Archive for December, 2008

派遣は真っ先に切られるべき

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大企業が大量の非正規雇用者を解雇している。それに対して、政府が解雇を止めるように指導をはじめているが、これは如何なものであろうか。企業は本来、景気の良し悪しによって、従業員を多くしたり少なくしたりして人件費を調整したい。メーカーでは、景気の良い時は沢山の工員が必要だし、不景気で生産調整に入る時には、工員は減らしたい。欧米で企業が赤字を出したり、景気が悪くなると工場でも事務所でもレイオフして身軽になろうとする。しかし、日本では残念ながら正規雇用者を解雇するのが難しい。だから景気の悪いときを基準に正社員の数を決めている。景気が良くなって労働力を増やしたい時は、正社員の残業と、派遣や契約社員などのバッファー(非正規雇用者)で吸収している。つまり派遣労働者や契約社員のような非正規雇用者は、生産調整時の人件費調整のバッファーとして存在しているのである。もし景気が悪化したときにこのバッファーを使えない(非正雇用者を解雇できない)としたら、企業の力は弱まり、次は正社員を切るところまで追い詰められるだろう。

政府や政治家は派遣切りを非難する前に、労働の流動化の高い(正規社員の解雇と再就職が容易な)社会づくりをするとか、解雇された社員と家族が安心して求職活動できるようなセーフティーネットを構築するべきではなかったか。そのような政府と役人と政治家の怠慢を棚に上げて、企業に大きな負担を求めるのは筋が違うのではないかと思う。

派遣切り棚上げには、もう一つの問題がある。大量の派遣切りを行っているのは有名な上場企業であるが、これらの企業には外国人の株主もいる事を忘れてはいけない。上場企業が、積極的に赤字を増大させる非正規労働者の雇用継続を行う事は、株主の利益に反している可能性が極めて高い。このような行為は上場企業としていかがなものであろうか。上場企業は株主のモノである。そして、国民の生活を守るのは企業ではなくて政府と政治家の役目である事を忘れてはいけない。


Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2008/12/30 at 17:41

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内定取り消し、企業名公表で基準 厚労省、「10人以上」など

NIKKEI NETの先ほどのトップ記事の表題です(記事内容は下記を参照ください) 。内定取り消しは私が大学を卒業した20数年以上昔からありました。ここにきて政府がそれを気にするというのは、不況への対応という事でしょうか。

厚生労働省は新卒者の就職内定を取り消した企業の名称を公表する際のルールをまとめた。1年で10人以上の内定を取り消したり、2年連続で内定を取り消したりした5事例を悪質なケースと認定。1事例でも当てはまれば、企業名の公表に踏み切る。

対象となるのは来春の新卒者から。すでに内定取り消しを実施した企業にも適用する方向で調整している。厚労省によれば、来春の内定取り消しは少なくとも769人にのぼる。厚労省は企業名公表を前提にすることで安易な内定取り消しの抑止を狙う。(12:11)

小倉秀夫氏も遅ればせながら,内定切りにいての中で、「いわゆる「内定切り」問題で一番腹立たしいのは,3年の後期から学生を散々振り回しておいて,そういう仕打ちをするのですか,ということです。」と述べている。
政府は良かれと思って内的切りした企業にペナルティーを与えようとしているのでしょうが、よく考えてみると内定者というのは会社にとって、いったいどういう身分なのでしょうか。雇用者と被雇用者には本来、労働条件を定めた契約書があってしかるべきです。労働法にはまったく暗い素人の放言かもしれませんが、「内定」という曖昧な契約を改め て、内定者と雇用者はきちんとした労働契約書を交わすべきではないでしょうか。内定者は就学中ですから、出社日は来年4月からになりますが、契約から実施 までの期間が長い事は別段問題ないでしょう。そのような労働契約書があって、なおかつ雇用者が契約を破棄した場合には、政府が企業名を公表するとか、罰金 や罰則を定めるとか、契約破棄された学生に違約金としてお金を払わせるなどの「指導」をするほうが筋が通っているように思います。

追記:

ちなみに香港や中国やフィリピンでは「内定」という制度は無い。大学が卒業するシーズンになると、会社は求人募集し、学生は電話やメールでアポをとって、履歴書を持って面接に向かいます。採用が決まれば、具体的な出社日が決められて、その日から出社します。雇用契約書(がある会社)は、出社初日に作成する事が多いです。何の連絡もなく、出社日に現れない人(こちらの採用通知後に別の会社に採用されて、こちらの会社を蹴った人)もしばしばです。つまり、採用通知なんて、お互いにとって拘束力のない気休めと言えます。だから良い人材を採用した時は、出社日に現れるように祈る気持ちでいます。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - at 16:34

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右手にNokia E71、左手にiPhone

なんの話しかと言うと、最近の中国での話しです。先週、深圳から上海へ行く飛行機に乗ったら、隣り合わせた30代前後のもっさりした服装のお兄さんが、右手にNokia E71、左手にiPhoneをもって、その隣の友人と話していました。スーツをビジッと決めたヤングエリートのようでもなく、頭の禿げ上がった成金のおっさんでもなくて、ごくふつうのエンジニア風のお兄さんが普通にこういうものを持てる時代になったのだという事でしょうか。

1 comment - What do you think?  Posted by bobby - at 16:21

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年末のベスト10(アクセス)

わがブログの年間決算をしてみます。

  • 訪問者数:11万8千人
  • ページアクセス:100万ページ
  • 訪問件数:360万件
  • トラフィック:32Gバイト

年間ベスト10というのをやってみたかったのですが、残念ながらうちのウェブサーバーに入れているアクセス管理ソフトでは、ページ別は月間集計しかでませんので、12月のアクセスランキングになっています...

1)未確認説物の死体発見(2)

2)副鼻腔炎を手軽に予防する方法

3)スタンドアローン・コンプレックス

4)海賊版ソフトをメールで勧誘

5)ネットオークションで海賊版ソフト販売

6)過呼吸とその対処法

7)技術は一流、経営は二流

8)未確認生物の死体を発見

9)副鼻腔炎の治療は手術か薬治療か?

