Archive for July, 2008

温暖化議論、まず視点を明確にせよ

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もしも地球が人為的CO2により温暖化傾向にあり、地表温度が100年で摂氏3度、海面が30センチほど上昇するとして、それの何が悪いのか?問題提起の前に、その視点(価値観)を明確にすべきだ。これを曖昧にすると議論は迷走する。(だから迷走しているのかも...)

地球が温暖化傾向にあると仮定し、更にその原因が人為的排出CO2によるものだと仮定して、それの何処に問題があるのかを、まずは明確にしたい。問題点を明確にするには、問題提起者の視点(価値観)をまずは定める必要がある。そこで、以下の2つの極端な視点を用意した。

視点1

人類という「人工物」が「地球の自然環境」に悪影響を及ぼす事が「悪」であり、「阻止すべき問題」と考える地球の自然中心の視点。

視点2

「私」とその周辺の人々の生活に悪影響を及ぼす事が「悪」であり、「阻止または対応すべき問題」と考える人間中心の視点。

視点1は、いわば地表の自然環境の代理人としての視点である。「自然の為に、自然を守れ」である。よって、すべての人為的温暖化が糾明され、抑止されなければならない。この視点は、しかしながら自然を「擬人化」してしまう混乱から生じており、そもそも間違っている。自然に人格は無く、要求する権利も無い。それどころか、人格だの権利だのという言葉は、人間が生み出したもので、自然とは何の関係もない。もし、真に自然の視点から見れば、人間と人工物とその副産物であるCO2排出を含めた全てが、自然の一部として含まれるであろう。人間が生み出したものを「人工物」として、それ以外の自然と区別するのは、人間の視点の中でだけ有効な考えである。

視点2は、「私」中心で利害を考えた視点である。人間中心と言うと、人間を抽象概念化して利害が複雑にりり、議論が迷走してしまう可能性があるので、あえて「私」から見た、私の家や会社や家族のいる街や、地域、国、自分の国と関係ある他国、のように利害関係を狭いところから広いところへと、広げるようにしてとらえる。この場合、温暖化議論は池田信夫blogが地球温暖化についての安井至氏の誤解で語るように、

しかし安井氏が理解していない点がある。それはLomborgも指摘するように、地球温暖化は第一義的には経済問題だということだ。グローバルに重要な問題は山ほどある。いくら地球温暖化が重要でも、それより重要で緊急の問題があれば、まずそれに政策資源を投入すべきである。

経済問題が一番の優先順位だ。異常な大雨が降って床上浸水するとか、浜辺の家が高潮で破損するとか、異常気象で野菜や穀物が値上がりして生活費が圧迫されるとか...温暖化が「私」に及ぼす影響はすべて、経済問題である。この「私」を東南アジアやアフリカの極貧国に住む「私」に置き換えてみれば、100年間で摂氏3度(と30センチの海面上昇)のために1兆ドル使うよりも、いま現在の食糧問題、医療問題、教育問題などなどを、そのお金で解決してもらいたいと考えるであろう。

ところで陸と海に住む生き物のほぼ全ては、地球が温暖化すると暮らしやすくなる。柵で囲われて移動できない家畜を除けば、温度が上がれば、自分の住み易いほかの場所へ移動するだけである。視点1で捉えれば、ほぼ全ての生き物は、生活圏を移動するだけ十分に適応できる。視点2で捉えると、温暖化が意味するものは、陸上でいえば、自分の畑に植える作物の品種改良、海でいえば魚の回遊が変わり漁場が移動するのである。 場所により広い範囲で砂漠化する場所があるかもしれないが、その場合には生活圏を「移動」すれば良い。このような変化への対応は、CO2削減という科学的に証明されていない案件への投資よりも、費用対効果が高い事が明白であるように思われる。
それではどのようなケースであれば、科学的事実をもとに多数の国の政治的判断を求めなければならないのか?

