Archive for July, 2009

理解のメカニズム(2) 未知の境界線は多次元的

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人間が未知の対象を理解するメカニズムについて、直感的に理解し易いように、絵を使っての説明を試みました。

study-process-2009-07-31

作図の都合で端折った部分があるので、下記に追加の説明を加えます。
1)前記事の例がジグソーパズルであったので、作図し易いように2次元の正方形図としたが、実際には未知の境界面は多次元的な幾何学形状になると思われる。
2)既知のエリアは、出生時は全空白とし、学習によって既知のエリアを広げて、過去に蓄積した知識の範囲内外側へ連続的かつ多次元的に広がってゆくものとする。
3)既知エリアが圧倒的に少ない幼児期は、まったくの空白のエリアに、あたらしく理解された情報を置く事ができる柔軟性を持っているものと推測する。
4)幼稚園前後の年齢から、既知の接合面へ新しい情報を接合させてゆく方法を習得し、その後は、原則としてまったくの空白エリアに情報を置く能力はほぼ失われる。
5)人間が一生のうちに知り得る知識に限度がある以上、開放されている未知の境界面が常に存在すると思われる。

追記:
1)演繹的な理解手順も、帰納的な理解手順も、どちらも上記の「積み重ね式理解手順」の範囲に含まれます。
2)未知の対象を理解するメカニズムという表題を、「理解のメカニズム」に変更しました。


Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2009/07/31 at 11:57

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中国の外貨準備が2兆ドルを突破

華南で発行されているフリーペーパーJAPIONのニュース速報によれば、中国商務省は今月15日に、中国の6月末の外貨準備高が前年同月比で17.8%増の2兆1316億ドル(約200兆円)になったと発表した。巨額の貿易黒字や人民元の対ドル相場安定の為のドル買い介入で積み上げられ、2位の日本(1兆ドル)を大きく引き離して世界一になったそうです。2006年に1兆ドルを突破して、日本を抜いて世界一になりました。巨額の外貨準備を背景に、中国では資源分野を中心にして企業の海外投資が活発化しています。

一方で中国自動車工業協会は9日、今年上半期の国内新車販売台数が前年同期比17.7%増の609万8800台だったと発表しました。過去最高の販売台数で、半期ベースで初めて米国(約480万9千)を抜き、世界最大の市場になりました。記録的な低迷が続く米国とは対照的に、中国は小型車減税や株価上昇などの追い風を受けて好調な販売が持続している。同協会は、年間では1100万台を超えると予測を上方修正し、通年でもはじめて世界一の座を獲得する公算が大きくなっている。同協会では「景気回復と消費者マインドの持ち直しで、自動車販売拡大につながっている」と分析。日系自動車メーカー幹部も「公共事業などで潤う内陸部を中心に販売が非常に好調だ。初回購入者が中心で、販売が伸びる余地は大きい」と指摘している。新車販売は6月単月でも前年同月比36.5%増の114万2100台となり、4ヶ月連続で100万台を超える水準となっている。

実際に自動車業界のお客様の様子を見ても、現在は「特需」状態といっても過言ではないようです。ある下請けメーカーさんでは、生産が注文に追いつかず、作るだけ買ってくれる状態になってるそうです。

中国発展の為の長期戦略と強いリーダーシップを持つ中国政府(指導者)は、21世紀前半に、間違いなく中国を世界第二位の経済大国へ導く事ができるでしょう。その時日本はどうなっているのでしょうか。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2009/07/30 at 11:48

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日本に1億は多すぎる

池田信夫blogのこちらの記事では、民主党のマニュフェストに盛り込まれたばら撒き政策をねずみ講と批判しています。日本経済は、組み立て加工輸出産業を強力な牽引車として高度成長してきました。しかしながら工場労働者の賃金上昇と生産性低下によって、もはや国内で組み立て加工が発展する可能性は極めて低いと言わざるを得ません。