10)反捕鯨団体の嘘
上記の記事のうち7以外はいづれも2年以上昔のものです。1位から3位までのアクセス数は拮抗しています。副鼻腔炎ネタと海賊ソフトネタの記事が4つも入っているのは、私のブログの特徴を現しているかもしれません。しかもこれらの記事は4年も前のもので、いまではオールタイムベストの記事といえます。最近の記事が1つしかランクインしなかったのが残念です。

上記ランキングに含めませんでしたが、RSSリーダからのアクセスが1位の記事の4倍弱のアクセス数がありました。RSSリーダーの普及が感じられます。そういう訳でわがブログも先月から、RSSリーダーで全文が読めるように記事レイアウトを変え、見出し文と本文に区切るのを止めて、長文表示にしました。長文記事が比較的多いので、ブログ自体は読みづらくなったように思いますが、多くのRSSリーダーのユーザーにとっては便利になったのではないかと思います。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - at 15:04

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首相の知名度

東莞と上海にいる友人やうちの社員に、「いまの日本の首相は誰ですか」と聞いてみた。結果、小泉潤一郎から後の首相は1人も知らなかった。以降の首相はそれなりに中国寄りの政策を行ってきたが、中国国民にはあまり知られていないようだ。というか、日本の首相に関心が無いようだ。話題にならない事を良しとするなら、彼らの政策は成功したといえよう。しかしそれは、あまりに消極的すぎないだろうか。それにくらべて、小泉氏はいまでもみんな良く覚えている。ただし、「歴史を曲げた悪党」として。だから、「小泉首相は日本では今でもすごく人気があるだよ」と教えると、みんなびっくりする。昔から歴史は勝者がつくってきた。日本は第二次大戦で負けたが、中国は勝った側にいた。だからいま貴方が知っている歴史は、勝った国のつくった歴史だ。しかし負けた側にも「自分の歴史」がある。日本人は自分の国の中では、「自分の歴史」を信じたい。小泉首相は、言いたいことを何でも言ってしまう人だ。歴史についても、みんなが思っている気持ちを、公の場で表現した。それで国内では人気があったが、アジアでは評判が悪かった。うちの東莞社員に、こんな風に話した。彼女は「ふーん、そいういうものか」という顔で素直に聞いていた。彼女は大学(日本語専門学校)で1年勉強した後、日本語能力検定2級をとって中退した。どちらかというと高卒程度の一般教養である。面と向かって歴史の話しをする場合、学歴の低い人の方が話しやすい場合が多い。彼ら彼女らは、こちらが筋の通った理屈で説明すると、わりと素直に聞いてもらえる。日本の首相の話しを聞いたついでに、中国のいまの最高権力者(中国は首相よりも国家主席の方がえらい)についても聞いてみた。いまの国家主席である胡錦濤は、前に江沢民にくらべて国民からたいへん人気があるようだ。最近とくに人気が高まった理由は、四川の大地震のときに迅速に行動して、あっという間に危険を顧みず現地入りした事が大変評価されているようだ。この辺は、村山元首相やブッシュ(息子)大統領の失敗に学んだのかもしれない。(笑)また胡錦濤は江沢民と違って、上海閥に連なる汚職政治家をやっつける清廉潔白の士としても人気上昇中のようだが、全主席である江沢民との、舞台裏での政治闘争はまだまだ予断を許さない状況のようである。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - at 11:30

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ベーシックインカムの実現可能性

ベーシックインカム負の所得税)は大変興味深いアイデアです。負の所得税は、最低限の生活を維持できる所得レベル(たとえば年収250万円)に達しない低所得者に政府が所得を補填して年収250万円になるまで底上げする制度です。ベーシックインカムの場合には、所得保障は収入によらず無条件に固定額(たとえば毎月5万円)を支給します。負の所得税は就労年限者を対象にしていると思われますが、ベーシックインカムは大人でも子供でも「すべての個人」へ支給するという考え方のようです。若干の違いがありますが、どちらも政府が人民に対して最低限所得保障を行う制度です。年金問題に医療費問題と、ただでさえ政府に金が無いといわれる状況で、そんな事が出来るわけがないと思う人が多いでしょう。しかしよく考えてみると、あながち不可能とは言い切れないようです。

ベーシックインカムという言葉は経済評論家の山崎元氏のブログで、その考え方をはじめて知りました。そのあとで、経済学者でネット論客の池田信夫Blogでも負の所得税という内容で読んだことがあるのを思いだしました。(最初はベーシックインカムと負の所得税が最低限所得保障のなかまである事がわからなかった。)最近になって、山崎氏のブログでベーシックインカムが堀江貴文氏のブログで取り上げられて、再び話題になっているのを知り、コメント欄を毎日興味深く眺めていたところ、「予算は何処から工面するのか」というコメントを見て、経済は素人ながら、自分に可能な範囲で、実現の可能性について調べてみようと思い立ちました。以下のような試算の内容をコメントしました。

Re:ベーシック・インカムは実現可能ですか? (bobby)
2008-12-22 23:21:38
>どのようにベーシック・インカムの財源を確保するのか、ご教示ください。

日本の人口127百万人へ毎月5万円のBIを支給するのに必要な金額は年間で76,200,000百万円(76兆円)。一方、平成20年度の一般会計予算(下記URL参照)をご覧下さい
http://www.mof.go.jp/jouhou/syukei/h20/h190911.htm

一般会計の総額は85,691,769百万円(85兆円)です。BIの年間総額と同じくらいです。常識的に考えれば、予算のほとんどを食いつぶすBIの導入は難しい。

しかし、国力を維持したまま、日本の人口がいまの半分くらいになれば、BIに必要な額は一般会計に計上されている年金・医療等に係る義務的経費33,210,943百万円(33兆円)に近い金額となり、可能性が増すと考えられます。

消費税を増税してBI予算に補填する方法、北欧のノルウェーが石油産業の80%を国有化して利益を国庫へ入れているように、日本も収益性の高いなんらかの事業を国有化して行い、そこからの収益をBIへ補填する事も考えられます。

現在の税収に消費税の増税分などを上乗せした場合、人口がどれくらい減れば毎月一律5万円支給が可能になるか、山崎さんにお聞きしたいところです。

多少期待しながら待っていたら、山崎氏より下記のようなコメントを頂く事ができました。(誤解が生じないようにコメントは全文を引用しました)

財源など (山崎元)
2008-12-25 12:44:51
一人月5万円×12ヶ月×1億2千万人=72兆円、は一般会計と比べると確かに巨額ですが、特別会計はもっと巨額です。