では、温暖化が政治的最優先問題になるのはどのようなケースであろうか?それは、地球の全人口(とくに先進国)のうちの多くが、温暖化が過去数億年の歴史に例を見ないほど極端に進んで、地表の多くの場所が、人間も動植物も居住に不適格になるような可能性が数十年以内に来るような場合である。繰り返しになるが、100年で摂氏3度、30センチの海面上昇は、別に人類存亡の危機とは(今のところ)言えない。
温暖化問題は経済問題だ、という方向性に疑問を抱く方もおられるが、視点がはっきりしていれば、何を問題し、何を優先すべきかはおのずと明白になるであろう。


Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2008/07/30 at 14:36

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地球の温暖化、寒冷化

地球が温暖化や寒冷化(氷河期への引き金)についてのメカニズムは、実はよくわかっていない。対象が地球全体なので研究するコストと時間が莫大だ。特に問題なのは、地球表面の七割を占める海洋の研究が何百光年先の宇宙よりもずっと遅れている事だ。

先日、古いSF関係の友人から送ってもらった「深海のyrr」というSF小説を昨夜、読み終わる事ができた。著者はフランク・シェッツィングというドイツ人。翻訳は北川和代さん。

この本を書くために、著者のフランク・シェッツィングは、最新の地球科学を第一線の地球科学者からそうとう取材して勉強したようだ。この本を読んで、はじめて知った事や詳しく知る事ができた事がいろいろあった。最近騒がれている地球温暖化、寒冷化に関する内容がいろいろあったので、ネタバレしない程度に、印象に残った科学的な仕掛けを、下記に列挙して紹介したい。

人口衛星が測定する海洋高度

世界の海の高度は、1992年9月から、衛星海洋高度計によって+-1mの誤差範囲で計測できるようになったらしい。おかげで海面高度計データを利用した海洋循環とその変動に関する研究は飛躍的に発展した。特に注目すべきは、地球の重力異常を反映したジオイドの存在である。ジオイド面による海洋表面の凹凸は最大で85m程度の突出と105m程度のくぼみとなり、そのために海洋表面はジャガイモの表面のようにデコボコしているらしい。

大陸棚崩壊と地球温暖化

およそ8千年前ノルウエー沖でストレッガ海底地すべりと言われる大陸棚の崩壊が起こった。約5600k㎥もの海底堆積物が、大陸棚から太洋低にズレ落ちたと言われる。その移動距離は、実に約800kmにも及ぶ。その原因が、メタンハイドレート崩壊によるメタンの大量噴射らしい。その時、大気中に放出されたメタンは、メタン埋蔵量の3%に当たる3,500億トンにのぼると見られ、噴出口の痕跡が海底に1千キロメートルに渡って広がっており、百以上のクレーターが散在している。現在沈殿していると見込まれている量が大気中に噴出すると、平均気温が10年間で4度も上昇するという。 1988年のパプアニューギニアを襲った津波や、1993年の奥尻島を襲った地震も、メタンハイドレートの大量崩壊が関係していると考える学者もいるようである。メタンハイドレートの大量崩壊と地球温暖化ネタは、ジョン・バーンズ著の「大暴風」でも使われている。

熱塩循環の阻害と地球の急速な寒冷化

中深層(数百メートル以深)で起こる地球規模の海洋循環は、極域の熱収支に大きくかかわり、全地球の海氷の量にも影響を及ぼす。また、地球の放射収支にも大きな影響がある。圧倒的な体積を占める深層水塊は、大気の二酸化炭素濃度にも影響を及ぼしている可能性がある。後氷期の初期、グリーンランドや北アメリカ氷床の融解によって低密度の淡水が大量に流入し、北大西洋での深層水の形成や沈み込みを極度に阻害したことがわかっており、これがヨーロッパで知られる気候「ヤンガードリアス」イベントを引き起こしたと考えられている。 ヤンガードリアスは、最終氷期が終わり温暖化が始まった状態から急激に寒冷化に戻った現象で、現在から12,900年から11,500年前にかけて北半球の高緯度で起こった。この原因は、北大西洋の熱塩循環の著しい減退もしくは停止に求める説が有力である。これを主要なネタにしたのが、ハリウッド映画の「デイ・アフター・トゥモロー」だ。

