの種類を見たら、MS IEはなんと52%弱になっていました。約半分です。数年前には、たしか70-80%くらいあったような。残りのユーザーの3割以上が、Firefox(PC)と不明(日本の携帯電話)とSafari(Mac)で私のブログを読んでいるようです。マイクロソフトの市場占有パワーも、GoogleとAppleによって、だんだん先が見えてきたようです。

3 comments - What do you think?  Posted by bobby - at 01:50

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政府デフレ陰謀論

これはトンデモ系の架空話しなのでマジレスお断りします。冗談と笑って読める方だけよみ進んで下さい。楽しいコメントは大歓迎です。

池田信夫氏が昨年8月、ニューズウィークに「国債バブル」はいつ崩壊するかという記事を投稿されました。その記事を要約すると;

1)日本の長期金利(10年物国債)は1.4%前後と低い。
2)金利が低すぎるということは国債の価格が高すぎるということだ。
3)この現象は「国債バブル」と呼ばれてきた。
4)10年以上も国債バブルが弾けなかったのは、国民が日本政府を信用したからだ。

と国債バブルが長期にわたり弾けなかった理由を推測しました。その上で、バブルが弾ける下記のシナリオを想定しました。

1)通貨を増発してインフレを起す。
2)14%の高インフレで、政府債務は実質的に減額する。
3)しかしインフレは国債の価値を減じるので、国債が他の投資へ移る。
4)皆が売り急げば暴落が始まり国債バブルが弾ける。

上記の3で考えられるシナリオは、保有率が少ない外国人投資家が、インフレによる資産目減りに嫌気して国債を売り始める。短期で値が下がりだすと、日本の銀行もあわてて売り始める。日本の銀行は利益を追求する私企業ですから、国債を最後まで保有する義務はありません。日本の銀行が本格的に売り急ぎ出すと、市場価格はどんどん下落して、一気に国債バブル崩壊が実現する、という流れです。

このように考えると、日本がインフレになる事、高金利になる事は、日本政府(特に財務省と日銀)にとって極めて都合が悪い。日本の国債発行残高が十分に低くなるまでは、この2つはいかなる犠牲を払っても阻止しなければならない。そうすると経済成長はインフレを呼び、金利を上昇させるのでご法度となります。

なるほど、日銀が頑としてインフレターゲットを拒否する理由が理解できました。平成の変人といわれた小泉氏の政権以外、まともな経済成長を論ずる首相や閣僚が皆無であった事も頷けます。

ゆえに、いかなる人が首相の座につき、どの政党が政権についても、歴代の財務事務次官から脅されて、実効ある経済振興政策を取る事ができなかったのではないでしょうか。

もちろん、民主党の鳩山首相がまともな経済政策を示さないのも、民主党の重鎮であった藤井氏がもと大蔵官僚であり、鳩山氏にこの問題を予め話していたからだと思われます。

政治家も官僚も「はじめに国家ありき」ですから、政府を維持する為には、国民を犠牲にする事を厭わないという酷い話しです。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - at 00:45

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80年代から減少し始めた経済成長の余白

香港に長く駐在している(あるいは80-90年代に駐在していた)人は記憶をたどって頂けないでしょうか。80年代に、香港にかなり沢山あった工場(日系を含む)が、深圳へ移転を始めました。キヤノンやエプソン等の大手弱電メーカーの大きな工場が中国内で建設されました。繊維産業は、とっくに海外の現地企業へ外注されていました。2000年代になると、トヨタやホンダのような自動車メーカーが本格的な工場を立ち上げました。

これらの大手メーカーは、無数の下請け工場を日本から連れてきました。気がつくと、衣食住のあらゆる範囲に渡って、国内で販売されている商品の多くが中国などアジアで製造されるようになりました。

さて、この状況は何を意味しているのでしょうか。そうです、国内の工場労働者の職場がどんどん縮小したのです。いくら円安になり、いくら製品の輸出が伸びても、国内の労働者の仕事は少ししか増えません。輸出メーカーの日本本社は、いわば「貿易商社」のように利鞘を稼ぐだけのようです。

そのようにして大手メーカーが輸出で稼いでも、その利益は直下のグループ企業の給与を高めるだけで、純国内産業への波及効果は極めて僅かです。こうして日本が国内で経済成長する余白が80年代からどんどん失われ、いまやいくら財政出動しても、円安になっても、国内の景気が良くなる事は無いと思われます。