閣議決定された2009年度の予算案では、21ある特別会計の歳出総額は355兆円で、重複を除いた数字(「純計ベース」と呼ぶようです)で169兆円です(時事通信の記事を参照しました。http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2008122400702)。

ベーシックインカムに置き換えるターゲットは主に特別会計でしょう。

発想を変えて、72兆円を今の財政構造に追加すると考えてみましょう。

ちょっと数字が古いのですが、2005年ベースで国際比較すると、財政学でいう一般政府支出の対GDP比は日本が38.2%、フランスが54%です。差が15%強ありますが、日本のGDP500兆円の15%というとこれだけで75兆円あります。フランス人並みの負担をすれば、現状に上乗せする形でベーシックインカム月5万円が調達できます。

なお、可哀相なことにフランス人は軍事費をGDPの2.5%も負担しています。日本は1%なので、その差1.5%に相当する7.5兆円はベーシックインカムに余計に回せます(個人的には公的な医療費負担に回すのがいいと思うが)。

実際には、税率を変えたり、制度を変えたりすると、経済状況が変わるので、こんなに単純ではありませんが、官僚や政治家に動いて貰うことは簡単でないとしても、計算上ベーシックインカムが不可能だということは無いと思います。

いかにも評論家的な言いぐさで気が引けますが(もともと「評論家の気分で」という遊び感覚でやっているブログですから、怒らないでください!)、やる気になればやれるが、やる気になること自体が難しい、という類の話でしょう。実際問題として、ベーシックインカムの実現が自分自身にとって強いインセンティブになる主体がどこにいるかというと、なかなか難しいものがあります。強力な利益集団が見つかりません。

尚、インフレは長期的に心配な問題ですが、当面の心配はデフレです。デフレは、意味的に、通貨=政府の債務に対する過剰な信認ですから、当面、財政赤字を増やしたり「埋蔵金」(将来の赤字補填財源)を支出したりすることに問題はありません。

私は、グリーンスパンのように、資産価格を無視してまで通貨を拡大することがいいとは思っていませんが、物価(特に生産者にとっての物価)がデフレ的で、資産価格(特に株価)がバブルでは無いわけですから、通貨価値を薄める政策は当面、現実主義的な立場から容認できると思います。通貨も財政赤字もツールなので、状況に合わせて、なるべく便利なように使えばいい。

ただ、私は個人的に、財政赤字を作ることを、公共事業などの官僚や政治家が長期的に関わる財政支出の拡大を通じてではなく、減税あるいは単純なお金のばらまきによって(つまり、政府の大きさは大きくせずに)実現する方が気持ちがいいと考えています。

一時的な景気対策としての効果(たとえば財政赤字額に対するGDP拡大効果で測る)は財政支出拡大の方が減税よりも大きいので、今後を「予想」すると、残念ながら、減税(ベーシックインカム的な方向)よりも、利益誘導を伴う財政支出拡大が加速しそうな感じがします。

最終的には心ある政治家に頑張って貰うしかありません。

なるほど、やはり特別会計の予算の方がターゲットになるのですね。私が試算をしたときに特別予算の内容を除外したのは、特別予算の財源こそがさまざまな社会保険収入なので、ベーシックインカムに移行後は、財源は税収などで確保して、既存の社会保険の徴収は無くなるものと仮定していました。しかし考えてみれば、給料から天引きされる社会保険関係分の費用を、そのままベーシックインカム費用として給料天引きで徴収するか、相当分を所得税の一部に組み込むという考え方もできます。そうすれば、一般会計になるか特別会計になるかは別にして、相当分の予算は確保できます。

また、ベーシックインカムが広範囲な社会弱者のセーフティーネットになるだけでなく、日本の産業全体への補助金にもなり得ます。まずセーフティーネット機能により不要になるのは年金、失業保険、生活保護です。補助金機能で不要になるのは、農業、漁業など国内の零細事業者をグローバリゼーションから保護する補助金です。つまり、特別会計を維持する為の諸官庁役人と、補助金政策の為の役人のほとんどが不要になりますので、役人の世界にも早期退職制度を導入して、大規模な人減らしをします。すると、大量の役人さんの給料や組織を維持するための予算が不要になります。その経費全部をベーシックインカムの予算に繰り入れる事ができるはずです。その金額はいくらぐらいになるのでしょうか。専門家の方にぜひ金額を試算して頂きたいものです。

更に以下の財源もベーシックインカムへ繰り入れる事を検討すべきです。今や日本には、どうしても必要なあたらしい高速道路は皆無です。道路がなくて生活が不便で嫌ならば、都市部へ移住すればよい。島や僻地は、病院もコンビニもいらない、スローライフを楽しめる人たちが「好き」ですむ程度で十分だと思います。ゆえに道路財源は、既存の道路の維持整備だけを行い、あとの高速道路は適当なところまでで建設終了すべきでしょう。
1)高速道路の料金収入
2)自動車の重量税やガソリンの税金
3)タバコとお酒の税金

それでも足りない場合には、消費税の増税と、所得税の増税を行う事になりますが、これは最後の最後に検討すべきでしょう。消費税が上がるとベーシックインカムの価値が減ります。

ところで肝心の支給現金の配布方法ですが、以下のようなスキームを作成できたら少ないコスト(役人のオーバーへっと)で毎月の運用が可能になると思います。

1)国民背番号のついたIC式身分証カードを、乳幼児を含むすべての住民(外国人を含む、住民登録を行うすべての日本国国民および居住者)を発行する。国民背番号をベーシックインカムの口座管理に用いるのは、月次運用をローコストで行うる為に必要である。本人確認の為に、パスワード、写真、指紋影、署名影を電子的に登録する。もちろん身分証制度の開始以降は、印鑑、、運転免許証、医療保険証などの機能を代用するものとして民間の金融機関などでも利用を可とする。