池田信夫blogでは「地球は温暖化しているのだろうか」という記事で、最近、温度低下が観測されている事を紹介している。北極の氷がいくら解けても海面高度は上がらないが、北大西洋循環がグリーンランド海で、熱塩循環が阻害される事で深海への沈み込みが止まり、ヤンガードリアス・イベントと同様の(千数百年規模の)長期的な寒冷化をヨーロッパに発生させる引き金になり得るかもしれない。二年前の朝日新聞にも、これに言及する記事が掲載されていた。この場合、寒冷化は数十年の間に起こるかもしれない。

追記:「深海のyrr」でメキシコ湾流と表現されていた海流は、実際には北大西洋海流であり、深海海流も含めた循環を、北大西洋循環とよぶようです。他ブログのコメントにて指摘がありましたので本文を訂正致しました。 (2008-08-02)

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - 2008/07/21 at 00:58

Categories: 環境問題と地球温暖化ネタ, 1.政治・経済   Tags:

悪魔のビジネスモデル

見る人を虜にする悪魔のデザイン、それがiPhoneだと述べた。ところが事はそれだけに留まらない。アップルはiPhoneとiTuneを組み合わせた素晴らしいビジネスモデルを用意していたのだ。

今日のCNET Japanに、ゲームソフトから見たiPhoneの魅力という記事が出た。ハドソンソフトの柴田氏はこう評価する。(下記の引用は筆者により編集されている可能性があります。オリジナル記事を一読される事をお勧めします)

1)ビジネスとしての自由度

  • (携帯電話)我々は海外も含めてずっと携帯電話向けのビジネスをやってきていますが、日本はこの2年ぐらいでかなり厳しい状況になってきています。大手企業が上場を廃止したり、廃業したりしている。海外を見ても、韓国、欧州、米国とかなり厳しくなっている。その最大の理由は、どれもがほぼ間違いなく、通信事業者がすべてを仕切っていたことにあります。
  • (アップル)iPhoneのビジネスモデルは、我々にとってある意味革命的なモデルだと思います。何よりも、通信事業者に一切お伺いを立てなくていい。例えば、我々が出すゲームタイトルについて、ソフトバンクモバイルに言う必要はないわけです。

2)販売手数料について

  • (携帯電話)海外の場合は通信事業者が自分たちのビジネスのことしか考えていなかったので、例えば売り上げの50%を持って行かれたりとか
  • (アップル)海外でカード課金にしようとすると、ものすごく大変なんです。国ごとにいろんなルールがありますし。それを、完成されているシステムでやってもらえるとい うだけでも30%払う価値はあると思います。この価値は、多分海外でモバイルコンテンツビジネスをやろうとしたことのある人でないとわからないと思いま す。

3)適用させる機械の仕様や機種範囲

  • (携帯電話)それはもう、ひどいです。画面の大きさもありますし、端末の処理速度も全然違います。端末だけでなく、通信事業者ごとにも違う。さらに、海外の場合は日本 のように端末の世代が変わるとみんなが買い替えるということはなくて、かなり古い機種でもずっと使われて残っているんですよね。これは携帯電話向けアプリの開発を経験したことがある人でないと分からないと思います。海外向けの場合、携帯電話に移植するだけで1000万円規模のコストがかかるときがあるんです。それぞれの端末に合わせるためだけに、半年近くかかります。
  • (アップル)iPhoneの場合は端末の種類が基本的に1種類(※編集部注:iPhoneは2Gモデルと3Gモデルがあるが、ディスプレイサイズなどは同等)なので、そこが既存の携帯電話とは大きく違います。あまり気付いていらっしゃらない方が多いのですが、我々ゲームメーカーにとって、画面のサイズというのが実は死活問題なんです。映像が中心であるゲームの 場合、画面サイズが変わると基本的にソフトは全部作り直しになります。その意味で、単一端末というのは我々にとってはものすごく大きなメリットです。単一 のものが数多く出荷されるという意味では、個人向けゲーム機に似ていますね。