インフレターゲット(インタゲ)により人為的なインフレを起こせば、日本は経済成長できると主張する方がおられますが、成長余白の失われた日本でそれを行って、何がどう成長するのか、私には極めて疑問です。万一、インタゲが成功したとして、物価は上昇するが、庶民の収入は増えず、不動産バブルが発生するか、あるいはスタグフレーションのようなものが起きるか、いずれにせよ今より更に暮らしにくくなるように思われてなりません。

思うに、インフレとは成長の結果であって、その逆ではりません。成長余白の無い日本にインフレを起こすには、まず経済成長させる事を考えるできではないでしょうか。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2010/02/15 at 17:39

Categories: 1.政治・経済   Tags:

はてな村から海賊党を立ち上げよう

eml200さんが、はてな村で政治団体をつくる事を提案されています。要旨は、

1)一人1万円づつ年会費を出し合って、政治団体を設立したらどうだろうか。10万人会員を集めることができれば、年10億円の収入になる。
2)はてな村が望む政策を実施してくれそうな代議士に献金すればいいのではないか。
3)実際に政治に参加すれば、はてなーが感じる閉塞感も少しは薄らぐとは思う。

この記事は非常に興味深い内容を含んでいると感じます。日常的にネットを利用している2ちゃんやはてなユーザーは、たとえば下記のような事に「不満」を感じている方が多いかもしれません。

1)YouTubeにアップロードしたテレビや映画が、著作権の問題で削除される。
2)音楽ファイルをWinnyで交換するのは違法だと言われた。
3)音楽ファイルの無料ダウンロードサイトが、著作権の問題で閉鎖された。
4)ヤフーで買ったiPhoneをドコモで使いたいが、ロックが掛かっていて使えない。
5)デジタル放送の録画に複製の回数制限がある。

不満をあげればキリがないかもしれません。こういう問題は、ネットに親しんでいるユーザーには不満でも、著作権団体や政治家によっていろんなルールが決められてしまうので、現状ではどうしようもありません。

しかし、政治家や著作権団体に対抗する手段はあります。そうです、この記事で提案されたように、はてなや2ちゃんのユーザーが集まり、お金を出しあって、自分たちの不満を解消するための政治ロビー団体をつくるのです。そして、自分たちの「主張」に耳を傾け、賛同してくれる政治家に対して献金するのです。

そうする事により、著作権団体、人権団体、既得権を守ろうとする政治家や企業などに対するカウンターパーティーとして活動する事ができます。

昨年夏の衆議院選挙のような機会には、政党のマニュフェストに「主張」を盛り込んでもらえる可能性があります。

資金がものすごく沢山集まった場合には、現在の自民党の若手のように、離党したいが政治資金がない政治家をたくさん集めて、どこかの国の「海賊党」のように新党結成も可能かもしれません。まあ、海賊党では政治家が乗らないかもしれませんが...(笑

2 comments - What do you think?  Posted by bobby - 2010/02/14 at 11:23

Categories: コンピュータ及び科学全般ネタ, 1.政治・経済   Tags:

アルカイダとスタンドアローン・コンプレックスの類似性

攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG(2004年)は、ネット経由で脳に感染する電脳ウイルスにより、組織的な指示系統を持たずに、次々に湧いで出てくるテロリスト達を扱っています。これはアメリカ同時多発テロ事件(2001年)を引き起こしたアルカイダと似ているところがあります。

wikiによれば、アメリカ同時多発テロ事件を起こしたアルカイダという統一した指揮系統の組織が存在するかは疑わしく、小さな組織が個々に活動していると言われているそうです。

スタンドアローン・コンプレックスとの類似性で考えると、電脳ウイルスとはウサーマ・ビン=ラーディンが放送やビデオテープで発する言葉の中に含まれています。彼の言葉は、さまざまなルートで、いろいろな人の耳に届きます。彼の言葉を聞いた者の中で、ある特定の者の脳に影響を与えて、テロを実行します。

このような状況では、ウサーマ・ビン=ラーディンとテロ実行者との間に、特定の指揮系統や通信がある訳ではないので、末端のテロ組織をいくら追跡しても、ルートとなるウサーマ・ビン=ラーディンへ到達する事はできませんし、たとえ捕獲できたとしても、個々のテロに関する計画や指揮を行った証拠を示すのは困難でしょう。

ところでアルカイダが世に知られたのは、スタンドアローン・コンプレックスが発表される何年も前の事です。これは、攻殻S.A.C.が現実世界のアルカイダからインスパイアされたのか、それともこの類似性は偶然の一致なのでしょうか。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2010/02/13 at 17:16