2)郵貯銀行の下にベーシックインカム支給専用のネットバンクをひとつ作り、支給対象者ひとりひとりに身分証カードの国民背番号口座と同じ番号の支給口座を作成して、身分証カードと一緒に支給する。専用のネットバンクをつくる理由は、国が自分(親)口座から対象者(子)口座へ固定支給額を電子的に転送処理するという、シンプルで機能的なシステムの構築、高速な転送処理、低コスト運用が可能になり、毎月の送金手数料を不要にする事が可能。また支店というコンセプトの無いネットバンクは、数十人程度の事務所を都市部にひとつつくるだけで運用が可能。この口座は引き出し専用で預金は出来ず、金利もつかない。逆に月末に残高があれば1%程度を手数料として自動的に徴収する。その結果、残高が負になった場合には、翌月の支給額が口座へ入金された時点で自動的に清算されるようにする。徴収する手数料は、ネットバンク運営の費用に補填される。徴収費用で運営可能な場合にはネットバンク運営の為に政府から補填される費用は減額される。徴収する手数料が毎月の経費を上回る場合には、手数料の額を減額して調整する。

3)現金の引き出し方。支給対象者が郵貯銀行で「普通」の預金口座をつくれば、ネットバンクの口座からの送金は無料にする。ネットバンクを郵貯銀行の下につくる理由は、国が郵貯銀行の大株主である事と、郵貯銀行のATMは都市部にも田舎部にもどこにでもあるので、1社で全国をカバーするにはもっとも合理的。ただし身分証カードにはPLUSの機能をつけ、これに対応したATMであれば、(対象者がPLUSの手数料を支払って)国内でも海外でも、どこででも引き出し可能にする。ネット口座から他行への送金は、相手方銀行が認めれば無料送金を可能にする。ネット口座側では、特定の他行口座へ支給額を全額自動振込みを行う機能をつける事で、使用者の便宜を図る。このようにして、ベーシックインカム支給のメリットを郵貯銀行以外の銀行も受けらる余地を残す。

4)身分証を発行された個人は、無条件にベーシックインカムを受給する資格を得る。身分証カードの申請受付と発行は、住民登録を受け付ける地方自治体が行う。成人するまでの未成年は、5年毎に登録する写真と署名の更新を行う。もちろん、国民背番号と身分証カードの内容は全国の地方自治体のコンピュータネットワークをつないで、どこででも本人確認できるようにする。住基ネットのような中途半端でぬるい制度にはしない。全国の自治体を結ぶコンピュータネットワークは、郵貯銀行と同様に国が株式を保有するNTTコミュニケーションズのIP VPN回線を利用して、地方自治体専用の仮想専用回線を構築する。インターネットとの相互乗り入れはしない。

5)身分証発行とネットバンクとの接続。地方自治体のコンピュータネットワークと、ネットバンクのネットワークは接続しない。地方自治体で集めた新規の身分証取得者情報はオフラインでネットバンク側へ移して、1日に1回、バッチ処理で更新する。身元確認に必要な、更新された身分証情報も同様にしてネットバンク側のコンピュータへ移す。

6)ネットバンク側職員の業務は、地方自治体からの情報更新、政府から今月支給額の入金処理、対象者への一括送金処理だけを行う。支給対象者からの問い合わせは受け付けない。入金情報や未入金などのクレームは郵貯銀行の窓口を受け付ける。それ以外の個人情報に関するクレームは地方自治体の窓口で受け付ける。ゆえにネットバンク一般職員は、対象者の個人情報を閲覧する必要はなく、運用システムにも対象者の支給履歴や閲覧情報など報閲覧機能は儲けない。数人程度の高級管理職員だけを国家公務員で構成し、残りの業務はすべて郵貯銀行からの派遣職員で事務処理を行う。

7)ベーシックインカムの支給対象は家庭でなく個人である。個人のネットバンク口座へ入金されたお金は、あとから対象者(または親や親族などにより)口座振替によって生活へ集められ、世帯の生活費となる。夫婦が離婚した場合は、ネットバンクの口座振替を変更する事で、生活費を分離できる。子供が成人して家を出るときも同様である。対象者が死んだ場合、地方自治体によって死亡情報が更新され、支給は例外なく終了する。

本職がシステム屋なので、ベーシックインカムの支給方法については、ついつい細かな内容になってしまいました。要点は、ネットバングと郵貯銀行とPLUSを組み合わせる事で、毎月の支給処理を最低限の経費(数十人程度の事務職員と専用のマシンルーム1つ)で維持管理しようという事です。

さて、ベーシックインカムの実現可能性について考えて見ます。財政的には不可能ではないという見通しをたてました。山崎氏はブログのコメント欄の最後で、

最終的には心ある政治家に頑張って貰うしかありません。

と述べていますが、池田氏は逆に、

しかし、まさにその効率性が原因で、負の所得税はどこの国でも実施されていない。大量の官僚が職を失うからで ある。現在の非効率な「福祉国家」では、移転支出のかなりの部分が官僚の賃金に食われている。それを一掃して負の所得税に一本化すれば、現在の生活保護よ りはるかに高い最低所得保障が可能になろう。フリードマンは、やはりまだ新しい。

これはフリードマンが50年前に予告したけど、どこの国でも実現していない。「福祉官僚」が拒否するからです。それしかないところに政府を追い込むには、あと10年以上かかるでしょう。

と述べて、役人の強い反発と抵抗を示唆しています。役人のクビを大量に切るような政策を行う事は、いまの政治家には不可能かもしれません。第二の小泉潤一郎が現れるか、あるいは既得権益にしばられていない若い政治家が政権を取るようになれば、可能性はあるかもしれませんね。現状ではそちらの方が困難かもしれませんが...

19 comments - What do you think?  Posted by bobby - 2008/12/28 at 10:28

Categories: コンピュータ及び科学全般ネタ, 1.政治・経済   Tags:

俺達の戦争

俺は搾取されている。金持ちや雇用主の話しではない。俺は年金というねずみ講に、毎月毎年給料から積み立て金を支払う。払った積み立ては現在支払っている年金に充当されて消えて行く。だから俺が年金をもらう頃には、年金というねずみ講はパンクしていて年金は廃止されているかもしれない。

俺はどす黒い怒りを胸に抱いて、こんな世界をつくった親達の世代を静かに憎む。重たい絶望を背中にしょって、毎朝の通勤電車に乗りこむ。出世もなく、昇給もなく、たのしい未来も安泰な老後も見えない。俺はただ毎日生きているだけで、今日が終わり、明日が来て、何も無い人生がただ過ぎて行くだけ。誰かに怒りの拳を振り上げる気力もなく、いわれるままに税金と年金を払い続ける、生ける屍のような存在。