4)対象となる端末の魅力

  • (携帯電話)世界的な数量だけ見れば、Nokia端末のほうが多いという話もあります。端末の数だけで言えば、Windows Mobile端末も多いです。我々は別にiPhoneだけをやっていこうと思っているわけではなく、本当に良いプラットフォームで、我々にメリットがあれ ば積極的に行こうと思っているのですが、残念ながら、iPhoneほど安心感のある環境を用意しているところは正直ないんです。あまり気付いていらっしゃらない方が多いのですが、我々ゲームメーカーにとって、画面のサイズというのが実は死活問題なんです。映像が中心であるゲームの場合、画面サイズが変わると基本的にソフトは全部作り直しになります。
  • (アップル)すでに600万台売れていて、それがこのまま伸びていく。少なくとも機種が増えるのではなくて、1機種が増え続ける端末というのは、ほかにないんです。アップルが通信事業者のような締め付けをされると困るのですが、基本的には何でも受け付けますという姿勢ですし、アップルの審査も公序良俗に反しないかど うかと、ウイルスなどのチェックという程度です。ある意味、我々が何を出そうが、値段をいくら付けようが基本的には自由なわけです。そんなプラットフォー ムは、今まで世の中に1個もないんです。PCでも、家庭用ゲーム機でも存在しない。ここまで整っているビジネスモデルを提供している会社というのは、世の 中で本当に初めてです。

5)商売のしやすさ

  • (携帯電話)海外の通信事業者を回って本当に苦労しましたので、「こんなにひどいのか」というのは何度か思い知らされました。「コンテンツに興味はない」と言われたん です。「ゲームの良し悪しにはいっさい興味はありません。売れるものだけ持ってきてください」と。つまり、ゲームがどれだけ面白いかよりも、有名人が出演 しているかどうかのほうが重要だと。その上、売り上げの半分を手数料として取られ、数百機種に移植しないといけない。また、海外は月額課金モデルではなく、都度課金モデルがほとんどなので、収益モデルとして不安定だったということもあって、ほとんどビジネスにならなかったんです。
  • (アップル)iPhoneは端末自体の魅力もすごいんですが、そこにビジネスモデルが合わさっているものはほかにないんです。ビジネスモデルだけがあるのもあります し、端末だけが良いというものもあるんですけれども、両方が本当の意味でマッチしているのは、iPhoneが初めてではないかと思います。

私も以前に、日本の某「占い」コンテンツを香港のあるキャリアへ、WAPコンテンツとして移植するお手伝いした事があったので、上記の苦労話は一部実感できます。携帯電話の画面サイズはいろんな種類があり、プログラムの挙動も少しずつ違うので何十、何百という機種毎に動作確認が必要で、ものすごい手間がかかります。だからコンテンツビジネスを考えたとき、携帯電話は単純に普及している台数だけで考える事はできない。その点、iPhoneは画面サイズが(今のところ)統一されているので、コンテンツ製作者は単一機種として考える事ができます。現在の600万台という数字は決して少ない母数ではないし、これから増える数字はすべてマーケットの母数として勘定できるのです。

ビジネスモデルとしても優れた特徴があります。iPhoneを使う人の多くが、パソコンやマックでiTuneを使用します。iTune Storeに登録されたコンテンツは、iTune(アップル)を通じてダウンロードと代金支払いができます。このしくみはまさに、悪魔のビジネスモデルです。

iPhoneはユーザーだけでなく、コンテンツ製作者をも虜にする魅力があるようです。

1 comment - What do you think?  Posted by bobby - 2008/07/11 at 16:38

Categories: コンピュータ及び科学全般ネタ, 1.政治・経済   Tags:

悪魔のデザイン

iPhoneは大きい、重い、キーボードが無いという携帯電話としての三重苦を背負って生まれた製品だ。携帯電話の専門家はこぞってiPhoneに疑問を呈する。しかし、iPhoneにはすばらしい特徴がある。近くで見て、手にとって触ったとたんに、その人をiPhoneの虜にする魔力を持っているのだ。

今日はiPhone 3Gの発売日だ。日本ではソフトバンクの前に1000人の行列ができたというし、香港でも3(スリー)が500人のラッキーな人(香港で最初の出荷の抽選に当たった人)のセレモニーがあった。うちの若手エンジニアはPDA派で、iPhoneには否定的な眼差しを向けていた。今日の午後までは。ところがウェブショップの買出しに、モンコックの電脳ビルへ行った際、最新iPhoneを店員に見せびらかされて、iPhone 3Gの毒に中てられたようだ。事務所に電話をかけてきて、「速い、美しい、すごい」を連呼していた。