Categories: 1.政治・経済   Tags:

開業医の収入を維持したまま外来患者を減らす方法

原口総務大臣は今日のTwitterで、「ネットゆりかご、遠隔医療相談による健康見守り。みんなで励ましあって健康増進という遠野市の取り組みを見させていただきました。日本橋の先生とネットでつないでの試みです。永続的支援が出来るようにお願いをしました」と遠隔医療について述べています。

遠隔医療は、過疎地の医師不足を解消する他に、都市部の病院の外来患者を減らす手段にも活用できる可能性を思いつきました。

ミクシーの「mixi総合医療センター」コミュ(会員でないと見れません)で、コミュのメンバーである医者(と思われる人)に、医療相談をお願いする人が多いのをみなさんご存知でしょうか。

病気かもしれない。いまの治療が正しいのか。病院へ行った方が良いのか。そういった不安や疑問がネットによるコミュニケーションで解消できれば、安心する為に来院する外来患者は、かなり減るのではないでしょうか。患者数の少ない開業医がネット診療を行えば、収益の確保にもつながるかと思います。更に医師間でも、専門医が開業医に対してネットによるコンサルを保健医療の枠内で行えるようになれば、一般診療のレベルアップにもつながる可能性があります。

また、ネットで診療し、処方した薬を医者専用の医薬品ウェブショップ(*1)経由で患者へ送れば、薬がほしい為に来院する患者も減らす事ができます。

ネット(メールやskype)での診療行為が保険医療に組み込まれれば、医者不足と病院の外来を減らす2つの効果が同時に得られる可能性があります。原口総務大臣と長妻厚生労働大臣のコンビで、早急に実現して頂きたと思います。

*1:厚生労働相が医者専用のウェブショップを認可して、処方箋の必要な薬の販売ができるようにする事が前提です。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - at 14:05

Categories: 1.政治・経済, 健康   Tags:

出版会社のサバイバル戦略

池田信夫氏が、これからは直接売文業の時代だと述べています。「これは従来の出版社にとっては災難だが、読者と著者とベンチャー企業にとってはいいニュースである」との事です。私も最初は同じ事を考えました。しかし、迅速な決断を行う事ができれば、既存の出版社が生き残る道も残されているようです。

アマゾンのように、オールインワン(出版権を取得し、ウェブで直販し、専用読書端末まで提供)でやろうとすると、行政に頼り、規制の壁を張り巡らせて著作権鎖国でも知ない限り、日本の出版業界が束になってもアマゾンやアップルには敵わないでしょう。

しかし日本の出版社には別の道も(今はまだ)残されています。専用読書端末(リーダー)という「囲い込み戦略」に走らず、欧米と互換性のある業界標準の文書フォーマット(たとえばPDF)を定め、ハードはハードメーカーに任せるのです。その上で、個々の出版社が電子出版部門を拡張して、集英社や講談社のような大手は自社販売サイトを、中小出版社は楽天のような既存のウェブモールのインフラを利用して消費者とのインターフェイスを取るようにすれば、既存の出版社が生き残る道は残されていると思われます。

但し、現在の放送業界のように、業界全体が既得権の維持に奔走して、ネットへの進出に後ろ向きの姿勢を続ける場合には、池田氏の指摘するように、自費出版とベンチャー企業に侵食されて、既存の出版社が衰退する事は間違いないでしょう

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - at 09:07

Categories: コンピュータ及び科学全般ネタ, 1.政治・経済   Tags:

頑張れ、NECスパコン

こちらの記事によれば、NECは独自スパコンの開発を継続するそうです。昨年暮頃に政府の補助金で世界一のスパコンを、という話しが話題にのぼったときには、こちらのようにかなり批判しました。しかし、企業独自の判断で開発を続けるという事であれば、心の底から「頑張れ!」と応援したくなります。

スカラーCPUによる超並列全盛の時代ですが、世の中には常に、ニッチ市場というものがあります。世界中でNECしかベクトル型スパコンを生産しなくなれば、ベクトル型の利点が生きている限り、NECが生き残る市場は残されているでしょう。べつに世界一にならなくても、ニッチ市場で生き残ってゆけば良いのです。それに、ある日突然、おおきなブレークスルーがあって、ベクトル型CPUにスポットライトが当たる日が来るかもしれませんね。