しか俺はある日目覚めて、手の中にひとつの希望を見出す。人がつくったものは、人が壊すことができるのだ。親達がつくった、親達を養うしくみを壊そう。だれかの犠牲になるのはもうまっぴらだ。親の為に我慢するよりも、自分の子供のために戦おう。俺たちはある日集まって、しずかに宣戦布告する。今日から世代間戦争がはじまる。

俺たちはまず、ネットに集まって仲間を増やそう。掲示板やブログで仲間を増やそう。我々はリアルに拳を振り回す事はできないが、ネットを炎上させる事ができる。我々は駅前で演説する事はできないが、ブログのコメント欄で議論の嵐を呼ぶことができる。パソコンに携帯電話にiPhone。リアルな世界では子羊のように大人しい我々が、ネットに入ると別人格になる事をやつらは知らない。みえない世界の中で、我々の革命同志は増え続ける。

戦いが臨界点に達したとき、みえざる戦いが、リアルな世界に姿を現す時が来る。厚労省を解体し、年金保険を接収する法律が国会で成立する。政府が管理するすべての年金が集められて、すべての国民へ平に支給されるベーシックインカム制度が開始される。無血革命がここに成就した。

日本に定住して住民登録をしている市民はすべて身分証カードを作成する。カードにはお財布機能がついていて、毎月5万円が地方自治体から自動的に振り込まれる。赤ん坊も健常者も植物人間も、だれでも身分証カードをつくれば毎月5万円が振り込まれる。用途は自由。就労の義務も納税の義務もない。自由なお金。

遊んでいてももらえるお金。子供でももらえるお金。しかし5万円で生活するのは苦しい。年金世代は悲鳴をあげるが、働いて月給をもらっている俺達は小遣いが増えて気分が良い。俺達から税金と年金をさんざん搾取したおまえらはもっと苦しめ。死ぬまで苦しめ。俺達はいまから、自分で老後の資金をためる時間がある。あと20年も30年もある。いまから毎月5万円を貯金すれば、おまえらの年になった頃には、余裕の老後を送る事ができるだろう。

しかし先月、消費税が急に20%に跳ね上がったのには驚いた。親達の為の年金はあっという間に食い尽くしたので、ベーシックインカムを支えるにはもっと金がいる。所得税も毎月のように上がっていて、いまではテレビのニュースネタにもならない。テレビといえば地上波デジタルは先月で終了した。日テレもテレ朝も倒産してとっくになくなってしまった。最後まで残っていたNHKが先月解散したので、いまは液晶テレビをパソコンにつないで、ネットのテレビを見る。ヤフーTV、楽天TV、ライブドアTV、ほかにも数十のテレビ局ができたが、しょっちゅう潰れてなくなるので覚えている暇がない。

医療保険予算もベーシックインカムに食われたので、老人医療はまっさきに切り捨てられた。診療費は完全無料になったが、毎年の政府予算分しか診療予約を受け付けないので、救急以外の診療は3ヶ月先まで予約でいっぱいだ。おまけに予約は人件費節減のためにネットでしか受け付けない。病院へ行けない老人は、しずかにミイラになってこの世を去っているようだ。

老人はさっさとこの世を去って人口減らしてくれ。人口が減ればベーシックインカム予算も減る。そしたら消費税も所得税も少しは下がるだろう。はやく下がってほしい。今月ふと計算したら、ベーシックインカムで夫婦で10万円増えたが、消費税と所得税の増税でそれ以上をもっていかれているようだ。老後の貯金をする余裕がない。これは予想外の展開だ。老人ははやく逝って、人口が半分になってくれ。そしたら税金も昔のレベルに下がるだろう。

まだ55歳だが、先月から会社を辞めて引退した。若いやつらに就職の機会を与えろと政府のお達しで、50歳以上の社員は強制的に早期退職されられた。こんなに良い世界を我々が作ってやったのに、若い奴らはその恩を忘れて、我々を社会から追い出しやがった。恩知らずなやつらめ。

昔のように年金がないので、老後という実感がわかない。妻は病気で昨年死んだ。政府の病院は予約がいるので間に合わず、私立の病院で自由診療で治療した。おかげで老後の蓄えは吹き飛んで、かわりに借金が残った。銀行から借金できなくて闇金から借りたので、返済のために家も売った。アパートに住んだら5万円では生活できないので、田舎の実家へ帰る事にした。

一昨年から田舎の家で近所の老人達と共同生活をしている。田舎は生活費が安いし、庭に家庭菜園をつくっているので野菜もあまり買わなくてすむが、電気代やガス代は毎月値上がりするので一人で住むと現金が足りない。それでネットの掲示板から都市に住んでいた老人を数人集めてきた。ベーシックインカムがはじまってから、核家族という言葉は死語になってしまった。5万円欲しさに、みんな田舎の爺婆を呼び寄せるもので、一時は田舎に老人がだれもいなくなったほどだ。しかしいま、都市から田舎へ、老人が帰ってきている。俺のように。俺の集めた、身寄りの無い老人のように。

先月からついに寝たきり老人になった。足をすべらせて足の骨を折ったあと、2週間ほど動かなかったら、気がついたときには起きる体力がなくなっていた。こうなっても切り捨てられないところが、ベーシックインカムの有り難いところだ。俺がいなくなれば5万円の生活費が減ることはみなも承知だ。それに寝たきりだと食費も少なくてすむ。しかしほかの奴らも老人なので、介護というほどの事はできない。おむつを替えて、からだをぬれタオルで拭いてくれるくらいだ。

気がつけば日に日に俺はやせ衰えている。そろそろ俺の人生も終局か。病院はいまでは、人々の最後を過ごす場所ではない。何ヶ月もの予約期間を我慢できる元気な奴らのためのものだ。俺は病院へも行かず、自宅で仲間達と静かな最後の時を過ごす。若いときはうだつの上がらぬ会社員だった。ネットで仲間を集めて時代を変えたが、俺立ち自身があっという間に時代遅れになった。そして、俺達がつくった新しいしくみが、いま俺をあの世へ送ろうとしている。おれは若いときには親の世代を憎んだ。いまは俺をこんな田舎の煎餅布団に追いやった若い奴らを憎む。どす黒く憎む。しかしこの憎しみは何処へも届かずに、ただ老人とともに消え去るのみ。

(上記は世代間戦争とベーシックインカムをネタにしたフィクションであり、筆者の思想や信条を現したものではありません。)