ところで池田氏の記事のコメント欄によれば、民主党のマニュフェストには「子供手当て」があるそうです。以下に引用します。

>民主党のマニフェストで評価するのは子供手当です。
>中学まで年間31万円の予算を子供に使う。
>将来、医療・年金を財政的に維持出来ないという問題の発端は、少子問題です。
>それを解決するには、少子問題を解決する意外にない。
>このマニフェストで子供をつくるのが投資の対象となり、若い世代が子供つくるのは損から、つくるのが得になれば問題が解決する。
>自分は、財政問題を解決するには少子問題を解決する以外にないと思っています。
>一時的に財政赤字が高まってもベビーブームが起きれば、財政は健全化出来ると思います。
>少子問題が解決すれば、日本は鬼に金棒でないですかね。

私は以前、年金問題や経済発展の為に、少子化傾向を改善する必要性を考えていました。しかし世界へ目を向けた時に、人口を増やす政策がいかに近視眼的であるかに気がつき、人口を増やす政策は必ずしも正しくないのではないかと考えるようになりました。

20世紀後半に、私たちは人口爆発の問題を認識しました。世界人口は、この100年間で6倍に増えました。産児制限が行われていないアジアの諸国は、所得と医療が向上すると、人口が爆発的に増大し得ます。中国(13億)、インド(12億)、インドネシア(2.2億)、パキスタン(1.8億)、バングラディッシュ(1.6億)、日本(1.2億)がその良い例です。アフリカ諸国でも、ナイジェリアは既に1.5億です。戦争や内戦がなくなれば、たちまちアジアの人口に追いつくでしょう。

増大した人口は、より多くの食料を求めます。中国の中産階級が1億を突破した時に、食料の輸入量が急増して、世界の食料需給バランスが崩れる事を懸念する人がいました。買い手が増えれば食料の市場価格は上昇し、最後にはだれもが満足な量を調達できなくなります。地球温暖化は100年で海面上昇数センチの問題ですが、アジア、アフリカ、中南米の発展途上国の人口は100年で何倍にもなり得ます。こちらの方がより優先順位の高い問題といえます。

そういう背景を踏まえて考えると、これからの日本が目指すべき経済発展の方向は、人口増大を要するものでなく、人口が半減しても成立し得るものであるべきです。人口減少のデメリットは、大規模歩兵戦や大規模組み立て加工が困難になるだけです。そういう時代はもう終わりました。

知識や技術レベルを維持したままで、出生率低下による人口の自然減を行うのですが、これは年金や医療の問題を考えると、一時的には極めて「痛み」を伴う状況が発生します。しかし痛みを乗り越える事ができれば、最終的には国内の組み立て加工業産業への依存体質から脱却して、柔軟な産業構造の構築が可能なるのではないかと考えます。

日本の人口をどこまで減らすべきかは、どのような社会構造および産業構造を目指すかによって差が出てきます。基本的には、十分な社会サービス(行政、教育、医療、セーフティーネット)が無料または廉価で提供できる税収額とバランスした人口であれば良いと考えます。収入と支出をバランスさせて、しかも少しずつ貯蓄も行う。これは家計簿(経済)の基本といえます。

2 comments - What do you think?  Posted by bobby - 2009/07/29 at 12:42

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無気力な大卒は国を滅ぼす

私のつたない過去記事を引用して頂いた小倉弁護士に感謝致します。ところでこちらの記事ですが、高等学校の無償化になぜ賛成なのか、その情緒的理由(貧しい家庭の子女がそれでも高校に通うことを望んでいるのは日教組等の労組だけ?)はわかりますが、理論的な理由が見当たらないのが残念です。

私の個人的意見ですが、高校進学率が(アジアの中でも)既に十分に高い日本で、高校を無償化して、どのような社会的向上が見込めるのか疑問が残ります。政府の補助金で公立・私立の高校が十分に経営できるようになった場合、自立的改善機能が弱くなり、教育の質的向上の機会が失われるのではないかと心配です。その点で池田氏がアゴラ記事で提唱したバウチャー制度は、公立・私立にかかわらず、たくさん生徒を集めた高校の経営が容易になるという制度ですから、自立的改善機能が働く事が期待できますし、大学進学率や就職率など(個人的には好ましいとは思いませんが)数値結果による教育の質的向上も期待できますので、高校の無償化よりは「合理性の高いしくみ」であると考えます。