スパコンを開発している事業部のみなさん、コスト・パフォーマンスの優れた、NECらしいスパコンを目指して頑張ってください。

2 comments - What do you think?  Posted by bobby - 2010/02/10 at 22:58

Categories: 1.政治・経済   Tags:

郵政の固定費削減はアウトソースが効率的

J-CASTでは、亀井担当相が斉藤社長に、22万非正規社員の「正社員化」を提言と報道しています。亀井担当相は、自分の政治支援団体の社員を一気に増大させようとしているのか、といううがった見方はさておき、「素案」に触れた記者会見で、

「日本郵政グループの社員の雇用状況について、非正規社員の比率が高く、給与水準が低いこと等が、社員のモチベーションや安定的なサービス提供の面で問題となっているとの指摘が聞かれる。こうした状況を放置することは、『政府の国民に対する責務』を果たす業務を担う『公益性の高い民間企業』のあり方として一考の余地があることから、日本郵政グループに対して、状況の把握と改善に早急に取り組み、安定した雇用環境の中で社員が適切に業務を遂行し得る環境をつくることを求める」

と述べているようです。しかし考えてみれば、モチベーションの低い社員を22万人も解雇し難い正社員化するよりも、それらの方々を一旦解雇して、仕事自体を本物の民間企業へアウトソースし、そちらの企業で解雇したもと社員を使ってもらった方が、郵政の固定費削減には効果的であるように思われます。

郵便配達に関して言うと、特に山間部などの田舎では、民間の宅配業者と契約している地元の商店と、郵便局が二重に配達機能を持つ事は、仕事の少ない田舎では経済効率が良いとはいえません。郵便局が郵便の配達を民間の企業側へ委託できるようにする方が、双方にとって経済効率が増して良いように思えます。

2 comments - What do you think?  Posted by bobby - 2010/02/08 at 23:23

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香港★企業★日記

表題の日記を実名ではじめました。私のブログをRSSリーダー等でご覧頂いている方へアナウンスさせて頂きます。

記事の内容は、香港や中国でビジネスをしたい、困っている方を対象として、私の知識や経験をもとに書いてゆきます。どちらかというとカタい内容ですが、我々の会社でいろいろ実験的におこなっている社内ベンチャー的な内容についても書いてゆきたいと思います。

興味とお時間のある方は、ぜひ愛読ください。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - at 19:58

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国家権力はTwitterを恐れるか

以前に、スタンドアローン・コンプレックスについて書いた事がありました。社会とコンピュータ・ネットワークの類似性についての考察です。この記事は何故か、私の毎月アクセス数でオールタイムベストの一つとなっています。

最近、この記事にコメントをくれた方がおり、返事を書くために、ひさしぶりに自分の記事を読み返してみて、ある事に気がつきました。最近はやりのTwitterが、記事中のナップスター型P2Pコミュニケーションに似ていると思ったのです。

Twitterはシステム上はサーバーがありますが、Twitterで発する「つぶやき」は、それを購読している人のタイムライン上に表示され、それらの「つぶやき」全体は、掲示板やブログのコメント欄のように、議論の外部の人が容易に閲覧できる形式では集約されません。ある人のTwitterホームを見ても、その人が発した言葉とフォローした内容はあるが、その人が見た「つぶやき」を集約して見る事はできないのです。

ネット上の議論でありながら、タイムラインを共有する人達だけが議論の全体像を共有できるコミュニケーション手段というのは、行政にとってかなり脅威になり得ると感じました。

たとえば検察は朝日新聞のような主体のはっきりしたメディアに対しては、出頭命令を出して圧力をかける等を容易に行えます。しかし、上杉氏がTwitterで抗議を発し、そのタイムライン上で検察批判が盛り上がって、そこから一つの世論が形成された場合に、検察はもとになったTwitter上の議論のトレースが容易ではなく、海外にあるTwitterサーバーの閉鎖も容易にはできません。できる事は、中国政府のように、Twitterサーバーとクライアント側の通信ポートを、プロバイダー側で遮断する事くらいです。2ちゃんやブロゴス等の政治経済の批判記事が集まるブログも、サービス提供している企業を何らかの法律違反で業務停止すれば、ネット言論の制御は不可能ではありません。

しかしそういった方法も、もしTwitter式コミュニケーションが、完全にサーバー無しで動作するようになれば、どんな国の政府も、Twitter上での世論形成に、昔からの行政的圧力のかたちで影響を及ぼす事が難しくなるでしょう。そう考えれば、中国政府がTwitterを恐れる理由が良くわかります。