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2008/12/23 at 22:46

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失敗から学ぶ株式投機(2)

素人にとって、銭は理論上の存在でもゲームのお札でもない。ルーレットゲームで1万ドル賭けても平静でいられるが、マカオのカジノで1000ドル賭ければ、口から心臓が飛び出すほどにバクバクする。これが素人である。

昨年の夏に300万円であった銭は、株券に化けたあとで、今年の10月には30万円に縮んでしまった。さすがの私もそうとうドキドキしたが、10年の経験がものを言って、胃潰瘍は免れた。私が株を始めたのは、アジアに通貨危機が訪れる数ヶ月前であった。購入した株もファンドも、あっという間にキリモミ状態で墜落し始めた。600万円くらいあった金融資産が、1年くらいで5分の1になった。

その頃はフィリピンで事業を始めたばかりで、手元のキャッシュが底をついて、かなり値下がりした株やファンドを、泣く泣く手放して現金化した。株価がやっと買値近くまで戻した頃には、すべての金融資産を手放していた。香港に戻って半年ほどで、持っていた株が買値の5倍まで値上がりした。売らずに持っていれば、マンションが1軒買えた。うちの奥さんは泣いて悔しがった。そんな悲しい修羅場をくぐって来た俺にとって、リーマンショックもいつか来た道だ。
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前回見せたグラフの通り、私の銘柄は底値から260%も値上がりした。ここから上がるにしても、下がるにしても、そろそろ株券を一度、現金化すべきだと判断した。前回のレッスン1の通り、下がったら買い戻して株数を増やす。上がりだしたらすぐに買い戻して、上昇がひと段落する頃合を見て、また現金化する。平均購買単価HKD0.184の株券を、今日、HKD0.036で売り飛ばした。来週前半には現金が口座へ入金されてくるはずだ。

さて、目論見通り下がり始めるだろうか、それとも引き続き緩やかに上がり始めるだろうか。

ここで今日のレッスンだ。

レッスン3:
売る時には、株価が上がる時の買い戻し価格、下がる時の買い戻し価格を決めておく。

下がる目論見で売ったのだが、目論見が外れる事はよくある事だ。いくらまで上がったら、目論見が外れたと判断するか。いくらかで下がったら、利益確保の為に買い戻すか。気持ちが冷静ないま、それを決めておいて、かならず守る事だ。

今回、私の買戻し価格は、
上がる場合はHKD0.04で買い戻す。(目論見が外れたと判断)
下がった場合はHKD0.02で買い戻す。(目論見通りなので利益確保)

さて、市場はどう動くだろうか。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2008/12/19 at 00:47

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失敗から学ぶ株式投機(1)

株式投資には、リスク分散とかアセットアロケーションなどという言葉があるが、それは既に十分な種銭を持っている人が考える事であろう。手元に100万円しかない人が、国内株式に30万円、中国株に30万円、残りは投信買ってリスク分散だーっなどと考えるだろうか。そういう事は、年に15%のパフォーマンスが出れば左団扇で暮らせる人が考えればよい。

私の目標は、手元の100万円をいかにして短期で1000万円にするか、という事である。10倍というのは神業のようであるが、数年で株価が10倍になる銘柄なんて、探せば香港にはたくさんあるから不可能ではない。1000万つくったら、次はこれを5倍にしよう。種銭が5000万になれば、一般ピープル(死後)の種銭としては十分である。リスク分散して損しない投資に切り替えよう。インデックスファンドを買って、年で10%のパフォーマンスでも良い。1年に500万円の収入があれば、それだけで普通の暮らしができるじゃないか。老後は安泰だ。

100万円の種銭を短期で10倍にして、更にその5倍にする為には、ハイリスク・ハイリターンで行くしかない。だからこれは投資ではなくて投機、いやまさにバクチである。素人の私が10年に及ぶ失望と涙の経験から編み出した、「失敗から学ぶ株式投機」の術を、これから現在進行形(つまり種銭を増やしながらブログ記事を更新)で披露したい。このシリーズ記事が終了する時、それは私の種銭が5000万に達した(またはギブアップした)時であろう。

さて、第一回だが、いきなりピンチから出発する。昨年夏に1株HKD0.2で約300万円相当分買った銘柄Aだが、購入直後から値下がりを始め、サブプライムショックを経て更なる急降下。いまや購入時の5分の1の株価になってしまった。その状況を示したのが下図である。

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値段が下がりだした時、私は「なに、サブプライムなんて一過性の問題さ」と考えていた。まさか100年に一度の恐慌といわれるような大問題になるとは思っていなかった。それで、昨年末までに3割くらい値下がりして売り時を失った。さらに年末から加速度的に下がりだし、HKD0.2の株価が、今年の10月には0.015と10分の1以下に大幅縮小してしまった。これはさすがに動揺した。もしかしたらこの会社、潰れるんじゃないかと真剣に考えて、毎日、株価を見ては憂鬱な気持ちだった。

ところが最安値を記録した直後から少しずつ株価が上昇を開始して、気がつけば株価はHKD0.04と260%も上昇していたのだ。それを示すのが下図である。

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そこで第一回の株式投機レッスンは、値下がりしている時でも儲ける機会はある、という事だ。(空売りの事を言っているのではない)株価の下がり局面では、とりあえず手持ちの株を現金に変えて、十分に下がったところで買い戻すのである。金額は減るが、持ち株数は、値下がりする前より増えているはずだ。明けない夜は無いように、株価もいつかは最初の買値まで戻す日が来る。その時に、最初に買った株数より増えていれば、増えた分が利益として計上できるわけである。

レッスン1:
持ち株の値下り傾向が長期化する気配を感じたら、まずは売って現金化しろ。
下げ止まって上がりだしたら買い戻して株数を前より増やせ。

レッスン2:
心の平安を保つ為の、利益の勘定の仕方
買値より値上がりしている時は、 利益 = 今の株価 - 購買時の株価
株価が長期的に値下がりしている時は、 利益 = 今の持ち株数 – 最初の持ち株数

肝っ玉の小さい素人がバクチをするには、ピンチの時に心の平安いかに保つかが重要である。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - at 00:09