しかし私としては、無償化にせよバウチャー制度にせよ、いまの日本で更なる進学率の向上が日本の経済を繁栄させるとは考えていません。社会人としての基本的な知力や忍耐力を持ち合わせていない大卒が増える事により、社会はますます衰退してゆくのではないかと危惧しています。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2009/07/28 at 13:50

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サンプロを見ての感想を遅ればせながら

小倉さんのブログ記事を見て、私も遅ればせながらサンプロの感想を述べてみたいと思います。「正規対非正規 格差をなくすには?」というタイトルで議論を行っていましたが、私には議論の内容が非常に温く感じられました。よくも悪くも島国根性の日本人は、いまだに日本の経済が一国の国内問題だという前提ですべての議論をして、海外の状況というものが見えていないのか、それとも実感できていないのか。

国内でこれ以上の雇用規制を強めれば、日本企業は国内の加工組み立て産業をギブアップして、脱日本化の最終段階が早まるだけだという事は、石原氏が危惧しておられた通りです。そういう危機的状況の議論を「雇用に関する規制を緩和した場合に賃金原資が減少して配当に回される可能性」という枝葉末節的な次元で語られる某弁護士さんの視点にも絶望感を抱きました。

それとは別に番組中で、新卒入社に失敗すると正規社員として雇われにくい理由の説明を年齢給に求めた説明には興味を覚えました。大多数の正規社員が、一つの企業内では年齢並みに昇給してゆく枠組みがあり、大卒後に就職しない空白期間がある人は、企業が社内の年齢相当の給料を払い難いのが雇用を妨げる理由のひとつだというのです。これに対応するには、企業が年功序列給を止めて職能給にすれば良いという事ですが、それでは(企業が整理解雇を行わない理由として正当化されてきた)配置転換という制度と整合性が取れなくなくなる可能性があります。

個人的な意見では、辞令による有無を言わせぬ配置転換は「職業選択の自由」に違反していると思うので、なくなった方が長期的には労働者の為になると思いますので、年齢給から職能給への制度変更は賛成します。

2 comments - What do you think?  Posted by bobby - at 13:08

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首相になったつもりで考えなさい

ようやく衆議院解散だそうですが、池田氏がアゴラのこの記事で、自民党にマニュフェストがないのを「唖然と」したそうです。

Railsで行こうのelm200さんは、こちらの日本的経営が社畜を生んだ理由という記事の中で面白いところに着目しています。アジアの従業員はボスに対して、「期待・目標を明確にしてほしい」と希望する傾向が強いのですが、日本人上司は現地人社員に対して、「社長のつもりで考えなさい」・「自分の狭い責任範囲にこだわり会社全体の視野を見過ごさないように」と言って、あえて目標や責任を設定する事を避けたがるそうです。

自民党がマニュフェストの準備も無しに衆議院解散の判断を下すのは、elm200さんの記事を参考に考えると、自民党上層部が選挙における明文化された「目標設定」の重要性を十分に理解していないからでしょう。「首相になったつもりで考えなさい」と言われて、あなたはどう答えますか。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2009/07/23 at 14:49

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派遣切りの「抜本解決」法

朝日新聞に「派遣切り「抜本解決を」 法改正へ市民団体など動く」という記事が出ました。いまの派遣契約で、客側の意思で中途解約が容易にできる事は問題だと思いますが、「切られる」事自体を問題にしても意味がないように思います。

派遣切りをできなくする法改正をすれば、単純に雇い止めが起こるか、工場がアジアへ移転するだけです。国内に雇用がなくなれば、いくら派遣切りを騒いでも後の祭りです。

記事中で、「主催者の一人である日本労働弁護団の棗(なつめ)一郎弁護士が「派遣法は労働者の分断を生み出している」とありますが、労働者を分断させているのは、超自己中心的な労働組合に代表される正社員です。一定のルール(雇用年数x最終給与の退職金を支払う)のもとで整理解雇を容易し、正社員と非正規社員の差を少なくする事は、結果として労働者の解消させるのではないかと思いますが、如何でしょうか。