日本でもきっと、iPhone 3Gの毒気に中てられて、 用も無いのに買ってしまう人がたくさんいるのだろう。間近で見た人に虜にする悪魔のデザイン、それが新しいiPhoneだ。

Be the first to comment - What do you think?  Posted by bobby - at 15:50

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環境学者の倫理的責任

地球は今、温度が上昇しているという説と、いいや下降を始めたという説がある。また、異常気象と砂漠化が進んでいるという説もある。しかしテレビや新聞を見ると、政府は毎日、人為的温暖仮説の大キャンペーンを継続中だ。しかし人為説の根拠は希薄であり、100年後に海面が数十センチ上昇するという予測もきわめて不確かである。このような事に莫大な税金を投入する事は許されるのであろうか。

知らない人もいるだろうから、まず事実を述べる。我々が生きている21世紀という時代は、1万年ほど前に終わった氷河期と、その次の氷河期との間にある「間氷期」とわれる状況にある。詳しくはこちらを参照されたい。であるからして、地球の温度が上昇しても、あるいは下降を始めたとしても、間氷期という事で科学的に説明できない事はないと思われる。

いろいろなメディアで、現在の温度はかつてないほど上昇していると言われているが、それは嘘である可能性が極めて高い。なぜなら6000年から5000年ほど前の縄文時代の日本は、現在より更に温度が高く、海面も高かったと、古墳を調べている考古学者は考えているからである。5000年前当時の温度や海面を記録した文献は残っないけれど、東北地方で稲作跡が発見されたり、貝塚の場所が現在の海浜より内陸部にあるという事実から推測されている。蒸気文明のなかった縄文時代の温暖化原因を、いまの人為的と言う環境学者はいないであろう。
地球シミュレータという超高速コンピュータが、地球温暖化をシミュレートして未来の影響を予測した。この結果を重く見る人がいるようだが、残念ながらこのシミュレーションの信頼性は極めて低いと言わざるを得ない。シミュレーション技術で、現在もっとも発達している分野のひとつが、金融工学による株価予測である。特に欧米の証券会社や投資会社では、大きな費用を投入して、世界中の優秀な数学者や物理学者の知恵を集めて過去の株価変動を数式化し、優秀なプログラマを集めてシミュレーションプログラムを作成し、未来の株価を予測する事で莫大な利益を得てきた。ところが、この疑似科学的なシミュレーション技術が、過去に何度か大規模に破綻している。ブラックスワンといわれる大暴落である。なぜ大暴落をシミュレーションは予測できないのか。それは、シミュレーションが「過去の数値化」であるのに対し、大暴落は過去に例の無い「新しい挙動」であるからだ。現在の温暖化(または異常気象)が人為的なものであれば、地質学的には「ごく最近」にはじまったばかりだ。仮に現在は間氷期の、本来は温度が下降すべき時期にもかかわらず、産業革命からはじまった人為的CO2排出の影響蓄積によって引き金を引かれた「人 為的温暖化」の始まりであるとしよう。この場合、地質学的尺度でいえば、人為的温暖化は始まったばかりである。つまり、過去に例の無い「新しい挙動」である。その新しい挙動の初期の立ち上がり変化をフォローしたシミュ レーションモデルをいくらいじったところで、その全体像(スパンの長さ、ピーク時の温度、始まってから終わるまでのシナリオ)をとらえる事が不可能な事は、べつ に環境学者でも数学者でなくても自明である。それが確実にできるというのなら、もはやそれは「科学」とはいえないだろう。

しかし現実に、日本の政府は欧米政府の尻馬に乗って、かくも科学的に不明確かつ不確かな人為的温暖化抑止の為に、人々の税金から莫大な予算を組もうとしている。その根拠とする「学者の説」は、環境学者から出たものである事は間違いない。 であれば、心ある環境学者は、いまこそ声を大にして、自らのブロクやホームページで声高に叫ぶべきである。人為的温暖化は証明されておらず、シミュレーションの結果はあくまで参考値でしかなく、確実な事がわかるまでにはまだまだ時間を要するという事を。

7 comments - What do you think?  Posted by bobby - 2008/07/05 at 19:34

Categories: コンピュータ及び科学全般ネタ, 環境問題と地球温暖化ネタ, 1.政治・経済   Tags:

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