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技術は一流、経営は二流

戦後の日本がアジアでいち早く先進国入りした理由は、自動車や電子産業など工業生産力に支えられた輸出産業のおかげだという。良いものを安く売る事で、日本製品を世界に根付かせ、外貨を稼ぎ、日本の国力を世界レベルへと押し上げてきた。ところで、「良いものを安く」という一見当たり前の言葉が、表題の「日本の技術は一流だが、経営は二流」という言葉を如実に表していると言ったら、あなたは驚くだろうか。

同じ品質だがより安い商品とか、品質はより高く値段はより安く、という言葉は消費者にとっては耳障りが良い。買う立場としては大変良い事だ。しかし売る立場の視点で考えてみてほしい。少なくとも上場企業の存在目的は、株主の為により多くの利益を追求する事である。生産に対する利益回収の効率がよければ、配当が増やせるし、株価も上がる。任天堂のように、社員へ還元される利益(ボーナス)が大幅に増える会社もある。効率をよくするとは、同じ生産量でより多い利益を得る事だ。これは、同じ原価のものをより高い値段で売れば実現できるが、日本人の経営者にとってこれは難しい課題らしい。より多い利益を得る為に経営者が行う努力の方向は、日本では生産現場と下請けに向かう傾向にある。工場へ「コスト低減」の圧力を増し、下請け業者にはより大きな値引きの圧力をかける。しかし、経営努力を工場へ押し付ける事も、下請けへ押し付ける事も、けっして質の高い経営とはいえない。そもそも日本人のホワイトカラーは経営者もふくめて、国際レベルでの能力が足りないようだ。「効率を高める」かわりに、より長い時間働き、サービス残業にして見かけの人件費を圧縮する「効率の極めて低い」やり方の方が得意だ。利益目標に達する為には、効率的な経営よりも、より高い価値のものをより低い利益で沢山売る事で実現している。3月に1回の新製品を出す事は、決して効率の良い経営ではないだろう。こんな経営なら誰がやっても同じかもしれない。

日本にはまだまだすばらしい技術が残っている。世界中で普及しているハイテク商品の代表選手といえるレーザープリンタがそうだ。その心臓ともいえるエンジンユニットは、世界中で6社(エプソン、キヤノン、リコー、コニカミノルタ、ブラザー、富士セロックス)しか製造していない。みんな日本のメーカーだが、このうちで最大手はエプソンとキヤノンの2社である。日本の市場では、この2社のレーザープリンタが圧倒的に強い。あなたの目を世界へ向けてみよう。世界の市場では、エプソンもキヤノンも苦戦してる。インクジェットプリンタを別にすれば、苦戦というよりも、惨敗かもしれない。世界の市場を制覇しているのはHP(ヒューレットパッカード)だ。どこの事務所へ行っても、HPのレーザープリンターはかならずある。レーザープリンタの世界標準である。しかしHPではレーザープリンタのエンジンユニットを作っていない(繰り返すが、先の6社しか製造していない)。日本の6社のどこかから購入しているはずだ。その会社は、HPへエンジンニユットを売る事でそうとう儲けている筈だ。なにしろ日本メーカーしか製造していないのだから。世界中へ供給できるほどエンジンユニットの生産力をもっている会社は、世界中で2社しかないのだから。

ところが現実は厳しい。HPは日本のメーカー同士で値段の叩きあいをさせて、一番安いところから購入している。日本メーカーしか製造していない最重要部品なのに、米国の会社がもっとも安く購入している。安く買って高く売るのは商売の基本だ。効率の良い商売だ。世界中でそれを行っている経営者はエクセレントだ。しかし、それは日本のメーカーではない。なぜ日本のメーカーではなくて、HPなのだ。どうして日本のメーカーはそれが出来ないのか?私はこの話を聞いたときに、おもわず愕然とした。あなたもきっと驚いただろう。技術的に非常に優位にありながら、その優位性を経営に生かすどころか、同じ日本メーカーの経営者同士が潰し合いをして、漁夫の利は外国メーカーが得ているのだ。「技術は一流、経営は二流」も、ここまでくると頭がイタイ。もしもHPでなく日本のレーザープリンターが世界中で売れていれば、プリンタメーカー6社の下に広がる膨大な(日本の)下請け業者達もいまよりずっと儲かっただろう。少なくとも、いまのように値下げ圧力が厳しくなる事はなかったはずだ。

それでは何故、日本の経営者は二流なのであろうか。私が思うに、経営のプロが極めて少ないからではないか。米国では、有名なビジネススクールでMBAを取得し、いろいろな企業で経営者としての知識と経験を積んだプロの経営者(CEO)がたくさんいるそうだ。彼らは経営に特化したプロといえる。一方で日本の企業では、一部のエクセレントカンパニーを除いて、社長は社内から選ばれる事が多い。将来の幹部候補生は、社内のいろいろな部門で経験を積ませて、広く浅い知識と経験を蓄積させる。経営者としての経験をさせる場もあるが、グループ傘下の会社であるために「駄目ならクビ」の真剣勝負とは程遠い。

ならば日本で一流の経営者をたくさん生み出すには如何したら良いだろう。幹部候補生を米国へMBA留学させるか。プロスポーツのようにレベルの高い外人経営者を連れてきて、手本として勉強したらよいか。否である。経営者を含めて、日本のホワイトカラーのレベルが上がらない理由は終身雇用の為だ。いちど正社員になれば、よほどの事がない限り解雇される事がない。社員の多くは、たいして昇進する事もない。それでも年齢とともに給料は上がってゆく。こんなぬるま湯のような状況が続く限り、日本のホワイトカラーの大部分は、年とともに無能になってゆくばかりだろう。この状況を打破するには、欧米のように正社員の解雇を容易にして、雇用者も被雇用者も、常に真剣勝負で向き合う状況にするしかない。

無能な社員はクビ、無能な経営者がいる会社はバイバイ。こうすれば経営者も社員も真剣にならざるを得ない。サービス残業を課す会社に良い人材は集まらないし、給料が上がらない会社からは人材がどんどん転職してゆく。経営者は効率的な経営ができるように努力せざるを得ず、業務効率が上げられない社員も残る事ができない。このような真剣勝負から勝ち上がってきた経営者達ならば、きっと一流の経営ができるのではないか。多数の日本の企業が一流の経営を行えるようになれば、日本の経済構造もきっとかわるだろう。