池田氏もこちらのブログで、「派遣規制が労使の結託によって非正社員を労働市場から排除する身分差別だ」と述べています。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - at 11:32

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理解のメカニズム

新しい「物事(*1)」を理解するときには、未知の情報を、自分が既に知っている情報へ(途中で空白ができないように)接続する事で理解を広げて行き、その「接続された広がり」が全体の一定割合を超えた時に、ある程度「理解した」と感じる事ができるようになるのではないかと考えます。

この、物事を理解するしくみは、ジグソーパズルのピースを埋める作業に似ているように思います。この場合、ジグソーパズルの四方の壁は、自分が知っている「物事」と、対象となる未知の「物事」の境界線です。ジグソーパズルのピース(情報)を盤上に置いてゆき、埋めたエリア(理解度)を広げる作業が、学習です。ですから学習の基本は積み上げです。

ジグソーパズルの四方の壁(既知の理論や情報)を出発点として、それにつなげられる新しいピース(情報)を受け取って、「物事」への理解を広げてゆきます。もし受け取ったピースが、すでに埋められたピースの何処にも接点がない(浮島のような)ピースの場合、普通はその情報を理解できないので、そのピースを盤上に置く(受け取る)事ができません。

「物事」を理解しようとする時に、対象となる「物事」に未知の要素が多かったり、説明する人が内容をよく理解してない場合には、学習時に受け取るピースに浮島状のものが多くなります。こうなると、対象の「物事」を理解するのは困難です。経済学は人間の経済行動を体系化しようとした学問ですが、人間という情緒的で非合理的な対象の個々の行動の集合を扱うので、本来、そこで扱うピースは浮島だらけになるはずです。これでは学問にならないので、無理やり現実と乖離した条件(人間が市場で常に合理的な判断で行動する等)を設定してみたり、既知/未知の境界線を数学的に接合しようと(数式だらけに)いう努力がみられます。しかしながら池田氏が経済学の事故調査委員会で述べているように、そのような方法は人間の行動を正しく現しておらず(地球温暖化のシミュレーションと同じで)過去の曲線の近似値を得る事ができても、現在の事象を正しく理解したり、未来に起こる事象を本当に予測する事はできないようです。

*1:ここで述べた物事とは、たとえば進化論の新しい理論であるとか、世の中の現象であるとか、もっと身近な例では業務ソフトを開発する時の顧客の業務内容などの事です。

1 comment - What do you think?  Posted by bobby - 2009/07/21 at 17:05

Categories: コンピュータ及び科学全般ネタ, 1.政治・経済   Tags:

台風シグナル9

香港には台風の災害を予告・防止するために、台風シグナルという制度が設けられています。シグナル3で学校が休校になり、シグナル8以上で会社・役所・公共交通機関が休みになります。これの詳しい説明はとりあえず端折って、昨晩夜中に、なんと最高度のシグナル9になりました。シグナル9は、つまり「直撃」です。毎年香港を襲う台風は多いのですが、こんな小さな香港を「直撃」するものはわずかです。20数年の記憶でも数度しかありません。過去に遭遇した時には、エアコンの送風口から嵐のように雨風が吹き込んできたり、壁から室内へ染み込んだ水で床に巨大な水溜りができたり、ろくな記憶がありません。

幸い、昨晩の台風6号は小型だったので大きな被害はなかったとおもいきや...強風で我が家の居間の窓のロック「窓を窓枠へ、閉じた状態に固定する金具」が強風で壊れてしまいました。壊れた原因は、マンションの外の廊下側から入り口ドアの隙間を通り、室内へ吹き込む強風が、我が家の窓を外側へ強い力で押して、窓をロックする金具が壊れたものと思われます。