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ネットカフェ難民は経済難民か

朝日新聞が、ネットカフェ、増える女性客 失業者が長期滞在もという記事で、あたかもネットカフェに「住む」人を経済難民のように書いています。ところで皆さん、ネットカフェに一度でも行った事がありますか?わたしはこの昨年の12月に帰省した時に、松山と岡山のネットカフェに行きました。行ってみて驚いたのは、実に快適な空間だったという事です。ネットがつながり、シャワーを浴びられ、食事もすごく安い。こんなところがあるのなら、全てを自費で負担するアパート暮らしや、寝るだけで1泊6千円もするビジネスホテルがもったいなく感じられました。

逆に考えると、現代の都市で生活する人は、ネットカフェを居住場所に選択する事で、1ヶ月に必要な生活費を(アパート暮らしに比べて)更に低く設定する事ができるので、労働時間がより少ない生活をする事ができると言えます。

しかし、ネットカフェ難民をこのような視点で説明している記事は見た事がありません。朝日新聞の記事中にも紹介された「ホームレスギャル漫画家」浜田ブリトニー氏が、正月のテレビ番組にも出演していましたが、ネットカフェの生活を楽しそうに紹介していました。

ネットカフェ生活者を難民と呼ぶ理由はどこにあるのでしょうか。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2010/02/07 at 23:52

Categories: 1.政治・経済   Tags:

外国人に参政権を与える法的根拠

私はまず、はじめに国ありき、という考え方をしません。始めに民(人民)があり、民が集まって国ができると考えます。民主主義の本質とは、そういうものではないでしょうか。次に、政府とは何かを考えます。民が集まって代表を選び、その代表者が集まって行政を行う組織を政府と考えます。政府の基本ルールとなるのが、日本国憲法です。ゆえに、どこで生まれた民であれ、日本という場所を好み、そこに永住したいと願う民が、自分の生活を向上させる為に、あるいは生活の向上に積極的に参加したいと願う民を、国籍という後付の規範によって排除する事は間違いであり、国民の定義を憲法や法律に求めるのは、本末転倒と考えています。

しかし、このような考えは単なる夢想であり、現実的ではありません。永住外国人へ地方参政権を付与させる為には、既存の規範(憲法と法律)の中で辻褄を合わせて行く必要があります。そこで、永住外国人に地方参政権を与える法的な根拠について、先に書いた日本国民の定義と永住外国人の参政権で、鐵さんとコメントのやりとりをした内容をまとめる事にしました。

【アプローチ1】
15条は公務員を選定する権利が国民固有と規定するが、10条で国民の定義は(別途に)法律で規定するとしており、どの法律で規定するかを憲法内で規定していない。現在の下位法である国籍法との結びつきの必然性を「検討」して、新しい別の法律で国民を再定義するアプローチがあります。

これについて、「憲法前文、1条に照らせば、憲法の国民主権の「国民」は、日本国民すなわち我が国の国籍を有するものを意味することは明らかだ」という考え方があります。

しかし憲法の中に明白な記述が無い以上、国民の定義は、集団的自衛権における憲法解釈と同様に、小泉元首相の郵政民営化解散のような国民的合意があれば、政治的に解釈の変更を行う事が可能であろうと考えます。

【アプローチ2】
「地方」に着目し、93条2項で「地方公共団体の長・議員・吏員は住民が直接これを選挙する」の「住民」が未定義である事を検討して、住民の定義に永住(定住)外国人も含めると解釈するか、それを定義する法律を作成するアプローチがあります。

これについて、「地方公共団体が我が国の統治機構に不可欠な要素」である事から住民の定義に外国人は含まれないという考え方があります。

この解釈への対抗措置として、国民の定義のような解釈の変更で対処する他に、民主党が進めている(いわゆる)地方主権的道州制を実現して、各道州政府に地方自治体の選挙権を定める法律を作成・変更する「主権」を与えるというアプローチがあります。

地方主権的同州政府の制度が導入されれば、外国からの投資を積極的に呼び込みたい開放的経済政策をとる道州政府では、永住外国人への権利の拡大を積極的に行う可能性が高くなると考えられます。

最後になりますが、私が永住外国人の参政権について賛成の意見を持つ理由は、私自身が香港の永住外国人であり、香港政府から選挙権を(香港返還後も)与えられているからです。

15 comments - What do you think?  Posted by bobby - at 22:39

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