2 comments - What do you think?  Posted by bobby - 2008/12/11 at 22:45

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大量絶滅は新しい種を大量に生み出すプロセスだ

池田信夫blogの「不況は創造的破壊のチャンスだ」を見て連想したのは、生物の大量絶滅とその後に訪れた新しい種の大量発生という生物進化のプロセスである。

wikiによれば、

大量絶滅の直後には、空席になったニッチ(生態的地位)を埋めるべく、生き延びた生物による急激な適応放散がおきる。

とあるように、現在の地球で繁栄している多くの生物種は、かつての大量絶滅によって進化する事を許された者達であった。

100年に1度の大不況は、20世紀後半の市場で繁栄を享受してきた多くの「旧来型企業」を淘汰し、市場に空席を生み出して、これまで発展を許されなかった多くの中小企業や新興企業が市場制覇の階段を上るチャンスを得る機会である。

たとえば日本において、NTTグループやNECや富士通などが倒産したらどうだろう。これら大企業が制覇していた市場には空席は生じ、これまで技術はあるが市場に余地なく、発展を許されなかった企業には大きなチャンスとなる。

またこれら大企業が倒産すると、その中にいる優秀な技術者や中間管理職も四散して、その多くが中小企業へ再就職するであろう。このような状況は、まさに日本の市場を「ガラガラポン」とかき回して、戦国時代のような競争を引き起こすはずだ。

どんなに闇が深くとも、明けない夜はない。日が昇りはじめた時、そこには沢山の競争と新しい発展が待っている。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2008/12/04 at 10:08

Categories: 1.政治・経済   Tags:

経費を節減して利益を減らす愚

世界不況の中、多くの会社で経費削減の圧力が高まっている。知人の会社(華南の工場)も、経費を節減する為にIT投資を見直すようにとの指示が、日本の本社から来た。さて、経費節減は大事だが、その目的は何かという事である。

大事な事は、会社の利益を増やす(あるいは減少を少しでも抑える)事だ。これが目的である。そして経費節減はその為の手段である。総論はだれでも理解できるのだが、個別の事例になったとき、いろいろな問題が生じるようである。

ところで知人の工場で行っているIT投資の主な目的は、製造原価を製品毎に精度よく算出する為のシステム化だという。いまは製品別の原価管理は行っておらず、製品全部を含むひとつの実際原価を(会計部門で)算出しているだけだ。生産技術部門で計算した材料消費量(理論値)と実際に在庫が減っている量との間には大きな差(在庫の減りは理論値よりだいぶ多い)があって、社内で問題になってると聞く。実際の消費量を理論値に近づけて、材料消費を少なくして、今より製品一つあたりの利益を増やさなければならない。ゆえに現在のシステム化投資は、製品の利益率を上げる為に必須のツールになると期待されている。

ゆえに総経理さんは、工場の為に1日でも早くシステムを完成させて、製造原価の管理を行わなければならないという事を良く理解しておられるのだが、サラリーマン社会では、上司が黒といえば白も黒になってしまう場合があるようで、IT投資を削減する圧力をどのように回避しようかと頭を悩ませている。
ところが、日本側にいる上司は、目先の経費削減目標を達成する事が「目的」になっているらしい。日本の会社組織内では、いつの間にか手段が目的化する事はよくある事のようだ。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2008/12/03 at 15:59

Categories: コンピュータ及び科学全般ネタ, 1.政治・経済   Tags:

私立学校の安全と学費

オバマ次期政権の国務長官はヒラリー・クリントンになるようだ。オバマ政権が成功を収めて8年間を乗り切れば、次は女性大統領になる可能性が高くなったと思う。ところでその記事の下にある関連記事の履歴欄で、オバマ氏の娘が「名門私立校へ転校」という記事(22日に掲載)を見つけた。この記事を読んで、「ああ、日本人はきっと2つの点で誤解するだろうな」と思った。

まずは記事の本文を見てほしい。

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この記事のまず最初の部分で記事を書いた記者は、オバマ氏の公立学校に関する政策と、家族の安全に対する配慮を意図的に混同させて、読者を「特権階級=名門校」へ誘導しようとしている。大統領の子供は、テロや誘拐の標的になり易いのであるから、そのような対策のある学校へ通わせるのでない限り、親は安心して子供を学校へ送り出す事ができないであろう。大統領の子弟だけでなく、有名人やお金持ちの子弟がみな、営利誘拐の対象になり得るのであるから、そのような社会層の子供が、一般大衆とは別の学校へ通わざるを得ないのは仕方が無いことであると思う。日本でも、皇族はみな学習院へ行くではないか。

また、名門校だから学費もこんなに高いんだよ270万円、というように読者を再度誘導しようとしている。日本でも私立高校の学費が年間で100万円以上するところはあるだろう。海外の大都市にあるインターナショナルスクールにも、高校の学が2万ドルから3万ドルくらするところはけっこうあるはずだ。たとえば上海アメリカンインターナショナルスクールは高等部の年間学費がUSD2万2千だ。ここは名門という訳ではなく、普通の駐在員の子供が通っている。しかし保安環境はとても良い。広い敷地(四角い学校敷地の周囲を、3mくらいの頑丈な鉄柵でぐるりと囲ってあり、通常の手段で壊したり乗り越えたりするのは困難そうである。全ての入り口には保安ガードが居て、出入りする大人の身分証を検査している。学校敷地の真ん中には野球グランド3つ、サッカーコートとそれを囲む400m陸上トラックがあって、有事の際には、大型のヘリコプターが数台ほど離発着できそうだし、さすがは保安意識の高い米国の学校だなと感心した。最後に、オバマ氏の娘はシカゴでも私立学校へ通っていたと説明されている。オバマ氏は大統領になる前は上院議員であった。上院議員は庶民ではない。すでに特権階級である。ゆえに、私立校に通うのは当然であろう。日本では庶民の家庭ですら、無理をして生活費を削ってでも私立学校へ通わせようとしている親が多いと聞く。子供をいじめから守り、良い教育を受けさせたいと望んでいるようだ。

ちなにみに、私の息子が通うインターナショナルスクールの学費は、月1000ドルほどである。これはけっこう安い部類に入るので、保安レベルは公立学校とさほど変わらない。いつかうちの会社のソフトがバカ売れして、分不相応なお金を手にした時には、住んでいるアパートから子供の学校まで、保安の為にグレードアップしなければならない可能性も今のところゼロではない。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2008/12/01 at 15:46

Categories: 1.政治・経済, 海外子女教育   Tags:

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