これが壊れるとどうなるかというと、ドアの隙間から強い風が吹き込む毎に、窓が外側へ向かってバーンと開いてしまいます。当然、ドアの隙間から開いた窓へ、更に強い風が居間を通り抜けて、部屋の中にあるものに影響を与えます。たまたま1時近くまで居間で「居眠り」していた妻が、この災害を目撃してしまいました。いくら閉めても、窓のロックが壊れているので、しばらくすると強風で窓が開き、それを妻が閉め、というやりとりを朝方まで続けたので、ろくに練られなかったと、翌朝妻に愚痴を聞かされました。台風シグナル9、恐るべしです。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2009/07/19 at 20:47

Categories: 台風   Tags:

JALも一旦潰れれば綺麗に整理できる

朝日新聞のこちらの記事によれば、企業年金のカットはOBの1/3以上が反対しているようです。おまけにJAL社内には、多くの労働組合や、高給を削減できない元日本エアカーゴ社員の問題などあって、経営改善を行う障害がいろいろあるようです。ここはひとつ、GMのように会社をいったん潰して、社内の「不良債権」を綺麗に整理してはどうでしょうか。そして新JALが現職を新しい条件で雇用し直して、世界と競争できる効率的な会社へ生まれ変わるという方法もアリかと思われます。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - at 19:32

Categories: 1.政治・経済   Tags:

介護産業は日本の所得を減らすのか

こちらの記事によれば、『中央公論』の8月号で竹森俊平氏が、池尾氏のコラムを批判して、「労働者が労働時間を削って家族を介護する」事と、「介護労働を行う」事について比較し、「結果は同じはずだ。つまり、日本の所得と生活の水準は低下する。」(p.57)と述べたそうだい。

竹森氏が言わんといているのは、輸出産業はGDPを純増させる、介護産業は国内で閉じているので結果は同じだ、というように理解するのでしょうか。それにしても違和感があるので批判記事を書いてみました。

たとえば共働き家庭(夫は正規労働者で妻はパート)の例を考えましょう。今月から祖母が寝たきりになり、介護の必要が生じた事にします。ここで、

ケース1:妻がパートを辞めて祖母の介護を行う。
ケース2:妻がパートの収入を介護サービスの購入に充当する。
ケース3:妻がパートの時間を増やして、増収分を介護サービスの購入に充当する。

ケース1は、世帯収入が減るだけでなく、介護サービスの需要が減るので、介護会社は雇用を増やす事ができず、失業者が減りません。

ケース2は、世帯収入はかわりませんが、介護サービスの需要は増えるので、介護会社は雇用を増やす事ができます。しかし妻のパートの目的であった半年に1度の家族旅行が消滅して、結果として観光地の宿泊施設やお土産屋の収入や雇用が減ります。

ケース3は、増えた世帯収入を介護サービスの購入に宛てるので、介護会社の雇用が増え、観光地の収入や雇用も減りません。

上の3つのケースを考えた結果、ケース3は介護産業を振興させながら日本の所得を増大させ得ると考えます。竹森氏はケース3の例も検討すべきではないでしょうか。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2009/07/16 at 15:09

Categories: 1.政治・経済, 健康   Tags:

経営をしない経営者

中国で操業している日系工場を観察する事で、日本社会の縮図が見えてきます。日本人管理者や技術者の作った組織や指示が、現地社員との文化摩擦を起こす事により、日本文化の特性が浮かび上がり、何が中国(合理主義的思考が情緒的思考に勝る民族)と異なるのかがわかります。最近、このような経験を通じて、日本人経営がいかに経営をしないかがわかって興味深い。

昨年から今年にかけて、お客様の工場で事務員と工員の大量解雇がありました。昨年夏頃との比較で、社員数が半分以下になった会社を多くみました。ところがこの数ヶ月間、中国国内販売を対象としている業種では、受注量が急速に増大しているようです。そういう会社の中で、不況時の(事務系)少人数組織に最適化された運用を維持しながら、注文増に対応しようとしている経営者が見受けられます。このような経営者は、人を増やさない事が経営努力だと考えているようです。

組織を形成している部門は、それぞれの部門の入出力結果に責任を負わなければなりません。責任の所在が明確でない組織は、管理者も末端も、結果さえ良ければ、運用ルールを重視しなくなります。そのような状況で注文増で事務処理件数が増大すると、末端が作成する伝票の精度が低下して、その伝票をもとにした業務システム事態の信頼性が低下してゆきます。

その結果は、一時的に利益が増大するものの、すぐに業務システムに混乱が生じ、どの在庫数量を信用して良いかわからなくなり、常に欠品が生じて製造効率が低下し、品質と納期が守れなくなって経営危機を迎える事になります。このような危機的状況においても、日本人の特性として、現場を預かる日本人管理者の優れた現場調整力によって問題解決を図るので、間違った経営を行う会社においても、危機的状況は表面化せずに沈静しています。

では、上記のようなケースにおいて、経営者はどのような経営努力をすべきなのでしょうか。私に言える事は、正常な業務処理に必要な最低限の会社組織を正しく保つ事は経営者の責任です。その上で、少なくとも経費に見合う利益を確保するのが経営者の仕事ではないでしょうか。それは具体的にどのような事なのか?それを考えるのが経営者の仕事です。

追伸:
上記は、整理解雇を否定するものではありません。需要(生産量)に応じて製造や事務の人数を調整する事は合理的な判断です。しかしながら利益の減少を補う為に、適正な能力を維持できないほど組織を小さくする事は合理的な判断ではありません。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2009/07/15 at 15:18

Categories: コンピュータ及び科学全般ネタ, 1.政治・経済, 3.中国ネタ   Tags:

母親を教育せよ

岡田克敏氏がアゴラで、こちらのように社会ダーウィニズムと貧富の差と子弟の教育について述べています。親の貧富と子供の教育(成績)には相関関係があるようです。ところで、親の貧困を解消する事が、子弟の成績(大学進学率)を上げる方法なのでしょうか。

子弟の教育と家庭の経済に、もし相関関係があるとしたら、それは家庭の経済状態そのものでなく、別の要因を挙げたいと思います。家庭内で子弟の教育にもっとも強い影響を与えるもの、それは母親の影響です。

自分と息子の2世代を比較した分析によれば、貧しい家庭の母親と、裕福な家庭の母親の差は、子供を教育して良い大学へ入れようという熱意の大きさであると思われます。裕福な家庭の母親の方が、この熱意が高く、貧しい家庭の母親は放任であったり、はじめから諦めている事が多いかもしれません。

私と息子は外見も内面も非常に良く似ていますが、小学校同学年における学校の成績は、息子の方が明らかに良い。私が子供の頃、私の母は放任主義で、家庭内での勉強は私の自主性に任されていました。この世に、毎日自主的に勉強をやる子供は、私も含めてあまりいません。ゆえに私が小・中学の頃のは、学校の成績はあまり良くなかった。

息子の母親(私の妻)は、学校の成績を常に心配し、仕事で疲れて帰宅しても、毎日大声で怒りながら、夜遅くになっても、かならず宿題や通信教材(ベネッセ)をやらせていました。

小中学生の学力差は、少々の遺伝的能力差よりも、1日10分、20分の学習時間の差が、6年、9年と積みあがる事で、大きな差となって現れるのではないかと思います。中学3年の時点の差は、進学できる高校レベルの差となり、最終的には大学受験可能か、国公立入学可能か、といった大きな差になるのではないでしょうか。

だからといって、子供に毎日勉強させるのに、高価な通信教材や塾は必ずしも必要ではありません。書店で安価な算数ドリルを毎月購入する事は、普通の貧乏家庭ならまったく問題はない筈です。ドリルが買えなければ、教科書を予習復習するだけでもかまいません。何を勉強するかではなく、毎日かならず何分勉強するか、が学力の差を生む問題なのです。ゆえに貧しい家庭だから、子弟が毎日勉強する事ができないという事は有りえません。

以上の理由により、貧富の差を解消する事より、母親を「教育」する事の方が効果が高く、より少ない投資で大きな結果が、短い時間で得られると考えます。そしてまた、これこそ「政府」ができる教育事業です。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2009/07/03 at 00:30

Categories: 1.政治・経済   Tags:

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